122 / 131
第6章 富士攻略編
118 武と歩
しおりを挟む
「カイリちゃん!!」
「大丈夫!!アスカも行ける!?」
「行きますよぉ~!!【ホーリーソング】!!」
カイリとカレンの魔法による連携で隙を作ったメンバーは、フィニッシャーとしてアスカを選んだ。
聖なる祝福の音色が、ダンジョンに響き渡る。
阿鼻叫喚ともとれる叫び声と共に、無数の蒸気のようなものがモンスターから解き放たれていく。
それは幻想的と言ってもいいだろうか。
ここが墓地でなければそうなのかもしれない。
カイリ達が探索を初めて、すでに3日を経過していた。
あれから登りの階段は見つける事は出来ず、唯一見付けられたのは下りの階段だけだった。
それはまさに下へ降りてこいとダンジョンが言っているかのようであった。
「歩さんどうしますか?」
カイリはこのパーティーで一番の序列である歩に声をかけた。
歩も歩で悩んでいた。
恐らくこれ以上探索しても、登りの階段を見つける事は難しいだろう。
しかし、これで下ってみて強力なモンスターしかいなかった場合、絶望と言っても過言では無かった。
「ではこういうのはどうでしょうか。一度下の階層を覗いてみて、だめならば階段に退避。救援を待つ。」
そう提案したのは團 由貴乃であった。
由貴乃は今とれる行動として、及第点であろう提案をしていた。
歩もそれには賛成と手を上げている。
カイリ達も断る理由が見当たらなかったために、一度降りてみる事にしたのだった。
そして目の前に広がる光景に、全員顔を顰めてしまっていた。
次の階層のコンセプトは……墓地であった。
至る所に見える崩れかけた墓石や、教会。
神社仏閣まで朽ち果てていた。
その周辺を守るかのように徘徊する、アンデットの群れ。
腐った肉体を引きずる様にうごめくものや、白骨化の進むもの。
既に肉体を失ったものもいた。
皆一様の何かを求めて彷徨っている様であった。
階段を出てすぐの場所で警戒をしていた歩は、皆に撤退の指示を出した。
何事かと思い慌てて階段に避難する面々。
「これは……うん、やっかいだねぇ~。こうもアンデットで溢れてるとあたしのスキルが役に立たないかな。アンデットたちは人間の生命を感じ取っているって言われてるんだけど、それだとステルス系のスキルが全く役に立たないんだ。ステルスって言っても生命活動をやめているわけじゃないからね。ここはリーダーに従って階段で待機ってのが無難だろうね。」
歩の言葉を受け、由貴乃は思考の海へと潜っていく。
いくら考えても最善が思い浮かばなかったからだ。
「あのぉ~、アンデット系だったら何とかできますよぉ~?ほら私回復職ですからね。やっと聖属性魔法を習得出来ましたから何とかなると思いますよ?」
そう声を上げたのはアスカだった。
アスカもまたケントに会いたい一心で己を磨いていた。
そしてただ守られるだけのアスカを卒業したのであった。
「それじゃあ、アスカちゃんの魔法を軸に行ってみよう♪」
アッケラカンとした口調で予定を決めていく歩。
それについて皆も否定的な意見は出なかった。
それからはサクサクと準備に取り掛かる。
フォーメーションや戦闘手順の確認。
それぞれの役割について。
龍之介は変わらず前方からの襲撃を一手に引き受ける。
左右からの襲撃は歩が臨機応変に。
後方警戒はアスカから由希乃へ引き継がれた。
「アンデットの弱点は首チョンパ。丸焼きにする。浄化する。うん、3人に丁度いいね♪」
魔法担当の3人に笑顔で歩は話しかける。
若干納得がいかない気もしないではない3人は、曖昧に苦笑いを浮かべていたのだった。
「なんだか微妙な表現ですが、概ねあってますね。三人ともよろしくお願いしますね。」
由貴乃も若干引き攣ってはいたが、なんとか場の収拾を図ろうとしていた。
歩も悪ノリが過ぎたと反省したのか、舌を出しながら軽く頭を下げる仕草をした。
「では行きましょう‼」
由貴乃の掛け声で新たな戦いに赴く面々であった。
——————
ドゴ~ン!!
地面が激しく揺れながら弾け飛んだ。
焼け焦げる匂いとガラス化した床がキラキラと光りを放つ。
「これは……」
俺は自分の顔が引きつっているのを感じつつ、ガラス化した地面を見つめていた。
タケシ君はというと、結果に大満足なのかニコニコと嬉しそうにその原因を抱きかかえていた。
『いやぁ~いい出来栄えです。』
『タケシよ……コレはやりすぎというものではないのか?』
さすがのタクマも、その結果に苦言を呈さずにはいられなかったようだった。
ラーは……キラキラと光る床に自分の身体を映して遊んでいた。
さすがラー、自由人?だな。
周囲は未だに灼熱の地獄というのに全く気にする様子はなかった。
「それにしても、60層のモンスターを一撃ってかなりやばいね。」
『ケントさん。それなんですけど……あまりにも弱すぎませんか?ここは日本最高峰のダンジョンです。でもこんなに弱いなんて聞いてません。なんだか嫌な予感がします。』
タケシ君の指摘は俺も感じていた。
あまりにも弱すぎるからだ。
自分が強くなったことを差し引いても、おかしいとしか思えなかった。
『それを今考えても仕方があるまいて。いますべきことは、愛しのカイリ嬢の救出であろう?ならば、今はそれだけを考えるべきであろうな。』
タクマは思考の海に溺れかけた俺を掬い上げる。
若干の煽りを感じなくもないが、確かにここで悩んでいても始まらないし、何があったとしても先に進むことも変わらない。
なら進むしかないってことだな。
そして俺たちは更に奥へと進んでいったのだった。
『フヌラ!!弱い!!弱すぎるぞ‼』
『はいはい、少し静かにしようか?』
タクマは手にした魔剣を振り回し、無双を繰り返していた。
階層は70を超え、普通であれば苦戦を強いられるはずであった。
だけどその懸念は徒労に終わった。
苦戦らしい苦戦はなく、こうしてボス部屋の攻略を進めているのだから。
そして、未だカイリたちとは出会うことが出来ずにいたのだった。
『主~、大丈夫?ずっと怖い顔だよ?』
「ん?あ、あぁ。ごめん。ついね……」
どうやら俺は、いつの間にか焦っていたらしい。
ラーがそう言うんだったら、きっとタクマやタケシ君もそう感じていたんだろうな。
70層を超えると、普通の人間では戦うことすら難しい状況に陥るはずである。
なのにここまで来て出会えないということは……俺の思考に否が応でも最悪の事態が掠めていく。
『ケントさん大丈夫ですよ。おそらくは無事なはずです。』
「だといいんだけど……」
タケシ君の言葉もあまり耳に入ってこなかった。
無事でいてほしい。
俺の願いはただそれ一点だけだった。
『あいつがいるから大丈夫なはずです。一緒だったらって話ですが。』
タケシ君が言うあいつというのが誰を指すことなのか俺には検討がつかなかった。
ただ、タケシ君の嫌そうな顔を見る限りでは好む相手ではないことは確実であると確信していた。
『妹が……一緒だったら問題ないです。あいつあれでも上位探索パーティのリーダーですから。無茶はしないはずです。最悪階段スペースでとどまる判断はできますから。』
「多田野……多田野……。もしかして、多田野 歩か?あの〝無音〟の?」
俺はトップランカーの顔を思い出しつつ、ヒットする情報を思い出していた。
そして一人だけ該当者がいた。
それが多田野 歩だった。
『あはははは……。その多田野 歩です。ですから心配はいりませんよ。それに防御のスペシャリストの團姉弟も一緒だと思いますから。』
タケシ君の推測に少しだけ気持ちが楽になった気がした。
そして俺は淡い期待を胸に、さらなる奥地を目指すのであった。
——————
「もう少しです……。我が主よ。もう少しのご辛抱を……」
仄暗い洞窟から聞こえるかすかな男性の声。
地面にはいくつもの幾何学模様が描かれており、仄かに輝く。
目深にかぶるフードのおかげでその表情を見ることはかなわない。
だがしかし……
この男性の登場により、物語はさらなる展開を見せるのであった……
「大丈夫!!アスカも行ける!?」
「行きますよぉ~!!【ホーリーソング】!!」
カイリとカレンの魔法による連携で隙を作ったメンバーは、フィニッシャーとしてアスカを選んだ。
聖なる祝福の音色が、ダンジョンに響き渡る。
阿鼻叫喚ともとれる叫び声と共に、無数の蒸気のようなものがモンスターから解き放たれていく。
それは幻想的と言ってもいいだろうか。
ここが墓地でなければそうなのかもしれない。
カイリ達が探索を初めて、すでに3日を経過していた。
あれから登りの階段は見つける事は出来ず、唯一見付けられたのは下りの階段だけだった。
それはまさに下へ降りてこいとダンジョンが言っているかのようであった。
「歩さんどうしますか?」
カイリはこのパーティーで一番の序列である歩に声をかけた。
歩も歩で悩んでいた。
恐らくこれ以上探索しても、登りの階段を見つける事は難しいだろう。
しかし、これで下ってみて強力なモンスターしかいなかった場合、絶望と言っても過言では無かった。
「ではこういうのはどうでしょうか。一度下の階層を覗いてみて、だめならば階段に退避。救援を待つ。」
そう提案したのは團 由貴乃であった。
由貴乃は今とれる行動として、及第点であろう提案をしていた。
歩もそれには賛成と手を上げている。
カイリ達も断る理由が見当たらなかったために、一度降りてみる事にしたのだった。
そして目の前に広がる光景に、全員顔を顰めてしまっていた。
次の階層のコンセプトは……墓地であった。
至る所に見える崩れかけた墓石や、教会。
神社仏閣まで朽ち果てていた。
その周辺を守るかのように徘徊する、アンデットの群れ。
腐った肉体を引きずる様にうごめくものや、白骨化の進むもの。
既に肉体を失ったものもいた。
皆一様の何かを求めて彷徨っている様であった。
階段を出てすぐの場所で警戒をしていた歩は、皆に撤退の指示を出した。
何事かと思い慌てて階段に避難する面々。
「これは……うん、やっかいだねぇ~。こうもアンデットで溢れてるとあたしのスキルが役に立たないかな。アンデットたちは人間の生命を感じ取っているって言われてるんだけど、それだとステルス系のスキルが全く役に立たないんだ。ステルスって言っても生命活動をやめているわけじゃないからね。ここはリーダーに従って階段で待機ってのが無難だろうね。」
歩の言葉を受け、由貴乃は思考の海へと潜っていく。
いくら考えても最善が思い浮かばなかったからだ。
「あのぉ~、アンデット系だったら何とかできますよぉ~?ほら私回復職ですからね。やっと聖属性魔法を習得出来ましたから何とかなると思いますよ?」
そう声を上げたのはアスカだった。
アスカもまたケントに会いたい一心で己を磨いていた。
そしてただ守られるだけのアスカを卒業したのであった。
「それじゃあ、アスカちゃんの魔法を軸に行ってみよう♪」
アッケラカンとした口調で予定を決めていく歩。
それについて皆も否定的な意見は出なかった。
それからはサクサクと準備に取り掛かる。
フォーメーションや戦闘手順の確認。
それぞれの役割について。
龍之介は変わらず前方からの襲撃を一手に引き受ける。
左右からの襲撃は歩が臨機応変に。
後方警戒はアスカから由希乃へ引き継がれた。
「アンデットの弱点は首チョンパ。丸焼きにする。浄化する。うん、3人に丁度いいね♪」
魔法担当の3人に笑顔で歩は話しかける。
若干納得がいかない気もしないではない3人は、曖昧に苦笑いを浮かべていたのだった。
「なんだか微妙な表現ですが、概ねあってますね。三人ともよろしくお願いしますね。」
由貴乃も若干引き攣ってはいたが、なんとか場の収拾を図ろうとしていた。
歩も悪ノリが過ぎたと反省したのか、舌を出しながら軽く頭を下げる仕草をした。
「では行きましょう‼」
由貴乃の掛け声で新たな戦いに赴く面々であった。
——————
ドゴ~ン!!
地面が激しく揺れながら弾け飛んだ。
焼け焦げる匂いとガラス化した床がキラキラと光りを放つ。
「これは……」
俺は自分の顔が引きつっているのを感じつつ、ガラス化した地面を見つめていた。
タケシ君はというと、結果に大満足なのかニコニコと嬉しそうにその原因を抱きかかえていた。
『いやぁ~いい出来栄えです。』
『タケシよ……コレはやりすぎというものではないのか?』
さすがのタクマも、その結果に苦言を呈さずにはいられなかったようだった。
ラーは……キラキラと光る床に自分の身体を映して遊んでいた。
さすがラー、自由人?だな。
周囲は未だに灼熱の地獄というのに全く気にする様子はなかった。
「それにしても、60層のモンスターを一撃ってかなりやばいね。」
『ケントさん。それなんですけど……あまりにも弱すぎませんか?ここは日本最高峰のダンジョンです。でもこんなに弱いなんて聞いてません。なんだか嫌な予感がします。』
タケシ君の指摘は俺も感じていた。
あまりにも弱すぎるからだ。
自分が強くなったことを差し引いても、おかしいとしか思えなかった。
『それを今考えても仕方があるまいて。いますべきことは、愛しのカイリ嬢の救出であろう?ならば、今はそれだけを考えるべきであろうな。』
タクマは思考の海に溺れかけた俺を掬い上げる。
若干の煽りを感じなくもないが、確かにここで悩んでいても始まらないし、何があったとしても先に進むことも変わらない。
なら進むしかないってことだな。
そして俺たちは更に奥へと進んでいったのだった。
『フヌラ!!弱い!!弱すぎるぞ‼』
『はいはい、少し静かにしようか?』
タクマは手にした魔剣を振り回し、無双を繰り返していた。
階層は70を超え、普通であれば苦戦を強いられるはずであった。
だけどその懸念は徒労に終わった。
苦戦らしい苦戦はなく、こうしてボス部屋の攻略を進めているのだから。
そして、未だカイリたちとは出会うことが出来ずにいたのだった。
『主~、大丈夫?ずっと怖い顔だよ?』
「ん?あ、あぁ。ごめん。ついね……」
どうやら俺は、いつの間にか焦っていたらしい。
ラーがそう言うんだったら、きっとタクマやタケシ君もそう感じていたんだろうな。
70層を超えると、普通の人間では戦うことすら難しい状況に陥るはずである。
なのにここまで来て出会えないということは……俺の思考に否が応でも最悪の事態が掠めていく。
『ケントさん大丈夫ですよ。おそらくは無事なはずです。』
「だといいんだけど……」
タケシ君の言葉もあまり耳に入ってこなかった。
無事でいてほしい。
俺の願いはただそれ一点だけだった。
『あいつがいるから大丈夫なはずです。一緒だったらって話ですが。』
タケシ君が言うあいつというのが誰を指すことなのか俺には検討がつかなかった。
ただ、タケシ君の嫌そうな顔を見る限りでは好む相手ではないことは確実であると確信していた。
『妹が……一緒だったら問題ないです。あいつあれでも上位探索パーティのリーダーですから。無茶はしないはずです。最悪階段スペースでとどまる判断はできますから。』
「多田野……多田野……。もしかして、多田野 歩か?あの〝無音〟の?」
俺はトップランカーの顔を思い出しつつ、ヒットする情報を思い出していた。
そして一人だけ該当者がいた。
それが多田野 歩だった。
『あはははは……。その多田野 歩です。ですから心配はいりませんよ。それに防御のスペシャリストの團姉弟も一緒だと思いますから。』
タケシ君の推測に少しだけ気持ちが楽になった気がした。
そして俺は淡い期待を胸に、さらなる奥地を目指すのであった。
——————
「もう少しです……。我が主よ。もう少しのご辛抱を……」
仄暗い洞窟から聞こえるかすかな男性の声。
地面にはいくつもの幾何学模様が描かれており、仄かに輝く。
目深にかぶるフードのおかげでその表情を見ることはかなわない。
だがしかし……
この男性の登場により、物語はさらなる展開を見せるのであった……
90
あなたにおすすめの小説
(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始!
2024/2/21小説本編完結!
旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です
※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。
※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。
生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。
伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。
勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。
代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。
リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。
ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。
タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。
タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。
そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。
なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。
レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。
いつか彼は血をも超えていくーー。
さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。
一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。
彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。
コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ!
・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持
・12/28 ハイファンランキング 3位
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる