二人格は生活に困る

黒咲 空気

文字の大きさ
上 下
99 / 102
第2章 零を消していくマジックナンバー 戦争編

88話 警察の覚悟3

しおりを挟む
「何回も見たことある光景が漫画の中だけではなく今起ころうとしている、それは決着が着く瞬間であった。」by 多田

真鍋vsリアルでは 
右腕を失ってしまった真鍋とダメージを受けキツくなっているリアルは、最終決戦を送ろうとしていた。
「顔を殴ったのは良くないですよ」
「何を言っているんだ、腕を無くした張本人がなにほざいてやがるんだぁ!」
足を蹴ることで速さをつけリアルに近づいた。
「パラレルが使えないお前に何ができる」
「こう、できます」
至近距離まで近づいた2人であったがリアルは真部の視線の下へと潜り込み右手で真鍋の下半身の一部分に触れた途端であった。
真鍋はすぐさま、殴り掛かるところを時前にリボルバーを取り出してリアルに銃口を向けたが足の感覚がおかしくなっていることに気づいた。
「どういうことだ、足の感覚がなに!」
足を確認すると地面の中を両足が埋まっていた。
「触れればこうすることができて殺すのは容易くなるのですよ」
「そうかよ」
「さぁ見せてください今構えているリボルバーを捨てれば解放して生存させてあげます」
「・・・」
「ずっと黙っても意味がない」
真鍋はゆっくりと銃口を下げていった。
「さぁさぁ捨てろ」
下げきって捨てるところまで行く時であった。
「パァン(発砲音)」
「うぁー、か」
真鍋はリボルバーを発砲してリアルの脳に命中させていた。
「終わったのか」
一つの電話が鳴っているのに気づいていた。ポケットから電話を取り出すと平野からであった。
「もしもし」
「あ、真鍋さん大丈夫ですか?そっちは」
「こっちはほとんどの戦闘は終わったよ」
「はぁ良かった」
平野が安心していると低い声で真鍋は言った。
「ごめんな」
「急にどうしたんですか?」
「俺は自分の覚悟を後悔したくないんだ」
電話をおいてスピーカーをオンにした。
そこに多田が這いずりながら来ていた。
「真鍋さん、その足と手は」
「俺はもう戦えも生活にも戻ることができない、高校生のお前たちにはもっと楽しんで生きてほしいこれは、最後の言葉だ。」
「何を言っているんですか?真鍋さん」
「平野さん手伝ってください、真鍋さんが死にそうなんです」
「えぇ!」
必死のヘルプに平野はオドオドしているのが電話中でもわかった。
「多田、多田、多田!」
おかしくなっている多田に真鍋は大きい声を出して黙らせた。
「無理だ。俺は助かることができない、お前ら生きてくれ」
大量の失血と足の圧迫が伴い真部の命がなくなってしまった。
多田は泣き崩れて平野は悲しい目をしていた。

次回
二つの戦闘
しおりを挟む

処理中です...