144 / 161
ただいま
142話 変わる幸せ
なんだろう…暖かい
何かに包まれてるみたいな、そんな温もりを感じる
僕は確か…そうだ、アズに告白して、恋人になったんだっけ
……夢、だったのかな
このまま目を開けたら全部が夢の中だった、なんてこと…
そう考えると、このまま幸せな夢の中にいたい
……あれ?
いや、確かにあれは夢じゃ無い
アズに告白して、恋人になって……その後、どうなったんだっけ
ゆっくりと重たい瞼を上げた
「おはようございます。カメリア」
「……おはよう、ございます………?」
あ、思い出した
あの後、僕は栓が切れたように泣き出して、それからの記憶が無い……と言うか、泣き疲れてそのまま眠ったんだ……!
飛び起きて顔を隠し、目を回した
「大丈夫ですか?どこか体調でも……」
「い、いえ!その、あの、えっと………」
ああぁぁしどろもどろ……
恋人になれたって浮かれてる場合じゃ無い…!
状況から察するに、たぶん寝落ちた後にそのまま…なんでか同じベッドで眠ってたってこと?
「ご、ご迷惑を…!」
「……顔、真っ赤ですよ」
当たり前だよ!
初手でこんな失態……
っていうか、なんで一緒に寝てるの!?
「混乱するのも無理ありませんよね。実はカメリアが眠った後、部屋まで運ぼうとしたのですが…貴方が力一杯私の服を掴むもので、つい帰すのを辞めてしまったんですよ」
服を掴んでた……
僕は本当に寝てる時まで一体何を……
「…カメリア、そんなに恥ずかしがりますか?」
「だ、だってこんな……」
「あまり可愛いことをしてると、本当に襲いますよ…?」
可愛いことって何…
みっともない姿しか見せてないと思うけど
まぁ、アズのジョークは軽く流して、とりあえず部屋にもど……
「あ、そう言えば杖……」
「それならグドがここまで届けてくれましたよ。本当に…足が不自由なのに壁伝いで来るなんて驚きました」
本当だ
ベッドに杖が立てかけてある
それにしても…アズの言う通り僕は凄いことをしたものだ
それも褒められないようなこと
杖も無しに1人でここまで来るって、今の僕には危険すぎる
いつ転ぶかも分からない足で頑張ったな
「カメリア、無茶をさせてすみません。私が不甲斐ないばかりに…」
「そんなこと言わないでください、僕が勝手にした事なんですから。それと……アズ、と、呼び捨てにしてもいいですか?」
僕はカメリアって呼び捨てにされてるけど、アズの事を実際に様付け無しで呼ぶのは勇気がいる
ずっと固定されてた呼び方だし……
「もちろんです。…ところで、私も…敬語無しで話しても?」
「はい!」
「カメリアも敬語を使う必要無いよ」
「あ、そっか。分かった」
ちょっとずつ変わってく
僕も、僕の周りも
それがいい方なのか悪い方なのかすぐには分からないけど
でも僕は変わっていく今が幸せだ
ちょっとずつ肩の荷が降りていくような、開放感がある
やっと本当に自由になれたような、そんな気が
何かに包まれてるみたいな、そんな温もりを感じる
僕は確か…そうだ、アズに告白して、恋人になったんだっけ
……夢、だったのかな
このまま目を開けたら全部が夢の中だった、なんてこと…
そう考えると、このまま幸せな夢の中にいたい
……あれ?
いや、確かにあれは夢じゃ無い
アズに告白して、恋人になって……その後、どうなったんだっけ
ゆっくりと重たい瞼を上げた
「おはようございます。カメリア」
「……おはよう、ございます………?」
あ、思い出した
あの後、僕は栓が切れたように泣き出して、それからの記憶が無い……と言うか、泣き疲れてそのまま眠ったんだ……!
飛び起きて顔を隠し、目を回した
「大丈夫ですか?どこか体調でも……」
「い、いえ!その、あの、えっと………」
ああぁぁしどろもどろ……
恋人になれたって浮かれてる場合じゃ無い…!
状況から察するに、たぶん寝落ちた後にそのまま…なんでか同じベッドで眠ってたってこと?
「ご、ご迷惑を…!」
「……顔、真っ赤ですよ」
当たり前だよ!
初手でこんな失態……
っていうか、なんで一緒に寝てるの!?
「混乱するのも無理ありませんよね。実はカメリアが眠った後、部屋まで運ぼうとしたのですが…貴方が力一杯私の服を掴むもので、つい帰すのを辞めてしまったんですよ」
服を掴んでた……
僕は本当に寝てる時まで一体何を……
「…カメリア、そんなに恥ずかしがりますか?」
「だ、だってこんな……」
「あまり可愛いことをしてると、本当に襲いますよ…?」
可愛いことって何…
みっともない姿しか見せてないと思うけど
まぁ、アズのジョークは軽く流して、とりあえず部屋にもど……
「あ、そう言えば杖……」
「それならグドがここまで届けてくれましたよ。本当に…足が不自由なのに壁伝いで来るなんて驚きました」
本当だ
ベッドに杖が立てかけてある
それにしても…アズの言う通り僕は凄いことをしたものだ
それも褒められないようなこと
杖も無しに1人でここまで来るって、今の僕には危険すぎる
いつ転ぶかも分からない足で頑張ったな
「カメリア、無茶をさせてすみません。私が不甲斐ないばかりに…」
「そんなこと言わないでください、僕が勝手にした事なんですから。それと……アズ、と、呼び捨てにしてもいいですか?」
僕はカメリアって呼び捨てにされてるけど、アズの事を実際に様付け無しで呼ぶのは勇気がいる
ずっと固定されてた呼び方だし……
「もちろんです。…ところで、私も…敬語無しで話しても?」
「はい!」
「カメリアも敬語を使う必要無いよ」
「あ、そっか。分かった」
ちょっとずつ変わってく
僕も、僕の周りも
それがいい方なのか悪い方なのかすぐには分からないけど
でも僕は変わっていく今が幸せだ
ちょっとずつ肩の荷が降りていくような、開放感がある
やっと本当に自由になれたような、そんな気が
あなたにおすすめの小説
モラトリアムは物書きライフを満喫します。
星坂 蓮夜
BL
本来のゲームでは冒頭で死亡する予定の大賢者✕元39歳コンビニアルバイトの美少年悪役令息
就職に失敗。
アルバイトしながら文字書きしていたら、気づいたら39歳だった。
自他共に認めるデブのキモオタ男の俺が目を覚ますと、鏡には美少年が映っていた。
あ、そういやトラックに跳ねられた気がする。
30年前のドット絵ゲームの固有グラなしのモブ敵、悪役貴族の息子ヴァニタス・アッシュフィールドに転生した俺。
しかし……待てよ。
悪役令息ということは、倒されるまでのモラトリアムの間は貧困とか経済的な問題とか考えずに思う存分文字書きライフを送れるのでは!?
☆
※この作品は一度中断・削除した作品ですが、再投稿して再び連載を開始します。
※この作品は小説家になろう、エブリスタ、Fujossyでも公開しています。
【完結】悪役に転生したので、皇太子を推して生き延びる
ざっしゅ
BL
気づけば、男の婚約者がいる悪役として転生してしまったソウタ。
この小説は、主人公である皇太子ルースが、悪役たちの陰謀によって記憶を失い、最終的に復讐を遂げるという残酷な物語だった。ソウタは、自分の命を守るため、原作の悪役としての行動を改め、記憶を失ったルースを友人として大切にする。
ソウタの献身的な行動は周囲に「ルースへの深い愛」だと噂され、ルース自身もその噂に満更でもない様子を見せ始める。
悪役令嬢の兄に転生!破滅フラグ回避でスローライフを目指すはずが、氷の騎士に溺愛されてます
水凪しおん
BL
三十代半ばの平凡な会社員だった俺は、ある日、乙女ゲーム『君と紡ぐ光の協奏曲』の世界に転生した。
しかも、最推しの悪役令嬢リリアナの兄、アシェルとして。
このままでは妹は断罪され、一家は没落、俺は処刑される運命だ。
そんな未来は絶対に回避しなくてはならない。
俺の夢は、穏やかなスローライフを送ること。ゲームの知識を駆使して妹を心優しい少女に育て上げ、次々と破滅フラグをへし折っていく。
順調に進むスローライフ計画だったが、関わると面倒な攻略対象、「氷の騎士」サイラスになぜか興味を持たれてしまった。
家庭菜園にまで現れる彼に困惑する俺。
だがそれはやがて、国を揺るがす陰謀と、甘く激しい恋の始まりを告げる序曲に過ぎなかった――。
マリオネットが、糸を断つ時。
せんぷう
BL
異世界に転生したが、かなり不遇な第二の人生待ったなし。
オレの前世は地球は日本国、先進国の裕福な場所に産まれたおかげで何不自由なく育った。確かその終わりは何かの事故だった気がするが、よく覚えていない。若くして死んだはずが……気付けばそこはビックリ、異世界だった。
第二生は前世とは正反対。魔法というとんでもない歴史によって構築され、貧富の差がアホみたいに激しい世界。オレを産んだせいで母は体調を崩して亡くなったらしくその後は孤児院にいたが、あまりに酷い暮らしに嫌気がさして逃亡。スラムで前世では絶対やらなかったような悪さもしながら、なんとか生きていた。
そんな暮らしの終わりは、とある富裕層らしき連中の騒ぎに関わってしまったこと。不敬罪でとっ捕まらないために背を向けて逃げ出したオレに、彼はこう叫んだ。
『待て、そこの下民っ!! そうだ、そこの少し小綺麗な黒い容姿の、お前だお前!』
金髪縦ロールにド派手な紫色の服。装飾品をジャラジャラと身に付け、靴なんて全然汚れてないし擦り減ってもいない。まさにお貴族様……そう、貴族やら王族がこの世界にも存在した。
『貴様のような虫ケラ、本来なら僕に背を向けるなどと斬首ものだ。しかし、僕は寛大だ!!
許す。喜べ、貴様を今日から王族である僕の傍に置いてやろう!』
そいつはバカだった。しかし、なんと王族でもあった。
王族という権力を振り翳し、盾にするヤバい奴。嫌味ったらしい口調に人をすぐにバカにする。気に入らない奴は全員斬首。
『ぼ、僕に向かってなんたる失礼な態度っ……!! 今すぐ首をっ』
『殿下ったら大変です、向こうで殿下のお好きな竜種が飛んでいた気がします。すぐに外に出て見に行きませんとー』
『なにっ!? 本当か、タタラ! こうしては居られぬ、すぐに連れて行け!』
しかし、オレは彼に拾われた。
どんなに嫌な奴でも、どんなに周りに嫌われていっても、彼はどうしようもない恩人だった。だからせめて多少の恩を返してから逃げ出そうと思っていたのに、事態はどんどん最悪な展開を迎えて行く。
気に入らなければ即断罪。意中の騎士に全く好かれずよく暴走するバカ王子。果ては王都にまで及ぶ危険。命の危機など日常的に!
しかし、一緒にいればいるほど惹かれてしまう気持ちは……ただの忠誠心なのか?
スラム出身、第十一王子の守護魔導師。
これは運命によってもたらされた出会い。唯一の魔法を駆使しながら、タタラは今日も今日とてワガママ王子の手綱を引きながら平凡な生活に焦がれている。
※BL作品
恋愛要素は前半皆無。戦闘描写等多数。健全すぎる、健全すぎて怪しいけどこれはBLです。
.
あと一度だけでもいいから君に会いたい
藤雪たすく
BL
異世界に転生し、冒険者ギルドの雑用係として働き始めてかれこれ10年ほど経つけれど……この世界のご飯は素材を生かしすぎている。
いまだ食事に馴染めず米が恋しすぎてしまった為、とある冒険者さんの事が気になって仕方がなくなってしまった。
もう一度あの人に会いたい。あと一度でもあの人と会いたい。
※他サイト投稿済み作品を改題、修正したものになります
この俺が正ヒロインとして殿方に求愛されるわけがない!
ゆずまめ鯉
BL
五歳の頃の授業中、頭に衝撃を受けたことから、自分が、前世の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界にいることに気づいてしまったニエル・ガルフィオン。
ニエルの外見はどこからどう見ても金髪碧眼の美少年。しかもヒロインとはくっつかないモブキャラだったので、伯爵家次男として悠々自適に暮らそうとしていた。
これなら異性にもモテると信じて疑わなかった。
ところが、正ヒロインであるイリーナと結ばれるはずのチート級メインキャラであるユージン・アイアンズが熱心に構うのは、モブで攻略対象外のニエルで……!?
★はキス以上の内容のときにサブタイトルにつけています。
ユージン・アイアンズ(19)×ニエル・ガルフィオン(19)
公爵家嫡男と伯爵家次男の同い年の乙女ゲー転生BLです。
妹を救うためにヒロインを口説いたら、王子に求愛されました。
藤原遊
BL
乙女ゲームの悪役令息に転生したアラン。
妹リリィが「悪役令嬢として断罪される」未来を変えるため、
彼は決意する――ヒロインを先に口説けば、妹は破滅しない、と。
だがその“奇行”を見ていた王太子シリウスが、
なぜかアラン本人に興味を持ち始める。
「君は、なぜそこまで必死なんだ?」
「妹のためです!」
……噛み合わないはずの会話が、少しずつ心を動かしていく。
妹は完璧令嬢、でも内心は隠れ腐女子。
ヒロインは巻き込まれて腐女子覚醒。
そして王子と悪役令息は、誰も知らない“仮面の恋”へ――。
断罪回避から始まる勘違い転生BL×宮廷ラブストーリー。
誰も不幸にならない、偽りと真実のハッピーエンド。
推しの運命を変えるため、モブの俺は嫌われ役を演じた
月冬
BL
乙女ゲームの世界に転生した俺は、ただのモブキャラ。
推しキャラのレオンは、本来なら主人公と結ばれる攻略対象だった。
だから距離を置くつもりだったのに――
気づけば、孤独だった彼の隣にいた。
「モブは選ばれない」
そう思っていたのに、
なぜかシナリオがどんどん壊れていく。
これは、
推しの未来を知るモブが、運命を変えてしまう物語。