【完結】アサケ学園物語～猫型獣人の世界へようこそ～

第２３話：クセになっちゃう自爆魔法

「♪今日～も元気に、はいっ自爆メガンテ！」

　…ちゅど～んっっ！

ガラガラと崩れる教室。

生徒たちはもう分ってるから、完全回避で無傷の俺以外は全員退避済み。

「こらぁっモチ！　自爆は外でやれっつったろっ！」

同じく退避していて、室外から怒鳴る松本先生。


初めて覚えた魔法【自爆メガンテ】で１回爆死したモチ。
そんなヤバイ魔法、懲りて二度と使わないだろうと思いきや、そんな事はなかった。

「１日１爆、日課にしよう～♪」
「授業の邪魔だから日課は外でやれ！」

自爆が日課になったモチ。
松本先生、場所を考えろとは言うけど自爆そのものは止めないの？

その度に完全蘇生ザオリクを使う事になる、江原の聖属性レベルが上がる上がる。
なんと今では蘇生魔法を単体か範囲かに切り替えて使えるという。
蘇生以外の聖属性魔法も次々に覚えて、怪我人も完全回復させられる。
今では神殿でのアルバイトを始めている江原は、聖者として扱われていてお布施が凄い事になってるらしい。

「もう異世界こっちで就職で良いかも」

なんて言い始めた江原、異世界居残り確定か？

そうそう、モチが教室を壊すようになって、あの天井の魔法陣が何か分ったよ。

天井に描かれているのは、建物の修復効果を持つ魔法陣。
壊れる前の状態を記憶させてあり、そのデータをもとに建物を元に戻すという。
元々は災害に備えて開発された魔法陣だけど、この学部の場合は魔法暴発への備えでもあるらしい。

モチが毎日壊しても、建物は自動的に元通りになる。
モチもそれが分ったから遠慮なく室内自爆するんだけど、わざわざ壊す事はないだろって松本先生に怒られてるのが現在の状況。

そんな感じで、子供になってヤンチャ度ＵＰしたっぽいモチだけど、美術講師としては優秀で大人気だ。
日本の漫画やアニメが海外で高く評価されるように、異世界でも高い評価を受けたらしい。
モチ先生は今日も大勢集まる教室で、漫画の描き方講座を開いてる。

「生活費かからないし、日本あっちより稼げるかも」

モチまでそんな事を言い始めてる。
彼も居残り確定か？！