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新婚旅行編
新婚旅行へ行こう!④
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【Side.ジークフリート】
そろそろ帰ろうかとルマンドが声をかけてきたところでその群れはこちらへとやってきた。
なんだあれは。
黒いワイバーン?
初めて見るなと思っていたら鋭い声でメイビスが警戒しろと言ってきた。
どうやら普通のワイバーンよりもずっと強い個体らしい。
ルマンドは嬉々として飛び出していったが、バルドとケインは苦戦している。
どうやら強い個体というのは本当らしい。
(まあ倒せるがな)
魔法を剣に纏わせているし、普通に倒せる。
強いと言ってもドラゴンほどではないし、全く問題はない。
クロヴィスは……うん。大丈夫そうだ。
トントンと軽やかに跳躍し、先程同様翼を狙って攻撃を繰り出している。
けれど魔法耐性が普通のワイバーンよりも強いのか、ダメージは入るものの翼を切り落とすには至っていない様子。
物理込みのこちらの攻撃のほうがこのワイバーンには向いていそうだ。
ちなみにクロヴィスはちょっと訳ありで、レベル自体は物凄く高かったりする。
なんでもガーナードでAランク昇級のための試験『パーティーでドラゴンを倒す』というミッションをこなす際、酷い目にあったからだとか。
ミッションで戦う予定だったドラゴンはレッサードラゴンで、ガーナードではAランク昇級の際には必ずと言っていいほど倒す必要がある相手らしく、クロヴィスもそのつもりでそのレッサードラゴンがいる場所へと数人でパーティーを組んで向かったらしい。
組んだ相手は全員Bランクで、揃ってAランクに上がろうとしている者達ばかり。
だから問題なく倒して終わるはずだったのに…予想外の事態が起こったらしい。
ターゲットのはずのレッサードラゴンがアンデッドドラゴンにやられていたらしいのだ。
それを見たパーティーメンバーがラナキスを呼びに行こうと言い出したらしい。
当時ラナキスは既にAランク。
ラナキスが加わって全員で挑めば勝てるはずとメンバー達は思ったらしい。
でもクロヴィスはまず全員で引き返してギルドに報告すべきと主張した。
こんな場所にアンデッドドラゴンがいるなんてどう考えてもおかしいし、ギルドで調査すべき案件であり独断で動くべきでないという基本に忠実な意見を出したに過ぎなかったのに、パーティーメンバーはそれに内心反発。
クロヴィスにヘイトを稼がせ、適度にアンデッドドラゴンに攻撃を入れた後、『やっぱ無理だからラナキス呼んできてやるよ!』と戦線離脱したらしい。
クロヴィスからしたら『はぁ?!』状態。
ある意味見殺しにされたようなものだ。
でもクロヴィスにも意地というものがあるから、唯一そこに残ってくれたもう一人と一緒に必死に戦ったらしい。
幸い光魔法はかなり効果的だったから魔力量にものを言わせてバンバン使ってHPを削ったのだとか。
もう一人も善戦してくれたものの、後一歩のところで致命傷を負って戦闘不能。
そこで初めてクロヴィスはエクストラヒールを使ったらしい。
流石に魔力切れしそうになったものの、回復したそのもう一人がとどめを刺してくれて無事討伐完了。
経験値を二人で分ける結果になったから凄くレベルが上がったようだ。
その後二人そろってギルドへ報告。
ちゃんと調査も行われたとのこと。
結果的にクロヴィスとそのもう一人はAランクに昇級。
逃げた二人はギルドから降格処分を食らったらしい。
仲間を危険に晒す奴は低ランクからやり直せということのようだ。
クロヴィス的にラナキスが悪いわけじゃないけど、更に嫌な気持ちになったとのこと。
まあ気持ちはわかる。
本当に生きていてくれてよかった。
それにしてもガーナードの冒険者は本当に腹立たしいな。
会ったら睨んで攻撃してしまいそうだ。
***
【Side.クロヴィス】
ブラックワイバーンが強い。
普通のワイバーンよりも強敵だった。
全く油断はできそうにない。
「ルマンド!ブラックワイバーンも食べれるのか?」
一応尋ねてみると食べられるけど特段別格に味が変わるわけでもないからどうやって倒してもいいと答えが返ってきた。
そういうことなら好きにやらせてもらうとしようか。
俺はこちらへと向かってきたブラックワイバーンに光魔法で目くらましをかけ地面近くまで引き寄せると、そのまま研ぎ澄ませた魔力でアースニードルを放ち、串刺しにして仕留めた。
うん。風魔法より土魔法の方が効果がありそうだ。
素材ゲットにはウインドエッジの方が便利なんだけど、それが使えるようになるまでは全部こっちで魔物を倒してレベル上げをしていたし、練度は高め。
昔は弱い魔物ならこれで足止めして剣でとどめというのがデフォルトだった。
(懐かしいな)
そんなことを考えながら倒していると、あっという間に全部倒し終わった。
俺も結構倒したけど、他のメンツの腕がかなりのもので、ルマンドなんて下手をしたらSランクなんじゃないかとさえ思ってしまったほど。
素直に凄いな~と感嘆してしまった。
(ま、ジークの方が俺はカッコいいとは思うけど)
惚れた弱みでそこだけは許してほしいと思う。
そろそろ帰ろうかとルマンドが声をかけてきたところでその群れはこちらへとやってきた。
なんだあれは。
黒いワイバーン?
初めて見るなと思っていたら鋭い声でメイビスが警戒しろと言ってきた。
どうやら普通のワイバーンよりもずっと強い個体らしい。
ルマンドは嬉々として飛び出していったが、バルドとケインは苦戦している。
どうやら強い個体というのは本当らしい。
(まあ倒せるがな)
魔法を剣に纏わせているし、普通に倒せる。
強いと言ってもドラゴンほどではないし、全く問題はない。
クロヴィスは……うん。大丈夫そうだ。
トントンと軽やかに跳躍し、先程同様翼を狙って攻撃を繰り出している。
けれど魔法耐性が普通のワイバーンよりも強いのか、ダメージは入るものの翼を切り落とすには至っていない様子。
物理込みのこちらの攻撃のほうがこのワイバーンには向いていそうだ。
ちなみにクロヴィスはちょっと訳ありで、レベル自体は物凄く高かったりする。
なんでもガーナードでAランク昇級のための試験『パーティーでドラゴンを倒す』というミッションをこなす際、酷い目にあったからだとか。
ミッションで戦う予定だったドラゴンはレッサードラゴンで、ガーナードではAランク昇級の際には必ずと言っていいほど倒す必要がある相手らしく、クロヴィスもそのつもりでそのレッサードラゴンがいる場所へと数人でパーティーを組んで向かったらしい。
組んだ相手は全員Bランクで、揃ってAランクに上がろうとしている者達ばかり。
だから問題なく倒して終わるはずだったのに…予想外の事態が起こったらしい。
ターゲットのはずのレッサードラゴンがアンデッドドラゴンにやられていたらしいのだ。
それを見たパーティーメンバーがラナキスを呼びに行こうと言い出したらしい。
当時ラナキスは既にAランク。
ラナキスが加わって全員で挑めば勝てるはずとメンバー達は思ったらしい。
でもクロヴィスはまず全員で引き返してギルドに報告すべきと主張した。
こんな場所にアンデッドドラゴンがいるなんてどう考えてもおかしいし、ギルドで調査すべき案件であり独断で動くべきでないという基本に忠実な意見を出したに過ぎなかったのに、パーティーメンバーはそれに内心反発。
クロヴィスにヘイトを稼がせ、適度にアンデッドドラゴンに攻撃を入れた後、『やっぱ無理だからラナキス呼んできてやるよ!』と戦線離脱したらしい。
クロヴィスからしたら『はぁ?!』状態。
ある意味見殺しにされたようなものだ。
でもクロヴィスにも意地というものがあるから、唯一そこに残ってくれたもう一人と一緒に必死に戦ったらしい。
幸い光魔法はかなり効果的だったから魔力量にものを言わせてバンバン使ってHPを削ったのだとか。
もう一人も善戦してくれたものの、後一歩のところで致命傷を負って戦闘不能。
そこで初めてクロヴィスはエクストラヒールを使ったらしい。
流石に魔力切れしそうになったものの、回復したそのもう一人がとどめを刺してくれて無事討伐完了。
経験値を二人で分ける結果になったから凄くレベルが上がったようだ。
その後二人そろってギルドへ報告。
ちゃんと調査も行われたとのこと。
結果的にクロヴィスとそのもう一人はAランクに昇級。
逃げた二人はギルドから降格処分を食らったらしい。
仲間を危険に晒す奴は低ランクからやり直せということのようだ。
クロヴィス的にラナキスが悪いわけじゃないけど、更に嫌な気持ちになったとのこと。
まあ気持ちはわかる。
本当に生きていてくれてよかった。
それにしてもガーナードの冒険者は本当に腹立たしいな。
会ったら睨んで攻撃してしまいそうだ。
***
【Side.クロヴィス】
ブラックワイバーンが強い。
普通のワイバーンよりも強敵だった。
全く油断はできそうにない。
「ルマンド!ブラックワイバーンも食べれるのか?」
一応尋ねてみると食べられるけど特段別格に味が変わるわけでもないからどうやって倒してもいいと答えが返ってきた。
そういうことなら好きにやらせてもらうとしようか。
俺はこちらへと向かってきたブラックワイバーンに光魔法で目くらましをかけ地面近くまで引き寄せると、そのまま研ぎ澄ませた魔力でアースニードルを放ち、串刺しにして仕留めた。
うん。風魔法より土魔法の方が効果がありそうだ。
素材ゲットにはウインドエッジの方が便利なんだけど、それが使えるようになるまでは全部こっちで魔物を倒してレベル上げをしていたし、練度は高め。
昔は弱い魔物ならこれで足止めして剣でとどめというのがデフォルトだった。
(懐かしいな)
そんなことを考えながら倒していると、あっという間に全部倒し終わった。
俺も結構倒したけど、他のメンツの腕がかなりのもので、ルマンドなんて下手をしたらSランクなんじゃないかとさえ思ってしまったほど。
素直に凄いな~と感嘆してしまった。
(ま、ジークの方が俺はカッコいいとは思うけど)
惚れた弱みでそこだけは許してほしいと思う。
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