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新たな町へ
439話 また、イリヤですか……。
しおりを挟む厨房を任せて居たのを思いだし、急いで厨房に戻りタウルス達に声を掛ける。
「タウルスお待たせ……。おや、ヘンリル来たな?」
「す、すみません寝過ごしました!」
「ああ、いいよ!今日はね?」
「は、はい!気を付けます!」
「で、鍋の大根は煮えてるね?なら味噌入れて…うんできた!タウルス、ヘンリル、ほれ味見」
小皿に味噌汁入れて味を覚えて貰う。
「は、はい!ずずっ……こ、これは変わった味のスープですね?」
「う、うんまい!」
「だろ?これは味噌汁っていうんだ」
「味噌汁?聞いたことが……といか…旦那様の頭はそれは?」
「あ!こいつの事は聞くなよ。……ここが良いそうだから……」
「はい……?」
「で、ベーコン切れた?」
「は、はい!これを焼くのですか?」
「そう。みんな起きてきたらね?取り敢えずこれはこのままで、一旦リビングに行くよ」
「「はい」」
そして、三人でリビングに移動するとリビングも狭い事に気がつく。
うっかり忘れてた……ここも拡張かな?
「あ、旦那様!おはようございます……?」
「おはよう。マイナ……どうした固まって?」
「だって、頭になにか居る」
「ああ、これな……これは。俺のペットだ、名をブルーという。これからこの屋敷に住むそうだ。みんなよろしくな?」
「………住む?」
「ああ、そいつは主に俺と行動するから気にするな」
「はい……?」
「そ、それで全員居るのかな?ニングス!」
「いえ、一人は未だです。朝の5つにはあと後5分ありますから」
「そう、なら待つけど……」
誰が居ない……ああ、イリヤね……。
「ニングス、遅れて来るのはなんで?」
「はぁ?ボルエ、貴女とイリヤが同室だよね、声を掛けなかったのか?」
「い、いえ、ちゃんとお声は掛けましたよ?私」
「イリヤは、それに対して返事はしたの?」
「い、いえ」
あっ駄目だこの子……人に思いやりがない。
「分かった、ニングス!ケイト一緒に行って起こしてこい!」
「は、はい!」
「旦那あたしもかい?」
「そうだよ!ニングスと行ってイリヤを起こせ!」
「…了解!」
だが…可笑しいな?
「マイナ、部屋に時計置いたよね?」
「うん、ある筈だけど……」
「そう言えば、もう一人は?居たよね…」
「ああ、あの馬鹿な女は、ニングスが追い出したぜ?旦那様」
「へえ……ってえっ!追い出したの?」
「そう、旦那様に失礼過ぎ!」
「そ、そうなんだ。ゲイル君も聞いたの?」
「なにいってる?話しは聞いてる」
「そ、そうなんだね……(出ていったの、知らないのは俺だけね?)なら、良かったよ」
「てか、旦那様に失礼すぎますよ。面接の時と、態度が違ったから驚きましたよ」
「だな、鑑定にも性格までは出ないからね」
「ですね……。所で……」
「ああ、イリヤ来たね……」
「お、おはようございます!寝坊してごめんなさい」
「イリヤ……悪いと思うなら寝坊は気を付けろ。部屋に時計有るだろ?」
「……あ!ごめんなさい。でも……」
「でも?」
「見方分からない……です」
「そう、見方ね……。でも、ボルエに声を掛けて貰ってるんだろ?」
「あ!えっと?ボルエさん、私を起こしてくれたの?」
「ええ、声は掛けたわ」
「そ、そう……気が付かなかった…」
「イリヤ……寝坊は寝坊だぞ。後で罰金は入れて置けよ」
「は、はい……」
「……はぁ~。ケイト!」
「なんだい?旦那」
「お前、今日からイリヤと同室。世話頼む」
「………まぁ、旦那が言うなら…」
「旦那様……、あたしは?」
「マイナか、お前は…。なら、ボルエの面倒見て」
「分かった、ブイ」
と、人差し指と中指でブイにする。
……何処で覚えたの?
「はい!と、言うことで、朝飯だ!食堂にいくぞ!タウルス!ヘンリル厨房で、ベーコンと玉子焼くぞ!」
「「は、はい」」
そして……朝食が始まるが……。
料理を運ぶワゴンが足りないかな?
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