最強無双のチート猫、異世界を蹂躙する

DORA

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第4話ニャ!軍師ドラの恐ろしい戦略だニャ!

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「あそこが城塞都市ローザリアです…」
「ニャハー!高い城壁に覆われたどこかの巨人心くすぐる街ニャ!」



魔王の案内のもと数日の旅路で、ようやく街が見えてきたニャ!

当然けなげなドラはその間も修行を忘れることはなかったニャ。
魔王を練習台に何回もネコ式超魔術の練習をしようとしたニャ。
ただ、魔王も悪知恵がついたようで、上手いことかわすようになってきたニャ。



「テンションも上がったところで、景気つけに一発、ネコ式超魔術を…」
「ド、ドラ様!あそこによい練習台があります!」
「ニャ…」


魔王が指さした先には空飛ぶ竜のワイバーンが見えるニャ。

ぐぬぬ…。
最近の魔王はこのように、ドラの練習をかわすようになってきたニャ。
自分のことしか考えていない。
自分さえ良ければ他はどうでもいい、最低のクズ人間そのものだニャ!



「まあいいニャ!第44階層ネコ式超魔術・ネクロワールド!」
「ギャオ!?」


ニャハ。
ワイバーンの身体がみるみる腐り果てていくニャ!

第44階層ネコ式超魔術・ネクロワールドとは対象を腐らせて即死させるシンプルイズベスト魔法ニャ?
もちろんただの即死じゃつまらんから、そのあとゾンビ化させてウォーキングデッドニャ。
ネコ式超魔術もついにゾンビ業界にまで進出する勢いだニャ。

ドラが満足げにワイバーンを眺めていると、魔王は震えながら話しかけてくるニャ。


「あの…ドラ様。まさかあれを私に放つおつもりだったの?」
「そうにゃが?」
「私は既に不死属性を持っていますけど、もしアレを喰らったら…!?」
「ニャハハ。だから面白いんだニャ?身体が腐るのは確定として、精神がどうなるか見ものニャ。ドラの予想では不死に不死を上書きすると、自我すら消えてスライムのような存在になると踏んでるニャ」
「キャッ!」
「試して…みるかニャ?」


そこまでいうと、突如巨大な黒い影で一面覆われたニャ!

なにごとかと上を見ると、上空に巨大な飛竜が飛んでいるニャ。



「ニャ!ワイバーンのボス登場ニャ!?」
「守護竜エグスマキナ…!」


魔王は因縁深き、といった様子で大きいワイバーンをにらみつけるニャ。


「アイツがいたから私は侵攻できなかった。アイツがいたから私は魔王城から出られなかった。アイツがいたから私は暗い魔王城で…!」
「ニャ…」


やれやれ。
ドン引きだニャ。
厨二設定もここまでこじらせると、怖いもんだニャ。


「魔王のくだらぬ設定はどうでもいいとして。これから面白いモノが見られるニャ?」
「面白いモノ…?」



『虫けらよ。同朋を汚した罪…万死に値する…』
「ニャッ!?ボス飛竜が頭に直接話しかけてくるニャ!」
『その身をもって償うがいい…』

「償わせる前に、同朋さんをどうにかしないと…ニャ?」
『なに…?』
「ギャアアアアス!」



ゾンビ化した飛竜さんはボス飛竜に噛みついていくニャ。

これこれ。
こういう同士討ちがたまらなく面白いんだニャ。
軍師ドラは自分の手を汚さない知性あふれる攻略法が大好きなんだニャ。



「ギャアアアアス!」
『やめろ…やめろ同朋…!』

「ニャハー!もっとやれニャ!」


アンデットのワイバーンさんは凶暴きわまりなくボス飛竜に噛みついていくニャ。

一方でボス飛竜は、元同朋に手出しできない様子だニャ。
これはもしかしてもしかすると、勝つかもしれニャいニャ!
ニヤリ。
雑魚飛竜でも知略によって勝ってしまうのが軍師ドラの恐ろしい戦略だニャ!


『やめろ…同朋!』
「コ…ロ…シ…テ」
『同朋!まだ意識が!?』
「コ…ロ…シ」


ゾンビ飛竜は涙を流しながら、ボス飛竜に訴えかけるニャ。

これは計算外。
意識が残っているなんてネコ式超魔術もまだまだ発展途上ということかニャ?
なんだかドラが悪者みたいで気分が悪いニャ。


『すまぬ…同朋』


ズシャ!



「ア…リ…ガ…ト」
『許せ…』

「なに主人公みたくなってるんだニャアアアアア!」


思わず突っ込んでしまったニャ。

これじゃあ完全にドラは悪のネクロマンサーニャ。
勇者ドラのプライドも傷つけられて、イライラどころじゃすまない話ニャ!

そのあとドラはネコ式超魔術でボス飛竜を灰にして、何もなかったことにしたのは言うまでもないニャ。
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