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新たな町へ
383話 削除
しおりを挟む馬車屋の厩舎の前で、動物独特の臭で具合が悪くなる。
だが……治癒の魔法を自分に掛けて、何とか復活させてグレドを待つ。
未だ馬は決まらないのかな?
…………そろそろ飽きてきた………。
《気が短か過ぎますよ》
『ええ、ええ、そうでしょうとも!そうですよ。悪かったな気が短くて……!犬&猫なら、我慢が出来るんだよ!だがな、家畜関連は無理なんだよ』
《はぁ~それで、どうしましたか?》
『嫌?別に、ナビが話し掛けて来たんだろ。なに?』
《いえ……暇そうでしたので……》
ちょっかいを掛けて来たと?
まぁ、待ってるだけだからな……ナビも気を使ってくれたんだろう。
《主……因みに、気等使って居りませんから。あしからず》
『くっ!何がしたい?!訳わからん」
良い感じで纏めたのに!くそ!台無しだよ…。
がくりと肩を下げ項垂れた。
そんなところにグレドが俺に声を掛けて来た。
「お!旦那、待たせてすぃやせん。馬決まりましたぜ!」
「決まったの?なら、店主呼んでよ」
「店主なら、ここに居ますよ」
「そうだったの?なら、決めた馬の代金は?」
「お代でしたら、店の奥でお支払ください。御案内しますよ」
「なら、店に戻ろうか。てか、馬はどうすんの?」
「馬なら、お支払のあとに外に連れて参りますよ」
「分かったよ。グレド行こうか」
「は、はい!」
そして、店の中で支払いをして馬を選れてきて貰い店を出ると、そのまま屋敷に戻る。
それから、一旦グレドには厨房に戻って貰い、夕食の準備に取り掛かる様に伝える。
新しく買った馬は、ストレスを与えないように……。今の厩舎の側に新しく、一頭入る厩舎を急ぎで作り。
マイナと、ゲイルに世話を任せて屋敷の中に入った。
屋敷に入るとニングスが待って居たのか、エントランスに立って俺を待っていた。
なに?どうしたのかな……嫌な予感。
「だ、旦那様……お戻りで」
「ああ、戻ったよ?なに?」
「そ、それが……また例の執事様からお手紙が」
「届いたの?」
「はい……此です」
ニングスが申し訳無さそうに俺に手渡してくる。
ん~どうにか成らないか……あ!あるじゃんか!
記憶操作の、魔法が!
ここから出て行った男にもしたやつが。
フフフ!俺は負けない……!
《誰にですか?》
『煩い』
「分かったよ、ありがとうニングス。ちょっと部屋に籠るからさ、食事が出来たら呼んで」
「分かりました」
手紙を受け取ると階段を登り、自分の部屋に入り手紙はそのままテーブルに投げる。
「さて、魔法を使ってと……。あの執事には申し訳無いが、記憶の改竄をさせて貰いますか?」
マップを出して領主邸を検索、更に目当ての執事を検索黄色表示!
「お!ターゲット発見!」
黄色い点が屋敷をうろうろしてるね。
執事って忙しいんだねぇ~。
感心感心………って、そんな事じゃ無いぞ!
黄色い点を触って魔法を発動……。
俺と会った記憶を削除!
「よし!此でもう二度と手紙も来ないだろう!ふぅ~、一安心だよ」
これで今後はあの執事の事で迷惑する事はないと信じたい。
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