31 / 397
第一部 サクセス編(改稿版)
30 アバロンの町
しおりを挟む
翌日、俺達は早朝から出発し、整備された街道に馬車を走らせている。
昨日は、一日馬を休ませたため、どうやら無事に町までは走ってくれそうだ。
時間もあるし、今日はのんびり景色でも眺めながら進もうかな。
「ここまで来ると人の往来が多いなぁ。」
俺は今、御者台にリーチュンと座りながら馬車を進めていると、独り言を漏らす。
街道には様々な人が歩いていた。
商人と思われる馬車や他の冒険者パーティ。
みんな俺達と逆方向に移動しているけど、どこに向かうのかな?
すると、俺の隣にいるリーチュンも周りをキョロキョロ見ながら大き目な独り言を呟いていた。
「あ! あのパーティ強そう! あいつも強そうね。ふふ、アタイとどっちが強いかな!」
武闘家の血が騒ぐとでもいうのであろうか……。
さっきからうずうずしているな。
だが、俺から見ると逆にリーチュンの方が周りに見られているぞ。
リーチュン自身が美人であるため、他のパーティの目線を引いているのだ。
おい! あんまみんな!
このおっぱい女神は俺のだぞ!
嘘です、俺のじゃありません。
あれ? でも以前、俺の事アタイのものとか言ってたっけ?
まぁいい……。
そんな事より、これ以上周りの男のエロイ視線をリーチュンに向けられたくない。
「リーチュン、そろそろ町に着きそうだから馬車の中に入ってみんなと準備しててくれ。」
「え? いいの? ありがとう! サクセス!」
準備と言っても何もない気もするが、なぜかリーチュンは嬉しそうに馬車の中に入っていった。
女性だし、きっと町に入る前に体を拭いたり、色々あるのかもしれないな。
なんにせよ、これで他の男どもにリーチュンの綺麗な生足は見せなくて済む。
そうこうしていると、ようやく町の壁が見えて来た。
「うぉぉ! 近くで見るとでけぇなぁ!! こりゃ、色んな店がありそうだな!」
俺は、初めて見るアリエヘンより大きな町にワクワクが止まらない。
大きな町には「ぱふぱふ屋」という男の欲望を満たしてくれる店があると聞いた事を思い出す。
ここまで我慢したんだ!
町に着いたら、スッキリさせてもらおうじゃないか!
そして俺は、期待を胸に、町の中に入っていく。
「サクセス様、この町には、私の行きつけの宿屋があります。品質もよく、値段もリーズナブルなのでお勧めかと。いかがなさいますか?」
「お! いいね。じゃあ馬車も置きたいし、早速そこに行こうか。」
「さんせーーーい。ねぇねぇ、ちゃんとおいしいご飯はある?」
「ご飯も美味しいですわよ。でもそこの一番のおすすめはお風呂ですわね。そこで身を清めて、今夜は……。ぐふふふふ……。」
イーゼが怪しい笑みを浮かべている。
だがしかし、それは無理だぞ!
今日の俺には予定があるからな。 ぐふふ。
でもしかし、お風呂か……。
お店に行く前にお風呂で身を清めて……でへへへ。
「お風呂ですか。いいですね。私も久しぶりに温かいお湯にゆっくり浸かりたいです。」
シロマも嬉しそうだ。
俺もお風呂は嬉しいな。
できる事なら俺も君たちと一緒に……。
いかんいかん! ダメだ! 俺の事はプロに任せるんだ!
待っててください! まだ見ぬ初めての人!
そんな事を考えていると、いつの間にか一見して立派な宿屋の前に着いた。
どうやら邪な事を考えている間に、目的の宿屋に着いたらしい。
イーゼがお勧めするだけあって、アリエヘンの宿屋とは比べ物にならない位、立派で大きいな。
「サクセス様、ここです。私が二部屋借りてきますわ。料金が変わっていなければ一泊30ゴールドです。よろしいでしょうか?」
ん~、一泊30ゴールドか。ちと高いな。
「ここら辺の宿屋の相場ってそんなもんなのか?」
一応聞いてみる。
「そうですね、安いところを探せば20ゴールドくらいのところはありますが、大体30から100ゴールドの間ですね。ここは栄えてますので店も人も多いから、結構値段に幅があります。ここは品質の割に値段が安い宿ですわ。」
なるほどね、それなら仕方ないか。
むしろ、安いほうだ。
「オーケーだ。でもその値段で、この立派な宿屋じゃ部屋が埋まっているんじゃないか?」
「そうですわね。でも馴染みの宿なので融通はきかせてくれると思いますわ。もしもダメだったら他のところを探しましょう。」
流石イーゼ様。125歳は伊達じゃない。
「それじゃあ、いつも通りここはイーゼとリーチュンに任せて、俺はシロマと一緒に冒険者ギルドに行って換金と馬車の延長してくるか。」
俺がそういって別れようとすると、リーチュンがでかい声で叫ぶ。
「ちょっと待ったーー! 前回シロマと行ったんだから、今度はアタイの番だよ! それに武器も買ってくれるって約束したじゃん!」
そういえば、そんな事も……。
まぁ別にシロマじゃなきゃいけないわけはないから、俺は構わない。
「いいですよ、サクセスさん。それでは私は宿屋で手続きと馬車の整備をしていますから、お昼になったら戻ってきてください。あと、できれば大きな町なのでクエストとかがないかだけは確認お願いします。」
シロマも特に文句はないようで、ついでに忘れていたクエストについても注意してくれた。
ほんと、この子は気が利くな。
「わかった、じゃあリーチュン行こうか。ちょっと時間ありそうだから、先に二人で町を散策してくる。昼には戻るから戻ったら飯にしよう。」
俺達が話している間、イーゼは宿屋の女将と談笑していた。
どうやら、今日はこの宿に泊まれそうだ。
よし、じゃあ早速冒険者ギルドだ!
「やたーーー! 早く行こ! サクセス!」
リーチュンはテンション高めで俺の腕を抱きかかえて歩き出す。
ムニュ……。
ええわ。
ほんとええわ。
これ、はたから見たらカップルじゃね?
俺みたいな冴えない農民にこんな美女が……。
父さん、母さん……見てくれていますか?
息子はこんなにキレイな嫁を貰いました……。
そんなデレ顔の俺に、どこからか鋭い視線が突き刺さる。
ジーー……。
うげ! シロマがいるのを忘れていた!
「楽しそうでよかったですねサクセスさん。じゃあ私はゲロちゃんを連れて行きますね!」
やっば! シロマを怒らせてしまった。
「あ、あぁよろしく頼んだ、シロマ。す、すぐ戻るからな!」
俺はそれだけ言うと宿屋を後にした。
しかし、この町は広い。
本当に広い。
冒険者ギルドを見つけるのに30分もかかってしまった。
すぐ戻るとか言ったけど、こりゃ無理そうだわ。
「やっと着いたわね、ここがそうかしら?」
「だな、やっぱでかいな。早速中に入ろうか。」
俺は、そういうと二人で冒険者ギルドの中に入る。
冒険者ギルドのカウンターには三人のおねぇさんが受付をしていた。
いずれもリーチュン程ではないが、それなりに綺麗で若い。
やはりこういった町では、冒険者も多いし、受付嬢にも力が入っているのだろうか。
リーチュン達と出会ってなければ、目がハートマークになってたかもしれないが、ふふん! 全然興味ないね!
あ、でもあの子は……ちょっと……。
俺が受付嬢を眺めて突っ立っていると、リーチュンが腕を強く引っ張った。
「ほらサクセス、デレデレしないで! 早く換金するわよ!」
あれれ? 嫉妬ですか?
嫉妬ですかぁ~?
大丈夫だ、YOU WINだぞ!
「ごめんごめん。あまりに広いから少し戸惑っただけだ。よし、じゃあ交換しに行こうか。」
そういいつつ、さっきチェックした子の下にさりげなく進む俺。
「すいません、魔石の交換をしたいのですがよろしいですか? それと馬車のレンタル延長をしたいのですが?」
俺がそういうと、綺麗な受付嬢は丁寧にお辞儀をして返してくれる。
すげぇ、礼儀作法までしっかりしてるわ。
やるな、アバロン。
「はい、承りました。冒険者様はこの町は初めてでしょうか? 換金に少々時間がかかりますので、よろしければそれまでの間、そちらの掲示板をご覧になって頂くと良いかと存じます。そちらに張り出されているものが、現在受注可能なクエストでございます。更に今は運が良い事に、緊急クエストも張り出されておりますので、どうぞゆっくりとご覧になって下さい。」
運がいい? 緊急クエスト? なんじゃそりゃ。
とりあえず、聞くべし!
「緊急クエストとはなんでしょうか?」
「はい、主に優先度が高く、報酬のよろしいクエストになります。詳しくは掲示板に記載されておりますので、お読みください。」
なるほどねぇ~、報酬が良いなら確かに見ておいて損はない。
しっかし、このおねぇさん。
綺麗だし、言葉も丁寧だけど事務的過ぎる。
これなら、テーゼやアリエヘンの方が温かみがあって俺は好きだな。
俺はそれだけ聞くと、早速掲示板を見に行った。
【緊急クエスト】 依頼者:アバロン王
依頼内容:盗賊王ダンガの捕縛及び盗まれた財宝の確保
報酬:30000ゴールド
詳細:先日、アバロン城からマーダ神殿に運んでいた財宝が奪われた。犯人は、いにしえの塔に根城を構えているガンダッダと思われる。アバロン城からもロイヤルガードを派遣するも、塔は結界に覆われていて入ることはできなかった。よって、今回の依頼は、どこかに潜伏しているガンダッダ一味を捉えることである。あわよくばガンダッダ本人の捕縛を願いたい。又、先の報酬は一味を捕縛し、いにしえの塔に入れるようになっただけでも完遂とみなす。ガンダッダ本人の捕縛及び財宝を取り戻した者には、直接王の謁見を許可する。その際に、特別報酬も出る。以上だ! 冒険者諸君! よろしく頼んだぞ!
「おお! なんかすげぇ報酬がいいぞ。さすが王様の依頼だ。」
緊急クエストの内容を確認した俺は完全にやる気満々だ。
そういえば、町の外で沢山の冒険者を見たな。
もしかしたら、彼らもガンダッダを探していたのかもしれない。
まぁなんにせよ、やるっきゃねぇ!!
「サクセスサクセス! これ絶対アタイ達が捕まえよう! 腕が鳴るわ!!」
リーチュンもやる気満々で拳を握り締めている。
すると丁度、先ほどの受付嬢に呼ばれた。
相変わらず事務的な対応だったので、そのやり取りは省略するが、とりあえず馬車の延長料金を払った段階で現在の所持金は5200ゴールド。
スリープきのこの報酬が特に高かった。
要注意モンスターとして指定されているだけある。
危険な魔物だから、わざわざ倒しに行くものも少ないらしい。
換金を終えた俺達は、まだ昼まで時間があったため、リーチュンの武器を探しに行くことにする。
まぁ探すのはそれだけではないが……。
本当の目的は、男のロマン!
そう、パフパフ屋を探す事だ!
俺にお金を預けた事を後悔するがいい……。
ぐへへへへ……。
昨日は、一日馬を休ませたため、どうやら無事に町までは走ってくれそうだ。
時間もあるし、今日はのんびり景色でも眺めながら進もうかな。
「ここまで来ると人の往来が多いなぁ。」
俺は今、御者台にリーチュンと座りながら馬車を進めていると、独り言を漏らす。
街道には様々な人が歩いていた。
商人と思われる馬車や他の冒険者パーティ。
みんな俺達と逆方向に移動しているけど、どこに向かうのかな?
すると、俺の隣にいるリーチュンも周りをキョロキョロ見ながら大き目な独り言を呟いていた。
「あ! あのパーティ強そう! あいつも強そうね。ふふ、アタイとどっちが強いかな!」
武闘家の血が騒ぐとでもいうのであろうか……。
さっきからうずうずしているな。
だが、俺から見ると逆にリーチュンの方が周りに見られているぞ。
リーチュン自身が美人であるため、他のパーティの目線を引いているのだ。
おい! あんまみんな!
このおっぱい女神は俺のだぞ!
嘘です、俺のじゃありません。
あれ? でも以前、俺の事アタイのものとか言ってたっけ?
まぁいい……。
そんな事より、これ以上周りの男のエロイ視線をリーチュンに向けられたくない。
「リーチュン、そろそろ町に着きそうだから馬車の中に入ってみんなと準備しててくれ。」
「え? いいの? ありがとう! サクセス!」
準備と言っても何もない気もするが、なぜかリーチュンは嬉しそうに馬車の中に入っていった。
女性だし、きっと町に入る前に体を拭いたり、色々あるのかもしれないな。
なんにせよ、これで他の男どもにリーチュンの綺麗な生足は見せなくて済む。
そうこうしていると、ようやく町の壁が見えて来た。
「うぉぉ! 近くで見るとでけぇなぁ!! こりゃ、色んな店がありそうだな!」
俺は、初めて見るアリエヘンより大きな町にワクワクが止まらない。
大きな町には「ぱふぱふ屋」という男の欲望を満たしてくれる店があると聞いた事を思い出す。
ここまで我慢したんだ!
町に着いたら、スッキリさせてもらおうじゃないか!
そして俺は、期待を胸に、町の中に入っていく。
「サクセス様、この町には、私の行きつけの宿屋があります。品質もよく、値段もリーズナブルなのでお勧めかと。いかがなさいますか?」
「お! いいね。じゃあ馬車も置きたいし、早速そこに行こうか。」
「さんせーーーい。ねぇねぇ、ちゃんとおいしいご飯はある?」
「ご飯も美味しいですわよ。でもそこの一番のおすすめはお風呂ですわね。そこで身を清めて、今夜は……。ぐふふふふ……。」
イーゼが怪しい笑みを浮かべている。
だがしかし、それは無理だぞ!
今日の俺には予定があるからな。 ぐふふ。
でもしかし、お風呂か……。
お店に行く前にお風呂で身を清めて……でへへへ。
「お風呂ですか。いいですね。私も久しぶりに温かいお湯にゆっくり浸かりたいです。」
シロマも嬉しそうだ。
俺もお風呂は嬉しいな。
できる事なら俺も君たちと一緒に……。
いかんいかん! ダメだ! 俺の事はプロに任せるんだ!
待っててください! まだ見ぬ初めての人!
そんな事を考えていると、いつの間にか一見して立派な宿屋の前に着いた。
どうやら邪な事を考えている間に、目的の宿屋に着いたらしい。
イーゼがお勧めするだけあって、アリエヘンの宿屋とは比べ物にならない位、立派で大きいな。
「サクセス様、ここです。私が二部屋借りてきますわ。料金が変わっていなければ一泊30ゴールドです。よろしいでしょうか?」
ん~、一泊30ゴールドか。ちと高いな。
「ここら辺の宿屋の相場ってそんなもんなのか?」
一応聞いてみる。
「そうですね、安いところを探せば20ゴールドくらいのところはありますが、大体30から100ゴールドの間ですね。ここは栄えてますので店も人も多いから、結構値段に幅があります。ここは品質の割に値段が安い宿ですわ。」
なるほどね、それなら仕方ないか。
むしろ、安いほうだ。
「オーケーだ。でもその値段で、この立派な宿屋じゃ部屋が埋まっているんじゃないか?」
「そうですわね。でも馴染みの宿なので融通はきかせてくれると思いますわ。もしもダメだったら他のところを探しましょう。」
流石イーゼ様。125歳は伊達じゃない。
「それじゃあ、いつも通りここはイーゼとリーチュンに任せて、俺はシロマと一緒に冒険者ギルドに行って換金と馬車の延長してくるか。」
俺がそういって別れようとすると、リーチュンがでかい声で叫ぶ。
「ちょっと待ったーー! 前回シロマと行ったんだから、今度はアタイの番だよ! それに武器も買ってくれるって約束したじゃん!」
そういえば、そんな事も……。
まぁ別にシロマじゃなきゃいけないわけはないから、俺は構わない。
「いいですよ、サクセスさん。それでは私は宿屋で手続きと馬車の整備をしていますから、お昼になったら戻ってきてください。あと、できれば大きな町なのでクエストとかがないかだけは確認お願いします。」
シロマも特に文句はないようで、ついでに忘れていたクエストについても注意してくれた。
ほんと、この子は気が利くな。
「わかった、じゃあリーチュン行こうか。ちょっと時間ありそうだから、先に二人で町を散策してくる。昼には戻るから戻ったら飯にしよう。」
俺達が話している間、イーゼは宿屋の女将と談笑していた。
どうやら、今日はこの宿に泊まれそうだ。
よし、じゃあ早速冒険者ギルドだ!
「やたーーー! 早く行こ! サクセス!」
リーチュンはテンション高めで俺の腕を抱きかかえて歩き出す。
ムニュ……。
ええわ。
ほんとええわ。
これ、はたから見たらカップルじゃね?
俺みたいな冴えない農民にこんな美女が……。
父さん、母さん……見てくれていますか?
息子はこんなにキレイな嫁を貰いました……。
そんなデレ顔の俺に、どこからか鋭い視線が突き刺さる。
ジーー……。
うげ! シロマがいるのを忘れていた!
「楽しそうでよかったですねサクセスさん。じゃあ私はゲロちゃんを連れて行きますね!」
やっば! シロマを怒らせてしまった。
「あ、あぁよろしく頼んだ、シロマ。す、すぐ戻るからな!」
俺はそれだけ言うと宿屋を後にした。
しかし、この町は広い。
本当に広い。
冒険者ギルドを見つけるのに30分もかかってしまった。
すぐ戻るとか言ったけど、こりゃ無理そうだわ。
「やっと着いたわね、ここがそうかしら?」
「だな、やっぱでかいな。早速中に入ろうか。」
俺は、そういうと二人で冒険者ギルドの中に入る。
冒険者ギルドのカウンターには三人のおねぇさんが受付をしていた。
いずれもリーチュン程ではないが、それなりに綺麗で若い。
やはりこういった町では、冒険者も多いし、受付嬢にも力が入っているのだろうか。
リーチュン達と出会ってなければ、目がハートマークになってたかもしれないが、ふふん! 全然興味ないね!
あ、でもあの子は……ちょっと……。
俺が受付嬢を眺めて突っ立っていると、リーチュンが腕を強く引っ張った。
「ほらサクセス、デレデレしないで! 早く換金するわよ!」
あれれ? 嫉妬ですか?
嫉妬ですかぁ~?
大丈夫だ、YOU WINだぞ!
「ごめんごめん。あまりに広いから少し戸惑っただけだ。よし、じゃあ交換しに行こうか。」
そういいつつ、さっきチェックした子の下にさりげなく進む俺。
「すいません、魔石の交換をしたいのですがよろしいですか? それと馬車のレンタル延長をしたいのですが?」
俺がそういうと、綺麗な受付嬢は丁寧にお辞儀をして返してくれる。
すげぇ、礼儀作法までしっかりしてるわ。
やるな、アバロン。
「はい、承りました。冒険者様はこの町は初めてでしょうか? 換金に少々時間がかかりますので、よろしければそれまでの間、そちらの掲示板をご覧になって頂くと良いかと存じます。そちらに張り出されているものが、現在受注可能なクエストでございます。更に今は運が良い事に、緊急クエストも張り出されておりますので、どうぞゆっくりとご覧になって下さい。」
運がいい? 緊急クエスト? なんじゃそりゃ。
とりあえず、聞くべし!
「緊急クエストとはなんでしょうか?」
「はい、主に優先度が高く、報酬のよろしいクエストになります。詳しくは掲示板に記載されておりますので、お読みください。」
なるほどねぇ~、報酬が良いなら確かに見ておいて損はない。
しっかし、このおねぇさん。
綺麗だし、言葉も丁寧だけど事務的過ぎる。
これなら、テーゼやアリエヘンの方が温かみがあって俺は好きだな。
俺はそれだけ聞くと、早速掲示板を見に行った。
【緊急クエスト】 依頼者:アバロン王
依頼内容:盗賊王ダンガの捕縛及び盗まれた財宝の確保
報酬:30000ゴールド
詳細:先日、アバロン城からマーダ神殿に運んでいた財宝が奪われた。犯人は、いにしえの塔に根城を構えているガンダッダと思われる。アバロン城からもロイヤルガードを派遣するも、塔は結界に覆われていて入ることはできなかった。よって、今回の依頼は、どこかに潜伏しているガンダッダ一味を捉えることである。あわよくばガンダッダ本人の捕縛を願いたい。又、先の報酬は一味を捕縛し、いにしえの塔に入れるようになっただけでも完遂とみなす。ガンダッダ本人の捕縛及び財宝を取り戻した者には、直接王の謁見を許可する。その際に、特別報酬も出る。以上だ! 冒険者諸君! よろしく頼んだぞ!
「おお! なんかすげぇ報酬がいいぞ。さすが王様の依頼だ。」
緊急クエストの内容を確認した俺は完全にやる気満々だ。
そういえば、町の外で沢山の冒険者を見たな。
もしかしたら、彼らもガンダッダを探していたのかもしれない。
まぁなんにせよ、やるっきゃねぇ!!
「サクセスサクセス! これ絶対アタイ達が捕まえよう! 腕が鳴るわ!!」
リーチュンもやる気満々で拳を握り締めている。
すると丁度、先ほどの受付嬢に呼ばれた。
相変わらず事務的な対応だったので、そのやり取りは省略するが、とりあえず馬車の延長料金を払った段階で現在の所持金は5200ゴールド。
スリープきのこの報酬が特に高かった。
要注意モンスターとして指定されているだけある。
危険な魔物だから、わざわざ倒しに行くものも少ないらしい。
換金を終えた俺達は、まだ昼まで時間があったため、リーチュンの武器を探しに行くことにする。
まぁ探すのはそれだけではないが……。
本当の目的は、男のロマン!
そう、パフパフ屋を探す事だ!
俺にお金を預けた事を後悔するがいい……。
ぐへへへへ……。
0
あなたにおすすめの小説
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
追放された『ただの浄化係』、実は国中の魔石を満たしていた精霊姫でした〜今さら戻れと言われても、隣国のイケメン皇帝が離してくれません〜
ハリネズミの肉球
ファンタジー
「おい、城の噴水が止まったぞ!?」
「街の井戸も空っぽです!」
無能な王太子による身勝手な婚約破棄。
そして不毛の砂漠が広がる隣国への追放。だが、愚かな奴らは知らなかった。主人公・ルリアが国境を越えた瞬間、祖国中の「水の魔石」がただの石ころに変わることを!
ルリアは、触れるだけで無尽蔵に水魔力を作り出す『水精霊の愛し子』。
追放先の干ばつに苦しむ隣国で、彼女がその力を使えば……不毛の土地が瞬く間に黄金のオアシスへ大進化!?
優しいイケメン皇帝に溺愛されながら、ルリアは隣国を世界一の繁栄国家へと導いていく。
一方、水が完全に枯渇し大パニックに陥る祖国。
「ルリアを連れ戻せ!」と焦る王太子に待っていたのは、かつて見下していた隣国からの圧倒的な経済・水源制裁だった——!
今、最高にスカッとする大逆転劇が幕を開ける!
※本作品は、人工知能の生成する文章の力をお借りしつつも、最終的な仕上げにあたっては著者自身の手により丁寧な加筆・修正を施した作品です。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
ハズレスキル『自動販売機』を授かって婚約破棄されましたが、 実は回復薬も魔力食も出せる最強スキルでした
暖夢 由
ファンタジー
十八歳の成人儀式で授かったのは、誰も聞いたことのない《自動販売機スキル》。
役立たずと嘲られ、婚約者レオンには即座に婚約を破棄され、人生が崩れ落ちたように思えた。
だがそのスキルには、食べ物を作り、摂取すれば魔力を増やし、さらに“治癒効果”を付与できるという隠された力があった。
倒れた母を救い、王都の名門・ヴァルセイン伯爵夫人を救ったことで、カミーラは“呪詛”という闇の存在を知る。伯爵邸で出会った炎の力を持つ公爵家次男レグナスとの出会いが、彼女の運命を大きく変えていく。
やがて王都全体に“謎の病”が蔓延。カミーラは治癒スープの炊き出しを行い、人々を次々と回復へ導く。
一方、病の裏で糸を引いていたのは………。
“無価値”と嘲られたスキルが、いま世界を癒し、未来を照らす光となる――。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
治癒魔法で恋人の傷を治したら、「化け物」と呼ばれ故郷から追放されてしまいました
山科ひさき
恋愛
ある日治癒魔法が使えるようになったジョアンは、化け物呼ばわりされて石を投げられ、町から追い出されてしまう。彼女はただ、いまにも息絶えそうな恋人を助けたかっただけなのに。
生きる希望を失った彼女は、恋人との思い出の場所で人生の終わりを迎えようと決める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる