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新たな町へ
270話 雇い入れた使用人達の話し。
しおりを挟む《主?》
『なにさ?』
《詰所の作成忘れてますが?》
『あ!今からやります………』
くそ!忘れてたよ!
ついでに戸締まりもだね………廊下を走って外に出て門の側まで来ると、一人の男が塀を乗り越えて来ようとしてるねぇ。
暫く眺めてると、塀には登れたが内側に入れないのが分かったらしく。
スゴスゴと、塀から降りて何処かに消えて行った。馬鹿過ぎる。(笑)
《主?素性調べなくて、良かったのですか?》
『ん?あぁ別に、興味がないから良いよ?そのうち塀に電流……流す!』
《それはまた………過激ですが?》
『良いのさ!それで恐れてくれればね?さて、詰所を作りますか!』
門の側に、小さめの小屋を造る。
雨風と凌げる様にしておく。
「さて、これで今日の仕事は終わりかね?部屋に戻って風呂に入って寝ますかね?」
疲れた………明日の朝も早いよね?どうせ………。
◆◆◆○◆◆◆
#その頃の女性の使用人達は………。
「ね、ねぇ?」
「はい?な、なに?」
「新しいご主人………凄いね?」
「うん?私は、初めてだから、分からない」
「マイナさんて、年は?」
「えっと……15だと……おも、思います」
「じゃ~私がお姉さんだね?これから宜しくね?」
「は、はい!よ宜しくね」
「「……………」」
どうしょう?会話が続かない………。
「こ、ここお風呂凄かったね?」
「あ、はい………」
駄目だった………。
「あ、明日も早いから寝ようか?」
「はい……おやすみなさい」
撃沈………。(笑)
#一人部屋のケイトは?
あ~!お布団ふかふかで気持ちいい~。
お風呂って始めて入ったけど気持ちいい~。
………お休み!
◆◆◆◆○
#一方男性の部屋は?
「カナルさん?」
「ん?なんだい?」
「これから宜しく」
「ああ、よろしく頼むよ?」
「だけど俺……あの主人と言う人、危なっかしい気がすんるんだけど………」
「ニグス君もそう思うかい?」
「ああ、なんだか危機感が……薄いと言うか……世間知らずというか……」
しかも、俺より年下だし……なんなんだ?
あの人は?
「君の考えてる事は、何となく俺も分かるよ?でも、あの人はあそこ(奴隷商人の檻)から出してくれて、こんな寝床まで用意してくれて。風呂まで有って……それに、ここで暮らせる。その恩は返さないとな?」
「まぁ、それはそうですね……(だけど、この奴隷紋が無ければ……)」
「後は……この忌々しい奴隷紋無ければと、思うけど……どのみち、俺は帰る場所が無いからなぁ~仲間にも裏切られたし」
「カナルさんもですか?」
「ニグス君もかい?」
「そう忌々しい。あいつら……畜生!」
「まぁ、落ち着いて、としか言えないが……あの人で良かったんじゃないか?下手に貴族なんなかに買われたら……」
想像しただけで怖いものがある。
「そ、そうですね。俺達、運がよかったのかも知れませんね?普通、奴隷にここまでする主人っての居ませんよね?ハハハ」
「だろ?普通じゃないぞ?あの人、こんなに質の良い服なんて……貴族でも着られないよ?」
「そうですね……」
「さて、そろそろ寝ようか?」
「ああ、はい。そうしますか?」
「なら、お休み」
「おやすみなさい」
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