短い物語り ケイケンの近くに

黄緑紅葉

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第3話「自然の中で揺れるもの」

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暑さが続く夏の夜のことであった。

蒸し暑い自分の部屋に耐え切れず窓を開けた。

やはり窓を開けると外からは涼しい風がこの蒸し暑い部屋に勢いよく入り込んできた。

暑い空気は僕の部屋の入り口の方を通って、どこかに流れていってしまった。

まるで、暑い風が涼しい風をおいだしているかのようにすぐさま部屋の中は冷たい空気に包まれた。

意外と肌寒くて、鳥肌が立った。

次第に体が冷えてくるのを感じる。

押入れの中に積んである毛布を一つ取り出し、冷え切っている体に巻きつける。

とっても暖かくてそのままねてしまいそうだった。

その眠いのを我慢して、ノートに少しずつ僕の思うこどいくつか書き出していく。

六つほど書いたときに、何も自分の思っている言葉が頭からこぼれ落ちたかのように思い浮かばなくなってしまった。

少し疑問に感じたものの、すぐに気にならなくなってしまった。

窓をふと見る、そして閉める。

タンスの中から、一つフード付きのジャンパーを取り出し体に羽織る。

毛布は押入れの中にしまう。

そしてまたノートに何かを書く、さっきあった出来事を書くことにした。

風と空気のことについてのこと。

でも、思った通りに言葉がでてこない。

自然とは難しいことに気づいたとき、日はもう、頭を出していた………
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