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新たな町へ
327話 メルさん、利用したね?
しおりを挟む解体倉庫から三人で出て、ギルドの受付があるフロアに戻る。すると、メルが俺達を待ちわびていたかの様に、カウンターの受付席に座り。ニコニコと微笑み俺達を手招きする。
なので、その招きに答えてメルの前に行く。
「やぁメルさん。さっきはありがとう。助かったよ」
「フフフ。でしょ?あの人達、流れの冒険者で最近ここに、来たみたいなんだけど……。自分達が強いと勘違いしててね?明らかに、自分よりランクが低そうな冒険者を見付けると、さっきみたいに絡むよの」
困ってたのよ?と言う………。ふぅ~ん……困ってたね?
「ランクの………低いね?」ニコリ。
くそ、利用したなメル。
「あ、アキヒコ君は。ほ、ほら、き、綺麗だし?ね、それに……そう、華奢だから……きっとね!アハハ!」
「要するに?俺が弱そうで、ランクが低いと思われた訳ね?」
「そ、そうとも言うわね……オホホホ」(汗)
「汗かいてますよ?メルさん。拭きますか?はいどうぞ」
メルにハンカチを渡す。
「あ、あら……。ありがとう(こ、怖いからその笑い怖いわよ!)」
メルが俺に礼を言って、俺から受け取ったハンカチで汗を拭くと。
「あら、この布……良い素材ねぇ……?何処の物なのかしら?あ、これ……洗って返すわね?」
それは、そうだろう、この世界の布って……。
安い物はゴワゴワしてるんだからな?高い布は知らんが。
「いえ、差し上げますよ?メルさん。で?呼ばれたのは、なにかな?魔物なら今出して来たぞ?ギルマスにも話したが?」
「そうなの?なら、貰っても良いのかしら?ありがとう。アキヒコ君。って、別の話しがあるのよ!さっきの奴らの捕獲に協力してくれたから、その報酬の話しと。あと、ギルドカード出して?あ、後ろの二人もね?」
「……なら出すけど……なに?カシュー達も取り敢えず出してよ」
「「はあ?」」
三人が何故カードがいるのか、分からないままカウンターにカードを出す。
「ありがとう。これ少し借りるわね?」
「ええ、どうぞ?あ!そうそう。メルさん」
「なに?」
「ゴブの部位20匹分、納めたいんだけど良い?」
「り、了解したわ。ここに出してくれる?」
「……これで、お願いします」
「ちょっと待っててね。確認してから渡すから」
それだけいうと、奧に引っ込んで行った。
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