ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

いくみ

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新たな町へ

653話 内密に。

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 さてさて、改竄されたステータスを見て慌ててるギルマスさん。
 どうするかなぁ~。
 つか、俺いつの間に17になってた?いつだ?

 てか、今何月だ!
 つう話しだな。アハハ。

《今はもう、10月ですので。四ヶ月は経ってます》

『了解。月日が過ぎるのは早いな』

 グレンとニングスが家族探しに行ってて、なんやかんや忙しかったし。ゴタゴタしてたし。ゴタゴタは続いてるしね。

 まあ、それよりこっちだな。
 この町のギルマスさん、俺のステータス見て固まって動かんし。
 困ったぞ。
 仕方ない、声掛けるか?

「あの、ギルマスさん?」

 チョンチョンと肩を指で突っいて見る。すると、はっ……動いた。

「………は、は、はぁーーーーーー。こ、こ、これは! はっ、申し訳ありませんが!こ、此方へき、来てく、下さい!!」

 ギルマスさん、周りをキョロキョロして、俺の腕を掴んで引っ張る。
 ギルマスさん、いつの間にカウンターからでた?で、俺は何処に連れて行かれるんだろうか?

「えっと、なんで?」

 ここで良いじゃんと、抵抗してみた。

「で、ですから、此方へどうぞ」

 が、腕を掴まれてて痛いし。力強いな、おい!
 なんかグイグイ来るな。顔が近いし。

「……分かった、分かったから。行くから腕を離してくれぇ~」

 抵抗虚しく、俺はギルドマスターに腕を掴まれ、引き摺られるようにギルドの奥に連れて行かれたし。
 この建物一階の平屋なんだよね。    
 二階建てではなくて。

 で、連れてこられたのは多分ギルマスの執務室。

「さ、さぁ、ここにお座り下さい。貴方は神子様なのですね」

 いきなりそこからか。

「神子……。ああ、ステータス…愛し子って出てました?」

 シレット惚けて見たんだけど。
 なんかなぁ~。

「え、ええ」

「まあ、気にしないで欲しいんだけど。俺は俺ですので」

「そ、そんな!」

 いきなり椅子から立ち上がるな!そして興奮するなよ。落ち着けって。

「まあまあ、落ち着いて。で、俺のステータス見たなら仕方ないんで、済みませんが内緒にしてください」

「そ、それはもう!絶対漏らしません」

「お願いしますね?」

「は、はい!決して漏らしません。私だけの秘密に致します。何なら誓約書お作り致します」

「そう? だったら、そうして貰おうかな(保険は大事だしな)」

 ん、誓約書って何処かで聞いたか?

「は、はい!少々お待ち下さい……」

 待つこと数分。

「こ、これに私の名を署名しましたので、アキヒコ様は此方にご署名ください!」

 なんとも簡単な誓約書だけどここが肝心。お互いの名前が入るからな。

「了解。此って、控えとか貰えるんだよね?」

「は、はい。同じ物を二部作っておりますので。此方にもご署名下さい」

 二部渡されて納得。

「了解」かきかき。φ(..)

 書類に目を通して、羽ペンで自分の名前をかきかき。だが、羽ペン書きずらし。かきかき。

 そこで分かったこの町の名前。
 ふんふん、この町の名前はエステマっうのか。
 で、ギルマスの名前はケンドールね。
 どうやら平民上がりのようだ。
 さっきチラッと鑑定しちゃったけど。

 この人、結構腕は立つんだね。
 レベルも80とかだし。

 ふぅぅ~ん性格は良さげ。
 だけどなぁ~あの受付は……まぁ、今後付き合うなら考えるか。

 つう事でサインは済んだ。
 立ち寄っただけなのにこの有り様。
 まあ、未だAランクだけど。
 この成りだと疑われる。


「はい、出来た」

「お、お預かりします。一部はお持ち下さい」

「はぁ~い。では貰います。で、買取してくれるの?」

「ええ、勿論。勿論、買い取らさせて頂きます。どうぞ解体倉庫までご案内しますね」

「それは、良かった」

 ふぅ~やっとだ。

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