60 / 397
第一部 サクセス編(改稿版)
59 闘技場とモンスターレース
しおりを挟む
早めの昼食を終えた俺達は、一度サービスカウンターでコインを大量に預けた後、300コインだけ持って地下に向かった。
「なぁ、ここ……広すぎないか?」
「はい、一階の三倍以上ありますね。地下は円形になってるんですね。」
俺達が地下に降りてまず最初に驚いたのは、この広さだ。
外枠が網で覆われた円形となっており、説明するならこんな感じである。
⦿
……。
これでわかってくれるだろうか?
形と柵から見て、多分だが外周はモンスターレースのコースとなっていて、中心の凹んだ円形が多分闘技場である。
降りて来た階段の背にコース、前に闘技場といった作りになっていた。
これも予想だが、レースの関係で地下は大きく作られているのだろう。
それにしても凄い作りだな。
降りる階段が長いから、地下が深いとは思っていたが、深さじゃなくて広さに驚くとは……。
「あ、サクセスさん。見てください。掲示板があります。」
「お、ほんとだ。隣にカウンターがあるけど、あそこでコインを支払って、賭けるのかな?」
階段を下りて、直ぐのところに大きな掲示板と小さな小屋を見つける。
小屋の中にはバニーさんがいて、コインと紙を交換していた。
俺達はさっそく掲示板を確認しに行くと、そこに書かれていた内容は、今日の闘技場の対戦表とオッズ。
それとレースの予定表と出場モンスターだった。
そしてそこには、さっきボッサンが言った通り、第五試合にヘルアーマーの対戦が載っている。
オッズについても、ボッサンから聞いていたとおりであった。
「なるほどね、レースと闘技場は交互に行うのか。こりゃ、たしかにたまらんわ。」
「ですね、まだ第五試合まで時間があります。せっかくですから、100コインづつ賭けて遊びましょうか。」
シロマは、やる気満々である。
だが、しかし、なんだろ……。
多分、シロマは全部コインを無くすような気がする……。
「そうだな! ここまで来てやらない理由はないしな。」
俺達はそういうと、闘技場とモンスターレースに早速コインをかけることにした。
モンスターレースも闘技場も、一つ言えることは、基本的に参加するモンスターの種類が違うという事。
一番最初は闘技場だった。
対戦表は、
惑わしチョウチョ 10.8倍
海賊カニ 3.5倍
オオアルマジロ 9倍
デスカラス 4倍
である。
俺は、とりあえず初見は賭けない事にしたが、シロマは、大分悩んだ末、デスカラスに20コイン賭けていた。
そして、戦いのゴングが鳴らされる。
戦闘が始まると、シロマは凄い集中した目で観戦し、体を動かしながら叫んでいる。
「ちょっとなにやってるんですか! ダメです! 惑わしチョウチョを先に狙って……あぁ! もう!」
最初にやられたのはオオアルマジロであったが、次はデスカラスだった。
序盤は優勢であったが、海賊カニと一騎打ちをしてしまい、更には、お互い惑わしチョウチョの幻覚を食らって、共倒れである。
つまり、勝者は大穴の
【惑わしチョウチョ】
そして、シロマは始終大興奮。
こんな激しい一面が見れるとは……。
ちょっとお尻をさわさわしてもばれないかもしれないな。
「残念です! 悔しいです! 次は絶対当てます!」
シロマはそういうと、次のレースの対戦表をメモし始めて、なにやら書き込んでいる。
持ち前の知識で勝率を上げようという算段だ。
悪くはないけど、やはりギャンブルだからな。
色々と難しいと思うよ、シロマ。
一方闘技場内は、試合が終わると観客達が一斉に何かを投げ入れている。
そしてそれらは、ヒラヒラと地面に落ちていった。
もうわかると思うが、外れ券だ。
周りから「クソ!!」「サノバビッチ!」などと言う罵声が飛び交っている。
第一試合から会場は大盛り上がりである、色んな意味で。
かく言う俺も、今回は賭けてはいないものの、かなり興奮していた。
正直言って、クソ面白い。
こんなに面白い世界があったなんて、びっくりだ。
次は絶対賭けよう!
次に行われたのはモンスターレース。
対戦表は、
ニッカクラビット 7.7倍
ゴンドラフライ 6.2倍
惑わしチョウチョ 8倍
オオアルマジロ 3倍
であった。
それらのモンスターは、丁度アリエヘンの北側の森に生息するモンスターで、俺にもある程度の能力はわかる。
どうやら試合が進むにつれて、出てくるモンスターも強くなっていくようだ。
「サクセスさん、私決めました。さっき惑わしチョウチョが勝ってましたので、今日はそういう日だと思います。なので、私は惑わしチョウチョに30ゴールド賭けます!! サクセスさんはやっぱり見送りですか?」
その目は、完全にギャンブルジャンキーの目だった。
いや、さっきメモしてたけど、あれ?
論理的に判断するんじゃ……。
完全にそれって、ゲン担ぎ系じゃね?
どうやらシロマは、ギャンブルになると正常な思考からタガが外れるらしい。
まぁそれはいいとして、今回は俺も賭ける。
さっきは余裕ぶって見送ったが、今回は初見でも参加するべきだ。
なぜならば、後半に出てくるモンスターは知らないのばかりだったからである。
俺が賭けるなら、やはり序盤が勝負!
「いや、今回は俺も賭ける。ニッカクラビットに100ゴールドだ!」
「えぇ!! それ、外れたらもう終わりじゃないですか? 大丈夫ですか?」
「まぁ、そん時は第五ゲームまで大人しく観戦してるさ。俺は、行くときはズバッとやるタイプなんでね。」
「負けて泣きついたって貸しませんよぉ。」
シロマは余裕そうに笑っている。
何を根拠にしているのかわからないが、もう勝った気でいるみたいだ。
まぁ、もしも無くなったらシロマは貸してくれるだろうけど、俺は借りない。
もちろん、預けているコインからも引き出すつもりはない。
ここで負けるならば、多分この先もっと負けるだろう。
だから一番最初こそが勝負だ!
そして、待ちに待ったモンスターレースが始まる。
「頑張って下さい! 信じてますよ! チョウチョさん!」
シロマは、魔物に祈りを捧げている。
しかも、見るからにガチだ。
正直、こんなシロマを見れるならコインなどかけなくていいわ。
十分楽しめる。
レース序盤は素早さ勝負であった。
1位 ニッカクラビット
2位 オオアルマジロ
3位 ゴンドラフライ
4位 惑わしチョウチョ
である。
「大丈夫です! まだ序盤です!」
シロマは、コブシを強く握り締めていた。
レースが中盤に差し掛かると、少し状況が変化する。
なんと、ゴンドラフライがオオアルマジロに攻撃を仕掛けたのだった。
オオアルマジロの攻撃を飛びながら翻弄し、最後には痺れ針を刺して麻痺させる。
すると、その隙に順位が入れ替わった。
なんと、惑わしチョウチョは、他の二匹が戦闘をしている隙に、ガンガン進んで行ったのだ。
そして落とし穴にハマったニッカクラビットを追い越し、一位に返り咲く。
「やった! やった! やりましたよ! 見てますかサクセスさん! 一位ですよ! 一位!」
大はしゃぎして飛び跳ねながら俺に抱き着いて来るシロマ。
俺は当然、その隙に柔らかいお尻様をサワサワしている……がシロマはまるで気付かない。
うへへへ、ねぇちゃんいいケツしてはりまんな~。
俺の顔は、はたから見たら下衆の極みであろう。
だがいいんだ。
俺は堂々と触ってる!
これは断じて痴漢ではない!
※ 痴漢ですので真似しないで下さい。
そうこうしている内に、レースは終盤に差し掛かった。
現在の順位
1位 惑わしチョウチョ
2位 ゴンドラフライ
3位 ニッカクウサギ
4位 オオアルマジロ(リタイヤ)
ここでなんと、ゴンドラフライが惑わしチョウチョに追いついた。
焦った惑わしチョウチョはゴンドラフライに鱗粉をかけようとするが、ゴンドラフライの素早さがそれをさせない。
そしてなんと、ゴンドラフライのかみつき攻撃が、惑わしチョウチョにヒットする!
その二匹は、終盤になって熱烈な戦いを繰り広げていた。
一方、少し後方に位置していたニッカクラビットは、二匹による空中戦をよそに、地上をひたすら突き進んで行くと……なんと、単独でゴールしてしまう。
まだゴールの前で戦っていた惑わしチョウチョは、最終的にゴンドラフライの攻撃をくらうと、羽がもげて落した。
つまり、リタイヤである。
結果は……
1位 ニッカクウサギ
2位 ゴンドラフライ
3位 惑わしチョウチョ(リタイヤ)
3位 オオアルマジロ(リタイヤ)
「う、うそでしょ……何で? 何でそこで戦っちゃうんですか! 逃げて下さいよ!」
シロマは、あまりの結果に悲痛な叫び声をあげて、目に涙を貯めている。
どうやら相当ショックのようだ。
そして俺は、大当たりであったため、100コインは一気に770コインになった。
逆にシロマは、二連敗により残り50コインである。
やべぇ、俺当たっちゃったから、なんて声をかければ……。
「あの~シロマさん。元気だそうね。まだまだ試合はあるから……。」
俺は、おそるおそる声をかけた。
もしこの場で発狂されたり、泣きつかれたら、俺は、どう対応すればいいかわからない。
恋愛経験ゼロの童貞には無理難題だ。
しかし、シロマは……違った。凹んでなんかいなかった!
むしろ、闘志を更に燃やしている。
「次こそは、次こそは大穴を当ててやる……絶対当ててみせるんだから……!」
だめだ、この子。
生粋の負け体質だわ……。
その後、第五ゲームまでの間に、シロマは全てのコインをスった。
しかも、全部なくなったのは次の闘技場の試合でだ。
なんとシロマは一番の大穴に、持ちコイン全てをベットしたのである。
当然、大穴など早々来るものではない為、速攻で死んだ。
そしてシロマの目も死んだ……。
あまりに可哀そすぎたため、俺はシロマにコインを貸す旨を伝えた。
正直、そういう貸し借りにはシビアだと思っていたので、拒否されるかと思ったら違った。
「絶対倍にして返しますから、安心してください!」
と、何の根拠もない自信を元に、結局三回も100コインづつ渡すことになった。
そして、第五ゲームが始まる前にそれらは全て泡に消えるの。
全てのコインが消えた瞬間、シロマの表情も消えた。
完全に燃え尽きていた。
これから大事な事があるので、それまでには復活してほしいものである。
どうしても復活しなかったら、そのパパイヤを指先でツンツンして起こしてみようと思う。
ちなみに、俺はその後、地味な賭け方をしたり、時には思い切った賭け方をして、最初の100コインは、2500コインまで膨れ上がっていた。
シロマに300コインを渡したところで、全然勝っている。
やはり、これも運のステータスのおかげなのだろうか?
しかし、300コインでシロマが一喜一憂している姿を拝めるんだから、やめられない。
途中から俺は、試合やレースよりも、夢中になっているシロマに夢中だった。
当然、その際に
ねぇちゃん、コイン貸して欲しければ、ちょっとその体、貸してもらいまひょか?
等という下衆な事は言っていない。
ほんとですよ?
ただ、ちょっぴり色々とボディタッチが多くなっただけさ!
えへ。
こうして俺達は、地下カジノを満喫しながら時間を過ごした。
次は遂に、約束の第五ゲームである。
この時俺は、まさかあんなことになるとは思いもしなかったのだった……。
「なぁ、ここ……広すぎないか?」
「はい、一階の三倍以上ありますね。地下は円形になってるんですね。」
俺達が地下に降りてまず最初に驚いたのは、この広さだ。
外枠が網で覆われた円形となっており、説明するならこんな感じである。
⦿
……。
これでわかってくれるだろうか?
形と柵から見て、多分だが外周はモンスターレースのコースとなっていて、中心の凹んだ円形が多分闘技場である。
降りて来た階段の背にコース、前に闘技場といった作りになっていた。
これも予想だが、レースの関係で地下は大きく作られているのだろう。
それにしても凄い作りだな。
降りる階段が長いから、地下が深いとは思っていたが、深さじゃなくて広さに驚くとは……。
「あ、サクセスさん。見てください。掲示板があります。」
「お、ほんとだ。隣にカウンターがあるけど、あそこでコインを支払って、賭けるのかな?」
階段を下りて、直ぐのところに大きな掲示板と小さな小屋を見つける。
小屋の中にはバニーさんがいて、コインと紙を交換していた。
俺達はさっそく掲示板を確認しに行くと、そこに書かれていた内容は、今日の闘技場の対戦表とオッズ。
それとレースの予定表と出場モンスターだった。
そしてそこには、さっきボッサンが言った通り、第五試合にヘルアーマーの対戦が載っている。
オッズについても、ボッサンから聞いていたとおりであった。
「なるほどね、レースと闘技場は交互に行うのか。こりゃ、たしかにたまらんわ。」
「ですね、まだ第五試合まで時間があります。せっかくですから、100コインづつ賭けて遊びましょうか。」
シロマは、やる気満々である。
だが、しかし、なんだろ……。
多分、シロマは全部コインを無くすような気がする……。
「そうだな! ここまで来てやらない理由はないしな。」
俺達はそういうと、闘技場とモンスターレースに早速コインをかけることにした。
モンスターレースも闘技場も、一つ言えることは、基本的に参加するモンスターの種類が違うという事。
一番最初は闘技場だった。
対戦表は、
惑わしチョウチョ 10.8倍
海賊カニ 3.5倍
オオアルマジロ 9倍
デスカラス 4倍
である。
俺は、とりあえず初見は賭けない事にしたが、シロマは、大分悩んだ末、デスカラスに20コイン賭けていた。
そして、戦いのゴングが鳴らされる。
戦闘が始まると、シロマは凄い集中した目で観戦し、体を動かしながら叫んでいる。
「ちょっとなにやってるんですか! ダメです! 惑わしチョウチョを先に狙って……あぁ! もう!」
最初にやられたのはオオアルマジロであったが、次はデスカラスだった。
序盤は優勢であったが、海賊カニと一騎打ちをしてしまい、更には、お互い惑わしチョウチョの幻覚を食らって、共倒れである。
つまり、勝者は大穴の
【惑わしチョウチョ】
そして、シロマは始終大興奮。
こんな激しい一面が見れるとは……。
ちょっとお尻をさわさわしてもばれないかもしれないな。
「残念です! 悔しいです! 次は絶対当てます!」
シロマはそういうと、次のレースの対戦表をメモし始めて、なにやら書き込んでいる。
持ち前の知識で勝率を上げようという算段だ。
悪くはないけど、やはりギャンブルだからな。
色々と難しいと思うよ、シロマ。
一方闘技場内は、試合が終わると観客達が一斉に何かを投げ入れている。
そしてそれらは、ヒラヒラと地面に落ちていった。
もうわかると思うが、外れ券だ。
周りから「クソ!!」「サノバビッチ!」などと言う罵声が飛び交っている。
第一試合から会場は大盛り上がりである、色んな意味で。
かく言う俺も、今回は賭けてはいないものの、かなり興奮していた。
正直言って、クソ面白い。
こんなに面白い世界があったなんて、びっくりだ。
次は絶対賭けよう!
次に行われたのはモンスターレース。
対戦表は、
ニッカクラビット 7.7倍
ゴンドラフライ 6.2倍
惑わしチョウチョ 8倍
オオアルマジロ 3倍
であった。
それらのモンスターは、丁度アリエヘンの北側の森に生息するモンスターで、俺にもある程度の能力はわかる。
どうやら試合が進むにつれて、出てくるモンスターも強くなっていくようだ。
「サクセスさん、私決めました。さっき惑わしチョウチョが勝ってましたので、今日はそういう日だと思います。なので、私は惑わしチョウチョに30ゴールド賭けます!! サクセスさんはやっぱり見送りですか?」
その目は、完全にギャンブルジャンキーの目だった。
いや、さっきメモしてたけど、あれ?
論理的に判断するんじゃ……。
完全にそれって、ゲン担ぎ系じゃね?
どうやらシロマは、ギャンブルになると正常な思考からタガが外れるらしい。
まぁそれはいいとして、今回は俺も賭ける。
さっきは余裕ぶって見送ったが、今回は初見でも参加するべきだ。
なぜならば、後半に出てくるモンスターは知らないのばかりだったからである。
俺が賭けるなら、やはり序盤が勝負!
「いや、今回は俺も賭ける。ニッカクラビットに100ゴールドだ!」
「えぇ!! それ、外れたらもう終わりじゃないですか? 大丈夫ですか?」
「まぁ、そん時は第五ゲームまで大人しく観戦してるさ。俺は、行くときはズバッとやるタイプなんでね。」
「負けて泣きついたって貸しませんよぉ。」
シロマは余裕そうに笑っている。
何を根拠にしているのかわからないが、もう勝った気でいるみたいだ。
まぁ、もしも無くなったらシロマは貸してくれるだろうけど、俺は借りない。
もちろん、預けているコインからも引き出すつもりはない。
ここで負けるならば、多分この先もっと負けるだろう。
だから一番最初こそが勝負だ!
そして、待ちに待ったモンスターレースが始まる。
「頑張って下さい! 信じてますよ! チョウチョさん!」
シロマは、魔物に祈りを捧げている。
しかも、見るからにガチだ。
正直、こんなシロマを見れるならコインなどかけなくていいわ。
十分楽しめる。
レース序盤は素早さ勝負であった。
1位 ニッカクラビット
2位 オオアルマジロ
3位 ゴンドラフライ
4位 惑わしチョウチョ
である。
「大丈夫です! まだ序盤です!」
シロマは、コブシを強く握り締めていた。
レースが中盤に差し掛かると、少し状況が変化する。
なんと、ゴンドラフライがオオアルマジロに攻撃を仕掛けたのだった。
オオアルマジロの攻撃を飛びながら翻弄し、最後には痺れ針を刺して麻痺させる。
すると、その隙に順位が入れ替わった。
なんと、惑わしチョウチョは、他の二匹が戦闘をしている隙に、ガンガン進んで行ったのだ。
そして落とし穴にハマったニッカクラビットを追い越し、一位に返り咲く。
「やった! やった! やりましたよ! 見てますかサクセスさん! 一位ですよ! 一位!」
大はしゃぎして飛び跳ねながら俺に抱き着いて来るシロマ。
俺は当然、その隙に柔らかいお尻様をサワサワしている……がシロマはまるで気付かない。
うへへへ、ねぇちゃんいいケツしてはりまんな~。
俺の顔は、はたから見たら下衆の極みであろう。
だがいいんだ。
俺は堂々と触ってる!
これは断じて痴漢ではない!
※ 痴漢ですので真似しないで下さい。
そうこうしている内に、レースは終盤に差し掛かった。
現在の順位
1位 惑わしチョウチョ
2位 ゴンドラフライ
3位 ニッカクウサギ
4位 オオアルマジロ(リタイヤ)
ここでなんと、ゴンドラフライが惑わしチョウチョに追いついた。
焦った惑わしチョウチョはゴンドラフライに鱗粉をかけようとするが、ゴンドラフライの素早さがそれをさせない。
そしてなんと、ゴンドラフライのかみつき攻撃が、惑わしチョウチョにヒットする!
その二匹は、終盤になって熱烈な戦いを繰り広げていた。
一方、少し後方に位置していたニッカクラビットは、二匹による空中戦をよそに、地上をひたすら突き進んで行くと……なんと、単独でゴールしてしまう。
まだゴールの前で戦っていた惑わしチョウチョは、最終的にゴンドラフライの攻撃をくらうと、羽がもげて落した。
つまり、リタイヤである。
結果は……
1位 ニッカクウサギ
2位 ゴンドラフライ
3位 惑わしチョウチョ(リタイヤ)
3位 オオアルマジロ(リタイヤ)
「う、うそでしょ……何で? 何でそこで戦っちゃうんですか! 逃げて下さいよ!」
シロマは、あまりの結果に悲痛な叫び声をあげて、目に涙を貯めている。
どうやら相当ショックのようだ。
そして俺は、大当たりであったため、100コインは一気に770コインになった。
逆にシロマは、二連敗により残り50コインである。
やべぇ、俺当たっちゃったから、なんて声をかければ……。
「あの~シロマさん。元気だそうね。まだまだ試合はあるから……。」
俺は、おそるおそる声をかけた。
もしこの場で発狂されたり、泣きつかれたら、俺は、どう対応すればいいかわからない。
恋愛経験ゼロの童貞には無理難題だ。
しかし、シロマは……違った。凹んでなんかいなかった!
むしろ、闘志を更に燃やしている。
「次こそは、次こそは大穴を当ててやる……絶対当ててみせるんだから……!」
だめだ、この子。
生粋の負け体質だわ……。
その後、第五ゲームまでの間に、シロマは全てのコインをスった。
しかも、全部なくなったのは次の闘技場の試合でだ。
なんとシロマは一番の大穴に、持ちコイン全てをベットしたのである。
当然、大穴など早々来るものではない為、速攻で死んだ。
そしてシロマの目も死んだ……。
あまりに可哀そすぎたため、俺はシロマにコインを貸す旨を伝えた。
正直、そういう貸し借りにはシビアだと思っていたので、拒否されるかと思ったら違った。
「絶対倍にして返しますから、安心してください!」
と、何の根拠もない自信を元に、結局三回も100コインづつ渡すことになった。
そして、第五ゲームが始まる前にそれらは全て泡に消えるの。
全てのコインが消えた瞬間、シロマの表情も消えた。
完全に燃え尽きていた。
これから大事な事があるので、それまでには復活してほしいものである。
どうしても復活しなかったら、そのパパイヤを指先でツンツンして起こしてみようと思う。
ちなみに、俺はその後、地味な賭け方をしたり、時には思い切った賭け方をして、最初の100コインは、2500コインまで膨れ上がっていた。
シロマに300コインを渡したところで、全然勝っている。
やはり、これも運のステータスのおかげなのだろうか?
しかし、300コインでシロマが一喜一憂している姿を拝めるんだから、やめられない。
途中から俺は、試合やレースよりも、夢中になっているシロマに夢中だった。
当然、その際に
ねぇちゃん、コイン貸して欲しければ、ちょっとその体、貸してもらいまひょか?
等という下衆な事は言っていない。
ほんとですよ?
ただ、ちょっぴり色々とボディタッチが多くなっただけさ!
えへ。
こうして俺達は、地下カジノを満喫しながら時間を過ごした。
次は遂に、約束の第五ゲームである。
この時俺は、まさかあんなことになるとは思いもしなかったのだった……。
0
あなたにおすすめの小説
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
追放された『ただの浄化係』、実は国中の魔石を満たしていた精霊姫でした〜今さら戻れと言われても、隣国のイケメン皇帝が離してくれません〜
ハリネズミの肉球
ファンタジー
「おい、城の噴水が止まったぞ!?」
「街の井戸も空っぽです!」
無能な王太子による身勝手な婚約破棄。
そして不毛の砂漠が広がる隣国への追放。だが、愚かな奴らは知らなかった。主人公・ルリアが国境を越えた瞬間、祖国中の「水の魔石」がただの石ころに変わることを!
ルリアは、触れるだけで無尽蔵に水魔力を作り出す『水精霊の愛し子』。
追放先の干ばつに苦しむ隣国で、彼女がその力を使えば……不毛の土地が瞬く間に黄金のオアシスへ大進化!?
優しいイケメン皇帝に溺愛されながら、ルリアは隣国を世界一の繁栄国家へと導いていく。
一方、水が完全に枯渇し大パニックに陥る祖国。
「ルリアを連れ戻せ!」と焦る王太子に待っていたのは、かつて見下していた隣国からの圧倒的な経済・水源制裁だった——!
今、最高にスカッとする大逆転劇が幕を開ける!
※本作品は、人工知能の生成する文章の力をお借りしつつも、最終的な仕上げにあたっては著者自身の手により丁寧な加筆・修正を施した作品です。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
ハズレスキル『自動販売機』を授かって婚約破棄されましたが、 実は回復薬も魔力食も出せる最強スキルでした
暖夢 由
ファンタジー
十八歳の成人儀式で授かったのは、誰も聞いたことのない《自動販売機スキル》。
役立たずと嘲られ、婚約者レオンには即座に婚約を破棄され、人生が崩れ落ちたように思えた。
だがそのスキルには、食べ物を作り、摂取すれば魔力を増やし、さらに“治癒効果”を付与できるという隠された力があった。
倒れた母を救い、王都の名門・ヴァルセイン伯爵夫人を救ったことで、カミーラは“呪詛”という闇の存在を知る。伯爵邸で出会った炎の力を持つ公爵家次男レグナスとの出会いが、彼女の運命を大きく変えていく。
やがて王都全体に“謎の病”が蔓延。カミーラは治癒スープの炊き出しを行い、人々を次々と回復へ導く。
一方、病の裏で糸を引いていたのは………。
“無価値”と嘲られたスキルが、いま世界を癒し、未来を照らす光となる――。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
治癒魔法で恋人の傷を治したら、「化け物」と呼ばれ故郷から追放されてしまいました
山科ひさき
恋愛
ある日治癒魔法が使えるようになったジョアンは、化け物呼ばわりされて石を投げられ、町から追い出されてしまう。彼女はただ、いまにも息絶えそうな恋人を助けたかっただけなのに。
生きる希望を失った彼女は、恋人との思い出の場所で人生の終わりを迎えようと決める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる