1 / 1
魔法がなんか思っていたのと違う
しおりを挟む
突然だが皆は魔王を知っているだろうか
そう、幾つもの魔物を引き連れ世界を我が物にしようとする強欲で邪悪な悪の権現
そうそれこそが魔王だった…ある種の理想像…
しかしあれはなんだ!
魔王城の玉座の間、そこには幼い子供が純粋そうにこちらを見て座っていた。
私は女勇者カルラ、魔導師のザンと少し魔法が使える弓使いのティアを引き連れて旅に出た。道は険しく何度も死にかけた事もあった。だけどその度に私達の絆は強くなっていった。そして世界の悲願である魔王の討伐をしようとこうやって魔王城に来たのだが…
Γなんなんだあの可愛い子は!反則だろ」私は目の前の玉座の間に座っている子供を指差した。
Γ子…いやあれは良く見ると頭から二本の触手の様なものが生えているから悪魔だ」ザンが的確に説明した。
Γ可愛い…弟みたいだ」ティアが目の前の悪魔に母性本能を目覚めさせていた。
Γ我が名はシャドー!影の王なり!」可愛い魔王…もといシャドーは私達にそう自己紹介をした。
Γやべぇ可愛い!倒すの?ねぇこの可愛い子を倒すの?」カルラは仲間に相談した。
Γ倒すしかないだろ世界の為だ致し方ない」パーティーで唯一の男のザンがそう言ってきた。
Γ酷いです私のおとうッ………あの可愛い子を倒そうとするなんて」
Γおい、今私の弟って言おうとしたよな?ティア なぁおい目を合わせろブラコン」
Γブ…ブラコンじゃありません、ただ故郷に帰ったら弟を存分に甘えさせようと思ってるだけです」
Γそれをブラコンって言うんだよ!どうすんだよ勇者の仲間が魔王を前に闇落ちとか聞いたことないよ、そんなゲーム投げ捨てるよ」
Γザン、お前は何を言っている?」カルラが真顔でザンに訪ねる。
Γカルラ…お前もティアになんか言ってくれないか」
Γそうだな…よし、ティア!よく聞けよ」
Γはい、なんでしょうカルラさん」
カルラはティアに真顔でΓ……家の妹の方が可愛い!」そう宣言した。
Γ違うそうじゃない!誰がお前らの溺愛度を比べろって言ったよ!」
Γえっ?違うの?」
Γちげぇよこのシスコンバカが!」
Γティアさん、貴方には冒険の途中で色々と助けていただいて貸しもありす…しかし私にも譲れないものがあるんですよ!」
Γなっ……ティア、お前なら分かってくれると思っていたのに…」
Γなにこれなんでシリアスな雰囲気だしてんの?、いやまぁ確かに魔王目の前にいるもんねめっちゃ困ってるけど……」
Γあの……私はどうしたら……」魔王は放置されて小さな手をこちらに向けて困っていた。
Γすみませんちょっと待ってもらえますか」ザンが丁重に聞く
Γあっ……はい」すると魔王は呆気にとられた様に返事をした。
Γありがとうございます」ザンはそう礼を言って未だ自分の弟か妹かで言い争っているティアとカルラの頭を殴りこちらに引きずった。
Γ何をする!あっ…可愛い」Γ何をするまだカルラと話はついていない!……あっ可愛い…」二人は魔王を見てそう呟いた。
Γお前ら事の目的を忘れてないか?」
Γ何を言う!覚えているに決まってるじゃないか!なぁティア?」
Γそ…そうだ!頭を撫でたいッ…………ゴボゴホ!」なぜかティアはそう言いかけて咳をし始めた。
Γ大丈夫かティア!やはり持病のブラコン病が発症したか!まずいぞこれはあの魔王倒せば悪化してしまうー」棒読みでティアがそう言った。
Γねぇだろそんな病!冒険中もそんな事一言も言ってなかっただろ!」
Γあのー私はどうしたら……」
Γすみませんちょっと黙ってて貰えますか?」魔王シャドーにメンチ切ってザンがそう言った。その後小声で魔王はΓあれ?俺が間違ってんのかな?」と呟いたがだれも聞いてなかった。
Γで、お前らはどうしたいんだ?目の前には世界の宿敵の魔王がいる。確かに可愛い…それは認めよう、しかし魔王討伐は世界の悲願だ、それを分かったか上でこんな行動をとっているのか?」ザンの説教が始まった。まぁよくあることだザンの説教なんて…冒険中に無茶をするといつも聞かされる。分かっているさお前が私達の為を思って叱っているなんて……でもなΓ女にもあるんだよ譲れない物ってのがな!」Γあぁそうだなカルラ!お互い違いあっても軸は同じだ」
シスコンとブラコンが手を組んだ、これはかなり地獄絵図である。
Γどうしてこうなった?」
勇者と仲間一人が可愛い魔王に闇落ちしてしまった。
Γ可愛いねやっぱりこのシャドーって子は」
Γそうだねカルラ、しかし本当に悪魔なんだね尻尾もある!めっかわ!」※めっちゃ可愛いの略
Γおい、やめないか!あぁそこは触るな!お願いやめてぇ尻尾を触るな~」両手に花とはまさにこの事だ、故郷に帰ったら後で非リアの友人に魔王でさえモテる時代ですよと教えておこうとザンは企んだ
Γあの~そこの人も見てないで助けてくれませんか?この人達の仲間ですよね?」
Γうん、まぁそうなんだがな……」
Γおいザンまさか戦うきじゃないよな?こんな可愛い子を痛め付けたりなんて」
Γおい、魔王なんだぞ!お前ら」
Γ分かってるよ、でもカルラの意見に同意だ」
なんなんだよこいつらめんどくさいな
Γあの…帰ってもらえませんか?」シャドーはそう呟いたが、カルラとティアは聞いてなかった。
ザンはここまでくると魔王シャドーが可哀想になってきた。
Γあの…シャドーさんて姿って変えられたりしないですかね、なんかこうザ魔王みたいな感じに」ザンがシャドーに尋ねた。
Γすみませんできないんですよすみません」
Γそうですか……」
Γちょっとザン!なに困らせてんの?ティア!このバカになんとか言ってやって!」
Γなんとか!」
いやバカなのお前らだしつまらないし」
ザンはこの状況をどうしようか迷っていた。
すると後ろから声がした。Γここが魔王がいる玉座の間か!今まで色々と困難な目にあってなんとか切り抜けてきた。特に砂漠の毒の泉は驚いた。飲んでしまって危うく死にそうになってしまった、やなり紫色は警戒すべきだったな……しかし!それも今じゃ笑い話だこの私ルイスが邪悪なる魔王を討ち滅ぼしてくれる!」と長々と説明の様に言った。
Γあんなに長く自分語りする人初めて会った」ザンはポツリとそう呟いた。
ルイスと名乗ったその男勇者は魔王に剣を向けてシリアスな雰囲気を作っていた。よくあんなの前にしてあんな雰囲気作れるな…てか俺は無視ですか、とザンは思った。
Γ私はルイス、勇者だ!魔王よ覚悟しろ!」ルイスは高らかにそう言い魔王に剣先を向けた。
Γおい、シャドーちゃんを殺ると言うのなら私を倒してからにしろ!」シャドーの隣にいたカルラがそんな事を言ったと思ったら続いてティアがΓそうですこんな可愛らしい子を倒すという非行をするつもりなら私達を倒してからにしなさい!」そんな事を言った。
Γなっ……洗脳か…察するにそこの魔導師の君!」
Γはいなんでしょう?」ルイスはザンを呼んだ
Γもしかしてあの淑女二人は君の仲間かい?」
Γはいそうです」
Γ…なるほど仲間を人質にとられたってことか!可哀想に今すぐ助けてやる」
ルイスは何か勘違いしている様だがザンはまぁ大体合ってるしいいやと思い何も言わないことにした。
Γ覚悟しろよ!魔王!」ルイスがそう叫び剣を構えながら魔王に向かって行った
Γこの非情な勇者が!こんな可愛らしい子を倒すと戯れ言を言うとは!」カルラがそう言いルイスの魔王討伐の邪魔をした。
Γくそ!洗脳されてるとは言え仕方ない、バインド!」ルイスは拘束魔法を使いカルラを拘束した。
Γちっ…捕まったか…ティア!後は頼んだぞ!」
Γはい、カルラさん任せてくださいスリープ!」ティアは眠りの魔法を使った。がΓクソ!眠ってたまるか!」ルイスは必死に眠るまいと自分の頬を叩き魔王シャドーに走っていった。
Γかっ…かかってこい!」魔王は嬉々としてそう叫んだ
ちょっと嬉しがってないか?あいつ……まさかな……いや…まさかな
Γおりゃあ!」ルイスはそう叫びシャドーに一撃をくらわした。がシャドーはΓそ…その程度か……」と余裕そうに言った。
Γなんて事を!鬼畜勇者め!」ティアがそんな事を言った。くどいようだが目の前にいるのは魔王である。
Γクソ!全く効いてないだと?!」ルイスが動揺しながらそう言った。
Γクックック…そんな弱い攻撃では掠り傷さえつかぬ」シャドーは微笑を浮かべながらそう言った。Γシャドーちゃん!なんて可愛らしい笑顔なの!」Γえぇ、もうその可愛さで世界征服できるますね」縛られながらカルラがそう叫びテティアが同意した。
Γええ……ここは戦力の差を見せられて絶望する場面ですよ?おい」シャドーはさっきまでの微笑は消え去り困り顔を浮かべていた。
Γなんだと……」ルイスが体勢を崩し剣を床に突き刺しながら言った。
Γ……おっ…お前だけだ真っ当な反応みせるのは…ありがとうな」
真っ当な反応してるのは多分俺だと思うのだが、とザンは思った。すると透き通る様な綺麗な声でΓシャドー!」と聞こえ玉座の右奥から綺麗な悪魔の女性が出てきた。Γシャドー!またお父さんの仕事の真似をして!まだ貴方には早いって言ったでしょ」その悪魔の女性はシャドーに駆け寄り抱きしめた。
シャドーは顔をうつむかせながら小声でΓ母さん……」と言った。
Γさっ…もう帰ろう」そう言ってシャドーの手をとり帰ろうとしたが、シャドーはその手を振り払いΓダメなんだ……僕が早く魔王の座につかないと!早くお父さんの代わりにならないと!……ダメなんだ……」
Γ頑張りすぎだよ…シャドー」母親は泣いていた。
Γスリープ!」ザンは全ての魔力を込めた眠りの魔法をシャドーに放った。それは油断していたシャドーに命中しシャドーは眠った。
Γなっ……何をしているザン!」Γそうだこの子が頑張っていると言うのに!」Γ魔導師の君!僕に隙を作ってくれたんだね感謝する!ではえんりょなく殺させてもらッΓスリープ!」ティアはルイスに眠りの魔法をかけた。それは先ほどのと重なりルイスは耐えきれず倒れるように眠った。
まぁいいか、後で回収しよう
Γお前ら少しはこの母親の気持ちも汲んでやれ」ザンはシャドーの母親の方を向きながらそう言った。
Γさっ、早くお子さんを休ませてあげてください」ザンはそう言いながら微笑んだ。
それからティアがシャドーを運ぶと言い出したがそれは母親に任せカルラの拘束をほどくのを手伝わせた。意外と手こずったがなんとかほどき終わった。するとシャドーの母親が来た。
Γすみません皆さん迷惑をおかけてして……申し遅れました私はフリーダ、フリーダ・アルドレナと言います前魔王ダーク・アルドレナの妻です」
Γ俺はザンです魔導師をやっています」
Γ私はカルラ!女勇者だ!だけど今はシャドーの虜になっている女勇者だ!」
Γ私はティア、弓使いです……あのシャドーちゃんにもう一度会えませんか?次はあの尻尾を擦りまくって……イテ、殴ったなザン!」Γ母親の前で子どもを大人にさせる企みを話すなよ」
ザンの自己紹介の時は微笑みながら聞いていたフリーダはカルラの自己紹介から真顔になりティアの自己紹介では引いていた。
Γすみませんフリーダさん、おつらいでしょうが話を聞かせてくれませんか?」ザンはそう言った。
Γ分かりました実は…」
五年前
シャドーは7歳だった。
父のダーク・アルドレナが病気を煩い急死した。それを聞いた時シャドーは泣かなかったらしい、お葬式でも、家でも全く泣かなかった。しかしある情報が入ってからは変わった。それは誰かが父を殺したと言う情報だ
それからシャドーが来日も来日も訓練をし始めた、そして最近になって魔王を名のるようになったけれど、力は父親に及ばずなかなか成長しない自分に焦燥感を抱き始めていたらしい
父親として魔王として尊敬していた父親。それが突然死んだ、しかしも誰かが殺したかもしれない…
そんな事を知ったらどうするかなんて分かりきった事だ
Γ……と言うわけです」フリーダは話を終えて一礼をしΓ今はまだあの子の好きなようにさせたいんです」と言った。
しかし魔王の討伐は世界の悲願、だから……Γまた来ます、十年後」ザンはそうフリーダに言った。
フリーダは少し驚いた様子だったがその後Γはい、きっと立派な魔王に育ててみせます」と言った。
Γ楽しみにしてます」ザンはそう呟き未だ駄々を捏ねるティアとカルラを引きずって持っていった。
魔王城から3日掛けて帰り街の近くまで来た時思い出した。
あっ…ルイス忘れてた。
その後ルイスは街の近くで倒れているのを見つけた。どうやらフリーダさんがテレポートでここに送ったらしい
あの魔王城の出来事から十年後、この十年間魔王軍に動きはなかった。
カルラ達はあれから更に強くなった。絆も力も、だから何も怖くない
街の出入口近くにザンがいる。前と同じローブを来ていた。そこにカルラとティアがやって来た。
Γごめんごめん遅くなって…妹が遊んでほしそうだったからつい…」
Γそれは仕方がありません!」カルラの言い訳を助けるようにティアが言う、ザンは自分でも気づかないうちに少し嬉しそうにしていた。
変わらない仲間で…変わったシャドーを倒しに
魔王城、玉座の間そこには青年の様な悪魔が座っていた。その隣ではシャドーの母のフリーダがいてシャドーにこう言った。Γもうすぐカルラ勇者一行が参ります」とそれを聞いたシャドーはΓそうか、それは楽しみだ」と言った。
魔王城に向かう原っぱの途中カルラが聞いてきた。
Γそう言えばどうして急にシャドーちゃんを助けたの?」とΓ確かにあの手のひら返しは不思議だった」ティアも続けて言った。
ザンはそう言えばなんでだったか…と考えてある事に気がついた。Γ似てたんだ」
ΓΓえ?」」
Γ似てたんだよ昔の自分に……強くなるために愚直に努力するシャドーが似てたんだよ」
ザンは昔の自分とシャドーを重ねていた。
そして少しだけ口を緩ませΓこんな事思うのは変かもしれないが、少しだけ楽しみだ」と言った。そしてカルラとティアも頷きΓそうだねどんな美青年になったか楽しみだね!」
Γ本当に!どんな可愛い青年になってる事でしょう!」どうやらザンの楽しみとカルラとティアの楽しみは違ったらしい、が今はそれも悪くないなと思いΓそうだな」とザンは呟きあの魔王城を目指すのであった。
そう、幾つもの魔物を引き連れ世界を我が物にしようとする強欲で邪悪な悪の権現
そうそれこそが魔王だった…ある種の理想像…
しかしあれはなんだ!
魔王城の玉座の間、そこには幼い子供が純粋そうにこちらを見て座っていた。
私は女勇者カルラ、魔導師のザンと少し魔法が使える弓使いのティアを引き連れて旅に出た。道は険しく何度も死にかけた事もあった。だけどその度に私達の絆は強くなっていった。そして世界の悲願である魔王の討伐をしようとこうやって魔王城に来たのだが…
Γなんなんだあの可愛い子は!反則だろ」私は目の前の玉座の間に座っている子供を指差した。
Γ子…いやあれは良く見ると頭から二本の触手の様なものが生えているから悪魔だ」ザンが的確に説明した。
Γ可愛い…弟みたいだ」ティアが目の前の悪魔に母性本能を目覚めさせていた。
Γ我が名はシャドー!影の王なり!」可愛い魔王…もといシャドーは私達にそう自己紹介をした。
Γやべぇ可愛い!倒すの?ねぇこの可愛い子を倒すの?」カルラは仲間に相談した。
Γ倒すしかないだろ世界の為だ致し方ない」パーティーで唯一の男のザンがそう言ってきた。
Γ酷いです私のおとうッ………あの可愛い子を倒そうとするなんて」
Γおい、今私の弟って言おうとしたよな?ティア なぁおい目を合わせろブラコン」
Γブ…ブラコンじゃありません、ただ故郷に帰ったら弟を存分に甘えさせようと思ってるだけです」
Γそれをブラコンって言うんだよ!どうすんだよ勇者の仲間が魔王を前に闇落ちとか聞いたことないよ、そんなゲーム投げ捨てるよ」
Γザン、お前は何を言っている?」カルラが真顔でザンに訪ねる。
Γカルラ…お前もティアになんか言ってくれないか」
Γそうだな…よし、ティア!よく聞けよ」
Γはい、なんでしょうカルラさん」
カルラはティアに真顔でΓ……家の妹の方が可愛い!」そう宣言した。
Γ違うそうじゃない!誰がお前らの溺愛度を比べろって言ったよ!」
Γえっ?違うの?」
Γちげぇよこのシスコンバカが!」
Γティアさん、貴方には冒険の途中で色々と助けていただいて貸しもありす…しかし私にも譲れないものがあるんですよ!」
Γなっ……ティア、お前なら分かってくれると思っていたのに…」
Γなにこれなんでシリアスな雰囲気だしてんの?、いやまぁ確かに魔王目の前にいるもんねめっちゃ困ってるけど……」
Γあの……私はどうしたら……」魔王は放置されて小さな手をこちらに向けて困っていた。
Γすみませんちょっと待ってもらえますか」ザンが丁重に聞く
Γあっ……はい」すると魔王は呆気にとられた様に返事をした。
Γありがとうございます」ザンはそう礼を言って未だ自分の弟か妹かで言い争っているティアとカルラの頭を殴りこちらに引きずった。
Γ何をする!あっ…可愛い」Γ何をするまだカルラと話はついていない!……あっ可愛い…」二人は魔王を見てそう呟いた。
Γお前ら事の目的を忘れてないか?」
Γ何を言う!覚えているに決まってるじゃないか!なぁティア?」
Γそ…そうだ!頭を撫でたいッ…………ゴボゴホ!」なぜかティアはそう言いかけて咳をし始めた。
Γ大丈夫かティア!やはり持病のブラコン病が発症したか!まずいぞこれはあの魔王倒せば悪化してしまうー」棒読みでティアがそう言った。
Γねぇだろそんな病!冒険中もそんな事一言も言ってなかっただろ!」
Γあのー私はどうしたら……」
Γすみませんちょっと黙ってて貰えますか?」魔王シャドーにメンチ切ってザンがそう言った。その後小声で魔王はΓあれ?俺が間違ってんのかな?」と呟いたがだれも聞いてなかった。
Γで、お前らはどうしたいんだ?目の前には世界の宿敵の魔王がいる。確かに可愛い…それは認めよう、しかし魔王討伐は世界の悲願だ、それを分かったか上でこんな行動をとっているのか?」ザンの説教が始まった。まぁよくあることだザンの説教なんて…冒険中に無茶をするといつも聞かされる。分かっているさお前が私達の為を思って叱っているなんて……でもなΓ女にもあるんだよ譲れない物ってのがな!」Γあぁそうだなカルラ!お互い違いあっても軸は同じだ」
シスコンとブラコンが手を組んだ、これはかなり地獄絵図である。
Γどうしてこうなった?」
勇者と仲間一人が可愛い魔王に闇落ちしてしまった。
Γ可愛いねやっぱりこのシャドーって子は」
Γそうだねカルラ、しかし本当に悪魔なんだね尻尾もある!めっかわ!」※めっちゃ可愛いの略
Γおい、やめないか!あぁそこは触るな!お願いやめてぇ尻尾を触るな~」両手に花とはまさにこの事だ、故郷に帰ったら後で非リアの友人に魔王でさえモテる時代ですよと教えておこうとザンは企んだ
Γあの~そこの人も見てないで助けてくれませんか?この人達の仲間ですよね?」
Γうん、まぁそうなんだがな……」
Γおいザンまさか戦うきじゃないよな?こんな可愛い子を痛め付けたりなんて」
Γおい、魔王なんだぞ!お前ら」
Γ分かってるよ、でもカルラの意見に同意だ」
なんなんだよこいつらめんどくさいな
Γあの…帰ってもらえませんか?」シャドーはそう呟いたが、カルラとティアは聞いてなかった。
ザンはここまでくると魔王シャドーが可哀想になってきた。
Γあの…シャドーさんて姿って変えられたりしないですかね、なんかこうザ魔王みたいな感じに」ザンがシャドーに尋ねた。
Γすみませんできないんですよすみません」
Γそうですか……」
Γちょっとザン!なに困らせてんの?ティア!このバカになんとか言ってやって!」
Γなんとか!」
いやバカなのお前らだしつまらないし」
ザンはこの状況をどうしようか迷っていた。
すると後ろから声がした。Γここが魔王がいる玉座の間か!今まで色々と困難な目にあってなんとか切り抜けてきた。特に砂漠の毒の泉は驚いた。飲んでしまって危うく死にそうになってしまった、やなり紫色は警戒すべきだったな……しかし!それも今じゃ笑い話だこの私ルイスが邪悪なる魔王を討ち滅ぼしてくれる!」と長々と説明の様に言った。
Γあんなに長く自分語りする人初めて会った」ザンはポツリとそう呟いた。
ルイスと名乗ったその男勇者は魔王に剣を向けてシリアスな雰囲気を作っていた。よくあんなの前にしてあんな雰囲気作れるな…てか俺は無視ですか、とザンは思った。
Γ私はルイス、勇者だ!魔王よ覚悟しろ!」ルイスは高らかにそう言い魔王に剣先を向けた。
Γおい、シャドーちゃんを殺ると言うのなら私を倒してからにしろ!」シャドーの隣にいたカルラがそんな事を言ったと思ったら続いてティアがΓそうですこんな可愛らしい子を倒すという非行をするつもりなら私達を倒してからにしなさい!」そんな事を言った。
Γなっ……洗脳か…察するにそこの魔導師の君!」
Γはいなんでしょう?」ルイスはザンを呼んだ
Γもしかしてあの淑女二人は君の仲間かい?」
Γはいそうです」
Γ…なるほど仲間を人質にとられたってことか!可哀想に今すぐ助けてやる」
ルイスは何か勘違いしている様だがザンはまぁ大体合ってるしいいやと思い何も言わないことにした。
Γ覚悟しろよ!魔王!」ルイスがそう叫び剣を構えながら魔王に向かって行った
Γこの非情な勇者が!こんな可愛らしい子を倒すと戯れ言を言うとは!」カルラがそう言いルイスの魔王討伐の邪魔をした。
Γくそ!洗脳されてるとは言え仕方ない、バインド!」ルイスは拘束魔法を使いカルラを拘束した。
Γちっ…捕まったか…ティア!後は頼んだぞ!」
Γはい、カルラさん任せてくださいスリープ!」ティアは眠りの魔法を使った。がΓクソ!眠ってたまるか!」ルイスは必死に眠るまいと自分の頬を叩き魔王シャドーに走っていった。
Γかっ…かかってこい!」魔王は嬉々としてそう叫んだ
ちょっと嬉しがってないか?あいつ……まさかな……いや…まさかな
Γおりゃあ!」ルイスはそう叫びシャドーに一撃をくらわした。がシャドーはΓそ…その程度か……」と余裕そうに言った。
Γなんて事を!鬼畜勇者め!」ティアがそんな事を言った。くどいようだが目の前にいるのは魔王である。
Γクソ!全く効いてないだと?!」ルイスが動揺しながらそう言った。
Γクックック…そんな弱い攻撃では掠り傷さえつかぬ」シャドーは微笑を浮かべながらそう言った。Γシャドーちゃん!なんて可愛らしい笑顔なの!」Γえぇ、もうその可愛さで世界征服できるますね」縛られながらカルラがそう叫びテティアが同意した。
Γええ……ここは戦力の差を見せられて絶望する場面ですよ?おい」シャドーはさっきまでの微笑は消え去り困り顔を浮かべていた。
Γなんだと……」ルイスが体勢を崩し剣を床に突き刺しながら言った。
Γ……おっ…お前だけだ真っ当な反応みせるのは…ありがとうな」
真っ当な反応してるのは多分俺だと思うのだが、とザンは思った。すると透き通る様な綺麗な声でΓシャドー!」と聞こえ玉座の右奥から綺麗な悪魔の女性が出てきた。Γシャドー!またお父さんの仕事の真似をして!まだ貴方には早いって言ったでしょ」その悪魔の女性はシャドーに駆け寄り抱きしめた。
シャドーは顔をうつむかせながら小声でΓ母さん……」と言った。
Γさっ…もう帰ろう」そう言ってシャドーの手をとり帰ろうとしたが、シャドーはその手を振り払いΓダメなんだ……僕が早く魔王の座につかないと!早くお父さんの代わりにならないと!……ダメなんだ……」
Γ頑張りすぎだよ…シャドー」母親は泣いていた。
Γスリープ!」ザンは全ての魔力を込めた眠りの魔法をシャドーに放った。それは油断していたシャドーに命中しシャドーは眠った。
Γなっ……何をしているザン!」Γそうだこの子が頑張っていると言うのに!」Γ魔導師の君!僕に隙を作ってくれたんだね感謝する!ではえんりょなく殺させてもらッΓスリープ!」ティアはルイスに眠りの魔法をかけた。それは先ほどのと重なりルイスは耐えきれず倒れるように眠った。
まぁいいか、後で回収しよう
Γお前ら少しはこの母親の気持ちも汲んでやれ」ザンはシャドーの母親の方を向きながらそう言った。
Γさっ、早くお子さんを休ませてあげてください」ザンはそう言いながら微笑んだ。
それからティアがシャドーを運ぶと言い出したがそれは母親に任せカルラの拘束をほどくのを手伝わせた。意外と手こずったがなんとかほどき終わった。するとシャドーの母親が来た。
Γすみません皆さん迷惑をおかけてして……申し遅れました私はフリーダ、フリーダ・アルドレナと言います前魔王ダーク・アルドレナの妻です」
Γ俺はザンです魔導師をやっています」
Γ私はカルラ!女勇者だ!だけど今はシャドーの虜になっている女勇者だ!」
Γ私はティア、弓使いです……あのシャドーちゃんにもう一度会えませんか?次はあの尻尾を擦りまくって……イテ、殴ったなザン!」Γ母親の前で子どもを大人にさせる企みを話すなよ」
ザンの自己紹介の時は微笑みながら聞いていたフリーダはカルラの自己紹介から真顔になりティアの自己紹介では引いていた。
Γすみませんフリーダさん、おつらいでしょうが話を聞かせてくれませんか?」ザンはそう言った。
Γ分かりました実は…」
五年前
シャドーは7歳だった。
父のダーク・アルドレナが病気を煩い急死した。それを聞いた時シャドーは泣かなかったらしい、お葬式でも、家でも全く泣かなかった。しかしある情報が入ってからは変わった。それは誰かが父を殺したと言う情報だ
それからシャドーが来日も来日も訓練をし始めた、そして最近になって魔王を名のるようになったけれど、力は父親に及ばずなかなか成長しない自分に焦燥感を抱き始めていたらしい
父親として魔王として尊敬していた父親。それが突然死んだ、しかしも誰かが殺したかもしれない…
そんな事を知ったらどうするかなんて分かりきった事だ
Γ……と言うわけです」フリーダは話を終えて一礼をしΓ今はまだあの子の好きなようにさせたいんです」と言った。
しかし魔王の討伐は世界の悲願、だから……Γまた来ます、十年後」ザンはそうフリーダに言った。
フリーダは少し驚いた様子だったがその後Γはい、きっと立派な魔王に育ててみせます」と言った。
Γ楽しみにしてます」ザンはそう呟き未だ駄々を捏ねるティアとカルラを引きずって持っていった。
魔王城から3日掛けて帰り街の近くまで来た時思い出した。
あっ…ルイス忘れてた。
その後ルイスは街の近くで倒れているのを見つけた。どうやらフリーダさんがテレポートでここに送ったらしい
あの魔王城の出来事から十年後、この十年間魔王軍に動きはなかった。
カルラ達はあれから更に強くなった。絆も力も、だから何も怖くない
街の出入口近くにザンがいる。前と同じローブを来ていた。そこにカルラとティアがやって来た。
Γごめんごめん遅くなって…妹が遊んでほしそうだったからつい…」
Γそれは仕方がありません!」カルラの言い訳を助けるようにティアが言う、ザンは自分でも気づかないうちに少し嬉しそうにしていた。
変わらない仲間で…変わったシャドーを倒しに
魔王城、玉座の間そこには青年の様な悪魔が座っていた。その隣ではシャドーの母のフリーダがいてシャドーにこう言った。Γもうすぐカルラ勇者一行が参ります」とそれを聞いたシャドーはΓそうか、それは楽しみだ」と言った。
魔王城に向かう原っぱの途中カルラが聞いてきた。
Γそう言えばどうして急にシャドーちゃんを助けたの?」とΓ確かにあの手のひら返しは不思議だった」ティアも続けて言った。
ザンはそう言えばなんでだったか…と考えてある事に気がついた。Γ似てたんだ」
ΓΓえ?」」
Γ似てたんだよ昔の自分に……強くなるために愚直に努力するシャドーが似てたんだよ」
ザンは昔の自分とシャドーを重ねていた。
そして少しだけ口を緩ませΓこんな事思うのは変かもしれないが、少しだけ楽しみだ」と言った。そしてカルラとティアも頷きΓそうだねどんな美青年になったか楽しみだね!」
Γ本当に!どんな可愛い青年になってる事でしょう!」どうやらザンの楽しみとカルラとティアの楽しみは違ったらしい、が今はそれも悪くないなと思いΓそうだな」とザンは呟きあの魔王城を目指すのであった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
【完結】悪役令嬢ですが、元官僚スキルで断罪も陰謀も処理します。
かおり
ファンタジー
異世界で悪役令嬢に転生した元官僚。婚約破棄? 断罪? 全部ルールと書類で処理します。
謝罪してないのに謝ったことになる“限定謝罪”で、婚約者も貴族も黙らせる――バリキャリ令嬢の逆転劇!
※読んでいただき、ありがとうございます。ささやかな物語ですが、どこか少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
乙女ゲームの悪役令嬢に転生したけど何もしなかったらヒロインがイジメを自演し始めたのでお望み通りにしてあげました。魔法で(°∀°)
ラララキヲ
ファンタジー
乙女ゲームのラスボスになって死ぬ悪役令嬢に転生したけれど、中身が転生者な時点で既に乙女ゲームは破綻していると思うの。だからわたくしはわたくしのままに生きるわ。
……それなのにヒロインさんがイジメを自演し始めた。ゲームのストーリーを展開したいと言う事はヒロインさんはわたくしが死ぬ事をお望みね?なら、わたくしも戦いますわ。
でも、わたくしも暇じゃないので魔法でね。
ヒロイン「私はホラー映画の主人公か?!」
『見えない何か』に襲われるヒロインは────
※作中『イジメ』という表現が出てきますがこの作品はイジメを肯定するものではありません※
※作中、『イジメ』は、していません。生死をかけた戦いです※
◇テンプレ乙女ゲーム舞台転生。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
聖女じゃない私の奇跡
あんど もあ
ファンタジー
田舎の農家に生まれた平民のクレアは、少しだけ聖魔法が使える。あくまでもほんの少し。
だが、その魔法で蝗害を防いだ事から「聖女ではないか」と王都から調査が来ることに。
「私は聖女じゃありません!」と言っても聞いてもらえず…。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる