海の女神は双子の王子に堕とされ…ない!

犬咲

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これでは、再現にならないな。

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「――こんな感じかな、ステラ」

 ジェラルドはマリステラの身体に後ろから腕をまわし、ひょいと持ち上げ、背を押して、ゆっくりとテーブルに上体を伏せさせる。

「……はい。それで、ドレスをめくられて……」

 興奮の滲む声で語られるマリステラの証言に従い、ジェラルドは、がたり、と椅子をどけ、膝をつく。
 ロバートとニコラスに犯されたときは、ハンカチとリボンで口を塞がれていたというが、それでは彼女の指示を仰げない。
 仕方なしに、ほどいたリボンを咥えさせ、話すときだけテーブルに置かせるようにした。
 ひととおり語りおえ、あむ、とリボンを噛んで、振りかえったマリステラにジェラルドは目を細める。
 
「ふふ、可愛いな。リードを咥えて散歩をねだる犬のようだよ」
「ん、わぅん」
「可愛いなぁ。そういえば、きちんと耳と尻尾をつけて遊んだことはなかったね。今度、君に似合いの耳と尻尾を作らせようか。……他の生き物の擬態は嫌かな?」

 ジェラルドの問いに、ゆるゆるとマリステラは首をふる。

「そうか。よかった。君は猫よりも犬が好きだから、白いポメラニアンがいいかな。尻尾は、この可愛いお尻に挿せるタイプにしよう。尻尾をつけたまま、犬のように交わるのは楽しそうだ。ねぇ、ステラ」
「……ん」

 こくりと頷きながら、息を乱し、虹色の瞳を期待に潤ませる少女の尾てい骨の辺りに口付けをひとつして、ジェラルドは手を伸ばし、白い脚をつかんだ。

「んっ」

 うっすらと汗ばんだ真珠の肌は、ジェラルドの手のひらにしっとりと馴染み、そっと指を沈ませると、きゅっと身構えるように緊張を帯びる。
 やわらかな太ももの感触を味わうように、むにむにと揉んでみれば、無意識にだろう。マリステラの腰が揺れる。触ってほしいのは、もっと上だというように。

 ――ああ、可愛いなぁ。

 くすりと笑って、ジェラルドは、ぐいと左右に手を引いた。

「んぅっ」

 少しの恥じらいとたっぷりの期待をこめた呻きに頬をゆるめながら、さらけだされた花弁をのぞきこむ。
 
「……おや」

 ジェラルドは楽し気に目を細めた。

「可愛らしいものがあるね。もっとよくみても?」
「……ん」

 とろけた声で頷くと、マリステラは細い指を背後へと伸ばし、命じられもしないのに自ら秘所をひらいてみせた。
 ほころんだ花弁の中心、とろりと蜜をこぼす入り口は、つい少し前まで二人の男に犯され、無残に広げられたはずだった。
 けれど――。

「……私の愛しい花嫁は、の純潔を、私に捧げてくれるつもりなのかな?」
「っ、は」

 ジェラルドの問いに、唾液に濡れたリボンをはなして、マリステラは微笑んだ。

「……ええ、そのために治しておきました」と。

 「そうか。嬉しいな」と頷き、ジェラルドはクリスタルのグラスの縁を指でなぞるように、そうっと蜜口をくすぐった。

「あぁ」

 とろけた吐息と共に、きゅうとすぼまった穴から、とろりとあふれた蜜には白濁が混じっているというのに。
 今、ジェラルドの目の前にさらけだされたその穴は、純潔の証である薄い襞によって、慎ましくせばめられていた。

「懐かしいな、二年八ケ月と七日ぶりか。……あの時は焦っていて、あまりよくしてやれなくて、すまなかったね」
「いいえ、幸せでしたわ」

 ジェラルドが、マリステラの真実最初の純潔を奪ったのは、ルナマリアの客室でのことだった。



 「自分が継がなくては国が傾く、離宮に入ることはできない」というジェラルドと「娘を愛しているのならば我が国の習わしに従え」と主張するルナマリア女王の対立に悩んだマリステラが、ある夜、媚薬を片手にジェラルドの部屋に忍びこんできたのだ。

 最初に精を受けた相手を第一の夫とするのが、ルナマリアの習わし。
 このままでは、マリステラを案じた母親が手ごろな相手を見繕って、マリステラの寝所に送りこんでくるかもしれない。
 もしも、その相手がジェラルドと異なる色彩の持ち主だったなら、今以上に二人が結ばれることは難しくなる。
 だから、今、誰かに奪われる前に、抱いて欲しい。

 そう言いつのって、ジェラルドの胸にすがりつく少女を抱きしめながら、ジェラルドは口移しに流しこまれた媚薬で滾る欲望を必死にこらえて首を振った。

「……私も、今すぐにでも君が欲しい。だが、私は君との婚礼を、君の母上に心から祝福されたいんだ」と。

 「ただでさえ嫌われているのに、これ以上、女王を裏切ることはできない」と首を振るジェラルドの胸を小さな拳で殴って、マリステラは叫んだ。

「抱いてくれないのなら、今すぐ窓から身を投げて、夜明けと共に海の泡になってやるから!」と。

 ポロポロと涙をこぼしながら脅しをかけてきた少女の姿を、今でも愛しく覚えている。



「……本当に、幸せな夜でした」

 うっとりと目を細めるマリステラに、ジェラルドは眉を下げる。

「……だが、痛かっただろう?」
「ええ、でも、幸福な痛みでしたわ」

 マリステラは、とろけるような笑みを浮かべ、ジェラルドにねだった。

「もう一度、奪いなおして。痛くてかまわないから。あなたのものだと、この身体に思い知らせてください」と。

 ジェラルドは返事をしなかった。
 静かに立ちあがり、前をくつろげ、ぶるんと跳ねあがった竿の根元をつかみ、そっと引きさげながら、愛しい妻の頭を撫でる。
 マリステラがテーブルのリボンに噛みつき、咥えなおすと、ジェラルドは細い身体に背後から覆いかぶさり、左の腕でしっかりと彼女を抱きしめた。
 ゆっくりと体重をかけて、テーブルに彼女を押しつけ、押しつぶし、逃げだせないように閉じこめる。

「……っ、ふ、ふぅ」

 胸をつぶされ苦しいのか、それとも期待にまちきれないのか。マリステラの息が荒くなる。
 くちゅりと切っ先を蜜口に押しあてれば、んふぅ、と熱い吐息をこぼして、マリステラは、ねだるように脚をひらき、ジェラルドのふくらはぎにすねをすりつけてくる。

 ――ああ、もう。これでは、再現にならないな。

 仕方がない。マリステラは誰よりもジェラルドが好きで、ジェラルドも、また、この世の誰よりも彼女のことが好きなのだ。
 七日ぶりの逢瀬だ。はやるなという方が無理がある。

「……ああ、そういえば、入れる時、コリンに何か言われたかい?」

 耳元で問えば、もどかしそうにリボンをはなしてマリステラは答えた。

「ええ。『今さら逃がすわけないでしょ、ばぁか』と」
「それはひどい。……私は、君に馬鹿と言うよりも言われたいな。ほら、言って」
「それじゃ、再現にならな――っ、あ」

 くりゅ、と蜜口を切先でなぞり、促す。

「ほら、はやく。君を犯そうとしている馬鹿を罵ってくれ」
「……ばか」
「もっと」

 甘く促しながら、ジェラルドは、ゆっくりと腰を押しつけていく。
 みちみちと狭い襞を押し広げる、二年と八カ月と七日ぶりの感触を味わうように。

「っ、あ、ばかぁ」

 ふくれあがった雄の杭で純潔を引きさかれる痛みに涙を滲ませながらも、マリステラの声は慣れ親しんだ雄を求める、甘ったれた雌の悦びにあふれていた。
 膜一枚戻したところで、身体の奥底に叩きこまれ、染みこんだ快楽の記憶までは消えない。
 半ばまで進んだところで腰をとめ、ジェラルドはマリステラの耳朶に舌を這わせ、囁いた。
 
「もっとだよ、ステラ」

 浅く揺らしながら命じれば、ジェラルドの身体の下で小鳩のように身を震わせ、マリステラが息を乱した。

「ばかぁ、っ、はやく、奥まできてぇ」
「ふふ、コリンにもそんな風に可愛らしいおねだりを?」
「そんなことっ、するわけないでしょう、もう、ばかっ! ――ぁああっ」

 泣きぬれた声で罵られ、ジェラルドはマリステラを抱きしめ、一思いに腰を突きだした。
 肌を打つ音、裏返った少女の悲鳴が響く。
 まちにまった衝撃に、マリステラの身体がピンと強ばり、水から上がった犬のように震える。

「……っ、ふ」

 きゅううとジェラルドの雄を締めあげ、奥へと呑みこむようにひくつく媚肉の熱さに、つられて果てそうになりながら、ジェラルドは奥歯を噛みしめてこらえた。

 ――ああ、相変わらず、感度がいいことだ。

 天賦の才を夫婦の愛でたっぷり伸ばして、ここまでの淫らな身体に仕上げたのだ。
 はぁ、と大きく息をつき、ゆっくりと腰を引けば、愛しい夫を引きとめるように絡みついてくる。

「ステラ、もっと叱ってくれ」
「ん、ばかぁ、っあぅっ」

 ひとつ罵られ、ひとつ奥をつく。

「もっと。一回ごとに、ひとつきだよ」
「え……?」
「さぁ、我が愛しい海の月。私が出せるかどうかは、君の頑張り次第だ」

 ねだるように奥へと押しつけ、ぐりぐりと腰を揺らすと、んきゅぅ、と子ウサギのような声を上げて、マリステラは身を震わせた。
 すう、と息を吸って、大きく吐いて。

「っ、はぁ、……ばか、っ、ばかっ、ん、ばか、ばかっ、ひゃふっ、ばっ、ばっか、ばかぁっ」

 うわずり、はね、喘ぎまじりに罵る声に合わせて、ジェラルドは腰を打ちつけ、注ぎこまれた二人分の精をかきだすように、わななく柔肉を反りかえった切先でかきむしる。
 ぼたぼたとしたたる蜜と白濁と破瓜の血がまじって、清められた床に大小さまざまな水玉模様を描いていく。
 時折、耐えかねたようにマリステラが言葉を失い、身を震わせるが、ジェラルドが腰をとめたのに気付くと、もつれた舌を動かして、声を絞りだそうとする。
 その健気な様にジェラルドは胸が焦げるような愛しさと、せりあがるような昂ぶりを覚えた。

「ふ、ステラ、もうすぐ、だから、がんばって……っ」

 七日間、手遊びもせずに溜めこんできたものが、あるべき場所へ辿りつきたいと切に訴えている。

「ひゃぃ、はっ、ばか、ばっ、ばぁ、あ、ぅう、ばかっ、ばかばかっ、んぃぃ、ばかぁあっ」
「ああ、ステラ、ステラッ、かわいいよ、ステラ……っ、く、出る……!」

 癇癪を起こした子供のように泣きながらわめき散らす少女を押さえつけ、ジェラルドは大きく腰を引き、ぶちゅりと奥へとぶちこんだ。
 びゅくりと欲を吐きだした瞬間、名状しがたい濁った悲鳴を上げて、マリステラがのけぞった。

「ぅ、はぁ、あ、ステ、ラ」

 腰をひき、おしつけて、また、ぐちゅりとつきさして、吐きだしたものを塗りこんでいく。
 ひとつきごとに、びくん、びくん、とマリステラの身体が跳ねる。
 
「~~~っ、やぁ、ぃやぁっ、やぁあっ」
 
 かすれた泣き声にジェラルドは、ふっと頬をゆるめた。

も、もう、いらないから直さないとね」
「んっ、やぁぁ……っ」

 何度目かの絶頂で、否定の言葉を口にしながら、マリステラが頷いた。



「……さて、最初がコリンで、二回目がロビン。ロビンは前からだったね?」

 一度引きぬき、華奢な身体をやさしく引っくりかえして、ジェラルドは尋ねた。

「……はい」

 こくりと頷くマリステラは、ずいぶんとひどい顔をしていた。
 愛らしい美貌は散々泣いて喘いで叫んで、涙やらなにやらでべしょべしょ。ぱっちりとした目も形のよい鼻梁の先も、ほんのりと紅く染まっている。

「……ああ、可愛い」

 ため息まじりに呟きながら、ジェラルドは、いまだ微塵も萎える様子のないものを蜜口にあてがい、ゆっくりと呑みこませた。

「~~っ、ふ、ふぁ、あぁ……っ」

 きゅっと目を閉じ、夫の腕をつかみながら、気の抜けた吐息をこぼす妻の腹を愛おし気に撫で、ジェラルドは微笑んだ。
 
「……ステラ、初日はこれでおしまいとして、後は、どんなことをされたのかな? 私にもされていないような淫らな仕打ちを、たくさんの初めてを奪われてしまったのだろう?」

 甘やかな問いに、マリステラは「ふふ」と、ゆるんだ笑みを浮かべて。

「……二人同時に、は初めてでした。でもね、ジェリー。あなたは、楽しみだといってくれたけれど……残念なことにね……」

 マリステラは虹色の瞳を細めてジェラルドに告げた。

「それ以外は、ぜんぶ、よ」と。

 口を塞いで犯されることも、喉の奥まで欲望をねじこまれるのも、卑猥な言葉でねだらされるのも、尻を叩かれ、後孔を、二つの穴を犯されることも、玩具で責め苛まれることも、淫らな裸婦画のモデルになることも、すべて、一度はジェラルドが彼女にしたことだ。

「そうか。それは残念というべきか、よかったというべきか。複雑なところだね」

 口も手も膣も後孔も、胸も髪も脇も、やわらかな腿の間も、膝裏も足裏も、この華奢で白く美しい身体のなか、使われそうな場所はすべて、一度はジェラルドの欲で汚されている。
 はさみこめるほどの質量のない乳房を使ったときは、硬くしこった胸の先に裏筋をすりつけて爆ぜ、愛らしい顔に思いきり浴びせてしまって、マリステラは「目と鼻に入った」と涙ぐんでいた。
 乗馬鞭で打ったことも、打たせたこともある。
 体液を飲んだことも、飲ませたことも。
 全身の自由を奪って犯したことも、犯されたことも。
 何一つとして「愛する妻の初めて」を奪われたくなかったジェラルドと、すべての初めてを彼に捧げたかったマリステラは、この三ケ月、いや、それ以前から、ひとつひとつ、思いつく限りの行為を重ね、思いつく限りの初めてを貪りつくしてきたのだ。

「……ぜんぶ、あなたの方が気持ちよかった」
「そう。光栄だな」
「ああ、でも……」

 ふふ、とマリステラは小さな手を口に当て、目をそらした。

「でも、何かな?」
「絵だけは、彼らのほうが上手だったわ」
「……ひどい子だ。こうしてやる」

 壊滅的な画力をもつジェラルドは、愛しい妻の耳朶に噛みついて。きゃあ、と楽し気な笑い声がサンルームに響いた。
 
 
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