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お城生活編
17.※攻める者と翻弄される者
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【Side.ジークフリート】
城に戻ってきた当日、無事に父や兄から認めてもらえたのは良かったものの、クロヴィスが逃げる。
兎に角逃げる。
何故だ。
俺が『好きだ』と告白した時、明らかに照れていたから脈ありだと思ったのにもしかして違ったんだろうか?
でも風呂場の件で話した時はお礼を言っていたし…。
ここはもう少し様子を見ながら責めるべきか?
それなら暫くはやっぱり風呂場でだけ攻めよう。
嫁と認めてはもらえたもののクロヴィスがベッドは嫌だと言っていたし、風呂場でのバリエーションを増えす方向にシフトチェンジだ。
そう思いながらその日の夜を迎えたのだが……。
「……なんで膝抱っこなんだよ?」
「お前とイチャイチャしたかったからだ」
昨日は初めてで無理をさせてしまったから、今日は控えめに優しく抱いて、そのまま湯船でイチャイチャしたかった。ただそれだけの話だったんだが、何かダメだっただろうか?
これくらいなら嫌がられないだろうと思いながらギュッと後ろから抱きしめると、クロヴィスはわかりやすく頬を染めた。可愛い。
さっきも風呂場に連れてくるまでは逃げてばかりだったのに、キスをしていつもの洗い合いだと促してやったら素直になってくれたし嫌われてはいないだろう。
素直にさせるにはどうしたらいいんだろう?
やっぱり気持ちをもっと伝えていくべきだろうか?
「クロヴィス。ちゃんと大事にする。だから…」
「……っ!わかった!わかったから!」
「フッ…真っ赤だな」
「うるさい!のぼせるし、もうあがる!」
「まだ入ったばかりだろう?のぼせたら俺がベッドまで運んでやるぞ?」
「そんな恥ずかしい事、誰が好き好んでさせるか!」
「甘えてくれていいのに」
そう言いながらチュッと髪にキスを落としたら、そういうのが一々恥ずかしいんだと真っ赤になられた。
***
【Side.クロヴィス】
ジークが甘い。甘々だ。
結局同室なのは断り切れなくて、ベタベタひっついてくるジークを押しのけ抵抗し続けて無駄に疲れた俺は、夜にはなんだかんだと諦めておとなしく一緒に風呂に入った。
宿の風呂場と違ってだだっ広い湯殿なのに、ジークは相変わらず俺との距離が近い。
洗い合いも健在だ。
キスで誤魔化されながら指で後ろをほぐされて、何度もねだるように「挿れていいか?」と訊かれて困ってしまう。
(なんでそんなこと聞くんだよ?!)
昨日みたいに挿れたきゃ勝手に挿れればいいだろ?!と思って答えなかったら、「嫌ならやめる」ってちょっと残念そうに言われた。
(ちょっと待て)
考えてもみて欲しい。
焦らしまくった末にやっぱやめたって酷くないか?
いや。俺の意志を尊重してくれてるから酷くはないのかもしれないけど、でも…でも、だ。
これはどう考えても酷いと思う。
(悔しい…!)
結局答えは一つしかないのに、わざわざ言わせるなんてと俺はギッとジークを睨み上げた。
「~~~~っ!今日だけだからな!」
「クロヴィス…。愛してる」
俺が怒ってるのに蕩けるような顔で嬉しそうに笑いながら挿れてくるのは反則じゃないか?
「は…あぁっ……」
身体への負担を考えてなのかゆっくりゆっくり挿入される熱杭がじれったさを生んでいく。
腰が疼いて仕方がない。
だから気づけば勝手にねだるようにジークに抱きついて、唇を重ねていたように思う。
「クロヴィス」
「んんっ…!」
切なげな色っぽい声で俺の名を呼ぶジーク。
しかも俺の反応をちゃんと見ながら抱いてくるんだよな。
決して独りよがりじゃないところがジークらしくて、やっぱり嫌いになれない。
「クロヴィス、気持ちいいか?」
「んっ…ジーク…ッ!」
気持ちいいけど、昨日の初めての時と比べると少し物足りないくらいに感じられて、ついキュッと締め付けてしまう。
でも自分から求めるのも恥ずかしいし、ここは黙っているのが一番だろう。
「今日は疲れただろう?無理せずゆっくり愛し合おう」
(なんだそれ…!)
やっぱり強引なようでちょっと違うこのジークの優しさに俺は弱い気がする。
(べ、別にこれくらいで絆されたりしないんだからな!)
不意打ちで胸がバクバクするだけだ!
ただちょっと…そう!ジークがいい奴だって再認識しただけで…!
「んっ!ぁあっ!」
「クロヴィス。さっきよりも敏感だな。慣れてきたか?」
嬉しそうに俺を抱くジークを見てハマりそうとか別に思ってないから!
そうしてピクピク甘イキさせられながら、俺はジークと一緒にイッてしまった。
で…だ。今日はそんな感じで気絶はせずに済んだものの、その後当たり前のようにシャワーで汗を流し合い、湯船に二人で浸かる羽目に。
湯船はとっても広いのに何故か俺はすっぽりジークの腕の中────。
「……なんで膝抱っこなんだよ?」
「お前とイチャイチャしたかったからだ」
しかもジークはいけしゃあしゃあとそんなことまで口にしてくる。
素直にも程があるだろう?!
でもこの体勢は落ち着くからダメだ。
後ろから抱き込むこの体勢は慣れ過ぎてるし、耳元で囁かれてジークの美声がダイレクトに腰に響くからやめてほしい。
「クロヴィス。ちゃんと大事にする。だから…」
「……っ!わかった!わかったから!」
(そんなセリフ、耳元で言ってくるのはやめてくれ!)
「フッ…真っ赤だな」
「うるさい!のぼせるし、もうあがる!」
こういう時はさっさと逃げるに限る。
そう思ったのにジークはそう簡単には逃がしてくれない。
腰に腕を回してしっかりホールドされているから、逃げたくても逃げられなかったのだ。
「まだ入ったばかりだろう?のぼせたら俺がベッドまで運んでやるぞ?」
「そんな恥ずかしい事、誰が好き好んでさせるか!」
「甘えてくれていいのに」
そう言いながらチュッと髪に口づけを落としてきたから、そういうのが一々恥ずかしいんだと言ってやったけど、ジークは全くやめる気はなさそうだった。
その後何故かその体勢で後ろから挿れられて、胸の突起までクリクリと可愛がられながら啼かされたし、散々だ。
浮力があるから二度目でも辛くないだろって言われたけど、そういう問題じゃない!
結局逆上せてジークにベッドまで運ばれて、パタパタ仰がれたり水を飲ませてもらったりしたから本当に勘弁してほしい。
明日は城を案内するからと言われたけど、大丈夫か?
────こうして俺の敵国生活は幕を開けたのだった。
城に戻ってきた当日、無事に父や兄から認めてもらえたのは良かったものの、クロヴィスが逃げる。
兎に角逃げる。
何故だ。
俺が『好きだ』と告白した時、明らかに照れていたから脈ありだと思ったのにもしかして違ったんだろうか?
でも風呂場の件で話した時はお礼を言っていたし…。
ここはもう少し様子を見ながら責めるべきか?
それなら暫くはやっぱり風呂場でだけ攻めよう。
嫁と認めてはもらえたもののクロヴィスがベッドは嫌だと言っていたし、風呂場でのバリエーションを増えす方向にシフトチェンジだ。
そう思いながらその日の夜を迎えたのだが……。
「……なんで膝抱っこなんだよ?」
「お前とイチャイチャしたかったからだ」
昨日は初めてで無理をさせてしまったから、今日は控えめに優しく抱いて、そのまま湯船でイチャイチャしたかった。ただそれだけの話だったんだが、何かダメだっただろうか?
これくらいなら嫌がられないだろうと思いながらギュッと後ろから抱きしめると、クロヴィスはわかりやすく頬を染めた。可愛い。
さっきも風呂場に連れてくるまでは逃げてばかりだったのに、キスをしていつもの洗い合いだと促してやったら素直になってくれたし嫌われてはいないだろう。
素直にさせるにはどうしたらいいんだろう?
やっぱり気持ちをもっと伝えていくべきだろうか?
「クロヴィス。ちゃんと大事にする。だから…」
「……っ!わかった!わかったから!」
「フッ…真っ赤だな」
「うるさい!のぼせるし、もうあがる!」
「まだ入ったばかりだろう?のぼせたら俺がベッドまで運んでやるぞ?」
「そんな恥ずかしい事、誰が好き好んでさせるか!」
「甘えてくれていいのに」
そう言いながらチュッと髪にキスを落としたら、そういうのが一々恥ずかしいんだと真っ赤になられた。
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【Side.クロヴィス】
ジークが甘い。甘々だ。
結局同室なのは断り切れなくて、ベタベタひっついてくるジークを押しのけ抵抗し続けて無駄に疲れた俺は、夜にはなんだかんだと諦めておとなしく一緒に風呂に入った。
宿の風呂場と違ってだだっ広い湯殿なのに、ジークは相変わらず俺との距離が近い。
洗い合いも健在だ。
キスで誤魔化されながら指で後ろをほぐされて、何度もねだるように「挿れていいか?」と訊かれて困ってしまう。
(なんでそんなこと聞くんだよ?!)
昨日みたいに挿れたきゃ勝手に挿れればいいだろ?!と思って答えなかったら、「嫌ならやめる」ってちょっと残念そうに言われた。
(ちょっと待て)
考えてもみて欲しい。
焦らしまくった末にやっぱやめたって酷くないか?
いや。俺の意志を尊重してくれてるから酷くはないのかもしれないけど、でも…でも、だ。
これはどう考えても酷いと思う。
(悔しい…!)
結局答えは一つしかないのに、わざわざ言わせるなんてと俺はギッとジークを睨み上げた。
「~~~~っ!今日だけだからな!」
「クロヴィス…。愛してる」
俺が怒ってるのに蕩けるような顔で嬉しそうに笑いながら挿れてくるのは反則じゃないか?
「は…あぁっ……」
身体への負担を考えてなのかゆっくりゆっくり挿入される熱杭がじれったさを生んでいく。
腰が疼いて仕方がない。
だから気づけば勝手にねだるようにジークに抱きついて、唇を重ねていたように思う。
「クロヴィス」
「んんっ…!」
切なげな色っぽい声で俺の名を呼ぶジーク。
しかも俺の反応をちゃんと見ながら抱いてくるんだよな。
決して独りよがりじゃないところがジークらしくて、やっぱり嫌いになれない。
「クロヴィス、気持ちいいか?」
「んっ…ジーク…ッ!」
気持ちいいけど、昨日の初めての時と比べると少し物足りないくらいに感じられて、ついキュッと締め付けてしまう。
でも自分から求めるのも恥ずかしいし、ここは黙っているのが一番だろう。
「今日は疲れただろう?無理せずゆっくり愛し合おう」
(なんだそれ…!)
やっぱり強引なようでちょっと違うこのジークの優しさに俺は弱い気がする。
(べ、別にこれくらいで絆されたりしないんだからな!)
不意打ちで胸がバクバクするだけだ!
ただちょっと…そう!ジークがいい奴だって再認識しただけで…!
「んっ!ぁあっ!」
「クロヴィス。さっきよりも敏感だな。慣れてきたか?」
嬉しそうに俺を抱くジークを見てハマりそうとか別に思ってないから!
そうしてピクピク甘イキさせられながら、俺はジークと一緒にイッてしまった。
で…だ。今日はそんな感じで気絶はせずに済んだものの、その後当たり前のようにシャワーで汗を流し合い、湯船に二人で浸かる羽目に。
湯船はとっても広いのに何故か俺はすっぽりジークの腕の中────。
「……なんで膝抱っこなんだよ?」
「お前とイチャイチャしたかったからだ」
しかもジークはいけしゃあしゃあとそんなことまで口にしてくる。
素直にも程があるだろう?!
でもこの体勢は落ち着くからダメだ。
後ろから抱き込むこの体勢は慣れ過ぎてるし、耳元で囁かれてジークの美声がダイレクトに腰に響くからやめてほしい。
「クロヴィス。ちゃんと大事にする。だから…」
「……っ!わかった!わかったから!」
(そんなセリフ、耳元で言ってくるのはやめてくれ!)
「フッ…真っ赤だな」
「うるさい!のぼせるし、もうあがる!」
こういう時はさっさと逃げるに限る。
そう思ったのにジークはそう簡単には逃がしてくれない。
腰に腕を回してしっかりホールドされているから、逃げたくても逃げられなかったのだ。
「まだ入ったばかりだろう?のぼせたら俺がベッドまで運んでやるぞ?」
「そんな恥ずかしい事、誰が好き好んでさせるか!」
「甘えてくれていいのに」
そう言いながらチュッと髪に口づけを落としてきたから、そういうのが一々恥ずかしいんだと言ってやったけど、ジークは全くやめる気はなさそうだった。
その後何故かその体勢で後ろから挿れられて、胸の突起までクリクリと可愛がられながら啼かされたし、散々だ。
浮力があるから二度目でも辛くないだろって言われたけど、そういう問題じゃない!
結局逆上せてジークにベッドまで運ばれて、パタパタ仰がれたり水を飲ませてもらったりしたから本当に勘弁してほしい。
明日は城を案内するからと言われたけど、大丈夫か?
────こうして俺の敵国生活は幕を開けたのだった。
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