ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

新たな町へ

597話 来たそうです。

　なんて集中して作ってたら部屋のインターフォンが鳴ってちょっとビックリした。

「お！ビックリしたぁ～。ハイハイ出ます出るよ～。はい、なにかな？」　

「旦那様、来たそうですよ」

「マジ？」

「マジです」

「そう、なら少し待っててと伝えてくれるかい。今行くし」

「承知しました。カナルにはそう伝えます」

　通信が切れると暁彦は急いで着替える。
　いつもの冒険者服に…だが…そろそろスタイル変えるかね。ワンパターンだし。

　着替えが終わると部屋を出て屋敷のエントランスを出て門まで歩いていく。
　ここって、やっぱ長いなぁ～なにか……あっ電動キックボート！あれ出すかな。

　暁彦はネットからキックボートを出してひょいと乗るとアクセルに手を掛けてボートをスィ～と動かして門までいく。




　そして、門に着くと……詰め所からカナルが顔を出した。

「だ、旦那様…そ、それは？」

「ん？　エントランスから歩くの面倒だったから、これで来たんどけど？」

「そ、そう……へぇ～」

　なんかカナル興味があるのかね。
　だったら貸してやるぞ！

「まあ、興味があるなら後で乗って良いから」

「そうか？　なら後で乗り方教えてくださいよ！」

　お、食いついたねぇでも、それは後だよ！

「はいはい後でね。それで？」

「そうだった、旦那様例の奴らは門の外で待って貰ってるぜ」

「ふぅ～ん。ならその人らと、ギルドに行ってくるよ。門開けて」

「旦那様一人でいくのか？」

「えっあ……ケイルスを呼んでくれる？」

「い、いま呼びました！」

「おお、モルマン気が利くねぇ。ありがとう、じゃ門開けてよ今日来たのギルマスかい？」

「いえ、今日は職員の様です」

「あっそ」

　モルマンが門を開けると待ち構えていたのは…メルさんと数人のギルド職員さんたち。
　毎日これをやってたの？　　
　皆仕事は？暇なのか？

「やぁ！メルさん。お久しぶりですね？　元気……そうには見えないね？」

「……暁彦くん……貴方のせいでしょ！」

「ええ！そんなことはないですって！あのギルマスのせいでしょ？　責任転換しないでほしいなぁ～」

「そ、それはなんとも言えないけど！」

「で、ここではなんですからギルドに出向来ますよ。毎日毎日うちに来るのは勘弁してくださいよ。本当に隣近所のことも考えて下さい」

「どの口が言うのよもう……」

　そんな話をしていると、ケイルスとカシュー、ゲイルくんが走って来た。
　おっ間が持ったね。では、いくかな。

「うちの執事と護衛が来たようてすね、では早速ギルドに行きましょうか？」

「わ、わかったわ、わたしたちは馬車できてるの、貴殿方馬車に乗る？」

　それは遠慮したい。

　なにせギルドのおんぼろ馬車だ穴が痛いの確定だ。そんなの遠慮したい。

「いえ、わたしたちは…こちらも馬車で追いかけますので、ギルドでお待ちください」

「了解したわ、アキヒコくん貴方絶対に来てよ！」

「はいはい。了解しましたよ」

　メルさんを門の外で見送ると、俺は一度エントランスに戻るのだが…あっキックボート出しパッだ。仕舞わないとな。
　そそくさとキックボートを仕舞うとケイルスたちに声をかける

「ケイルスくん来て貰ったのにごめん、一度エントランスに戻るよ。ゲイル、悪いけど君は馬車の用意してくれ」

「了解だ。待ってろ」　

「じゃ戻るから、カナルたちは引き続き門番よろしく」

「了解した」

　もう！バタバタだよ。
　もっとこう～円滑化にスムーズに事を運べないかな！
　と自分の段取りの悪さに嫌気がする暁彦だ。