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第1章 生活の知恵

生きるために必要なこと

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山から見下ろした限りでは、
周りにあるのは山と森と川のみだった、
まずは生きる延びる為にする事………

それは……

『よし!まずは、、、、何をすれば…』

数千年ほど神様をやってきて"生きる"と言うのがどう言う事なのか分からずにいると……

「ぐぅぅぅぅぅ………」っと音が鳴った…

『え!?え?え?なんの音??』
僕はあたりを見るが何も居ない、
龍?ドラゴン?の鳴き声でもない……
一体どこから???すると…

「ぐぅぅぅぅぅぅぅ……」

『ん?』
僕はお腹に手を当てる

「ぐぅぅぅぅぅ……」

『この音、お腹からだったのか!!』
だからなんだと言うんだ?
お腹が鳴ったところで何か問題なのか?
僕は疑問を抱えながらも、下山することにした…

~下山途中~

『ぐぅぅぅぅ……なんだこれ……力が全然出ない…どうなっているんだ……』
そうか…
これが、"お腹が空く"という事なんだな
動く→疲れる→お腹が空くっという事か
なるほど、これは興味深い………

『そんな事思っている場合ではない!』

何か口できるものを僕は探した、
下山途中に、そんな都合のいい物なんてあるわけが………


『………(ゴックン)………』

なんだ今のは…不思議な感じだった。
この植物なんだか、美味しそうに見えた
僕は勇気を振り絞り、この植物を手にし口へ運んだ…

『(もぐもぐ)…………』
『(ゴックン)…………』
『う………うまい……なんだこれ…』
僕は生まれて初めての食事?をした
この植物は食べられると判断し、
僕はこの植物を集めるだけ集めて、
山を後にした…

~下山後麓~
『やっと下までついた、さてこれからどうするかだな……んーー』
考えに考えた結果…
『当分生活できる場所を探すか』

しかし、彼は元神であるが故に生活できる場所例えば小屋や家など作り方も分からず、そもそも人間とは転生する為の
仕事道具みたいに思っていたので、
そこまで人間に対して感心はなかった。
自分が神から人間になるとは、思ってもみなかったのだろう…

『よくよく考えたら人間って、どう生活してるんだ??』
僕は天界に居た時の記憶を遡ってみる事にした、そう言えば"ヘラクレス"が
昔に人間について一緒に調べたなぁ…

~数千年前天界~
当時は転生神として未熟だった…
『人間の転生ねぇ………"ハーデス"様の
仕事が少しだけ楽になるだけで、僕自身あんまり人間に興味ないからな』
っと、ぶつぶつ独り言のように天界を
飛び周っていると……

「おや!?久しぶりだな!リィン!」

『ん?、おお!ヘラクレスか!
久しいな、元気にしていたか?』

僕とヘラクレスは少し前に知り合い天界でもまぁ仲の良い関係(友達?)である
人間についてヘラクレスから助言を聞く事にした…

「なるほど、リィンも大変な役目を貰ったんだな……よし、今から行こう!」

『え!?どこに??』

「地上に降りて人間観察しに行こう!」

忘れていた……
こいつ、こういう性格だったなぁ…
まぁ、ヘラクレスに頼んでおいて
やっぱりいいとは言えんし……

『よし、行ってみるか……』

「そうこなくては!」

僕とヘラクレスは1年ほど地上におり
人間観察をしたのだ…

~現在~
『…………はっ!!そうだった!!!
僕はあの時、ヘラクレスと共に人間観察をしていたんだった、数千年前の事だったから忘れていた!』
僕は記憶を頼りに一から家?を作ることにしたが何せ知識が足りず、諦めることとなった…

『しょうがない…家?は人間の生活に慣れてからにしよう』
僕は山の麓を、ウロウロしていると
洞穴を見つけた。当分ここで暮らすことにして食料確保と確か…水確保したほうがいいんだったな、思い出しながらできることをやっていこう。


色々やっていくとすっかりあたりは、
暗くなり夜になっていた。

『夜は火をつけた方がいいんだったか』
リィンは火の付け方を知らない、
記憶では石と石を擦りあって、火花を出し火を付けていた記憶のみあった。

『カン…カン…カン…カン…、本当に……こんなんで……火が……付くのか??』
火花が出ると枯れ草に付着した、僕はすかさずフーフーフーと息を吹きかけると
ボッ……と火がついた、


『ヘラクレスのおかげだな………あいつ、今…何してん……だろう……な……………』
僕は気づいたら寝ていた……
その日僕は夢を見た…

~夢の中~
『ここは……どこだ?』

「リィン、久しいな…」

『ヘラクレス……か?』

「もう、何千年も会ってなかったな」

『お互い忙しかったからな…』

「リィン……人間になったそうだな」

『天罰だ…まぁ確かに数百年前から適当になっていったのは事実だからな、
罰を受けても仕方がないんだろう』

「リィンが居なくなって俺は寂しい…」

『お前らしくない…人間になっても、
僕は僕だからいつでも会いにきてくれ』

「そうだな、今度は仲間を連れて
また会いに行くさ」

『ん?仲間??』………………

~現在(朝)~
『ヘラクレス!……はっ!あれは夢か』
あのまま僕は寝てしまったんだな……
仲間って誰のことを言っていたのか…
まぁ、考えても仕方がない!!
今日はこの森を探索しよう……

僕は森に足を踏み入れようとした時…

「タチサレ……タチサレ……」
森の中から声が聞こえた…

『人間?が居るのか?それとも……』
僕は森に再度入ろうと踏み出すと…

「モリニハイルナ……テデイケ……」

『そうはいかない!僕が生き延びる為
この森に入る!!』



「ハイルコト…ハ…ユルサナイ………」

『なぜだ?それだけでも教えてほしい』

「ココハ……シト…セイノ…モリダ……
ハイル…ト…デレナ……クナル」

『そうだったのか…………』
僕はそんな危ない森に、
生まれたことにびっくりした………
ゼウス様ぁぁぁぁ…せめて……せめて…
もっと安全な場所で目覚めたかった……

「キイテ……イルノ……カ?」

『忠告、ありがとう。今日のとこは、
入るのをやめておくよ…なんか、すごく疲れたまた明日来ることにする……』

「ナンド……キテモ…オナ…ジ……アッ」

僕は森の魔物?の話しを聞くことなく、
洞穴へと戻ったのだ………










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