最弱装備でサクセス〜どうのつるぎとかわの防具しか買えなかった俺だけど【レアリティ777】の効果が凄すぎて最強になってしまった〜

キミちゃん

文字の大きさ
202 / 397
第三部 オーブを求めて

第四十五話 褒賞授与式①

しおりを挟む
 マーダ神殿の町でやる事を終えた俺達は、キマイラの翼を使ってルーズベルトに戻ってきた。
 マネアと会えなかった事もあり、思ったよりも時間が経っていない。
 時間は、お昼になるかならないかといったところである。


 早速俺達が泊まっている豪華な宿屋に入ると、ロビーにイモコが立っていた。


「師匠! 随分とお早いお戻りでござる。」

「あぁ、ちょっと会う予定だった人と会えなくてね。それでボッサン達は来たか?」

「はい、来たでござるよ。丁度10分程前に戻っていったでござるから、待ってもらった方が良かったでござったか?」


 どうやらボッサンと俺達は入れ違いだったらしい。
 まぁでも、10分前なら直ぐに会えるだろう。


「いや、俺もこんなに早く戻ってくるとは思ってなかったからしょうがないさ。それでボッサン達はなんだって?」

「今回の盗賊の討伐報酬についての授与と言っていたでござる。それと、ガンダッダ討伐におけるアバロン王からの褒賞もあると言っていたでござる。」


 アバロン王? まさかな。
 アバロンとこの町は遠い。
 わざわざセンニン(王)が自らここまで来るとは思えないから、報酬だけギルド伝えに渡すのかな?


 イモコの話に少し首を傾げた俺だが、とりあえずこれからの予定を確認する。


「なるほどね。それで、どこにいけばボッサン達に会える?」

「それについては、言伝を預かったでござる。『本日中であれば冒険者ギルド本部にいるから、いつでも都合のいい時に来てくれ。』だそうでござるよ。今はお昼時でござるから、昼食後がいいと思うでござるよ。」


「オッケー。じゃあ先に飯にすっか。ところでカリーは?」

「カリー殿も先ほど起きてきて、今は浴場にいると思うでござる。某が浴場に行って呼んでくるでござるよ。」

「急ぎじゃないし、大丈夫。ありがとう、イモコ。俺が直接呼んでくるよ。みんなは先に食堂に行っててくれ。それと、授与式が終わったら稽古するぞ。」

「それは楽しみでござる! それでは、某は先に食堂に行って準備を整えるでござる。」


 イモコは目を輝かせながら、急いで食堂に走って行った。


 師弟関係を結んでから、まだ何も返せてないからな。
 ここいらで少し、イモコに稽古をつけてあげよう。


 イモコが走り去った後、シロマはゲロゲロを抱えながら俺に声を掛ける。
 

「それではサクセスさん、私もゲロちゃんと一緒に先に行ってますね。」

 ゲロ!(めし!!)

「あぁ、なんだったら先に食べてていいからな。んじゃ、また後で。」


 シロマとゲロゲロも食堂に向かったことから、俺も浴場に向かうことにした。
 

 ガラガラ……


 浴場の扉を開けると、着替室でカリーがタオルで頭をごしごし拭いている。
 

 今まで気付かなかったけど、こいつ、すげぇ体してんな。
 腹筋はバキバキだし、体中傷だらけ……。
 正に歴戦の戦士の体。

 そして……下腹部に装備しているエクスカリバーも半端ねぇ。
 くそ、カリーは下半身にも強力な武器を忍ばせているのか!?

 ブレイブロード……おそるべし!


 俺がそんな事を考えてぼ~っとカリーの体を見ていると、カリーは俺に気付いた。


「お、サクセス。戻ったか。」

「あぁ、今戻ったとこ。これから飯にするからカリーを呼びに来たんだ。二日酔いは治った?」

「大分マシになったぜ。風呂に入ってから、冷たい水を浴びたら大分よくなった。すまなかったな、一緒に行けなくて。」

「いや、全然大丈夫。それに目的の人には会えなかったしね。とりあえず昼飯を食べたら一緒に冒険者ギルドに行ってくれ、そこで褒賞の授与があるらしいから。」

「褒賞? いいよ、あれはサクセスがやったんだから俺はいらねぇよ。」

「何言ってんだよ、みんなで戦ったんだ。まぁ代表で俺がもらうとしても、褒賞はみんなで山分けだ。まぁそう言う事だから、カリーも準備できたら来てくれよ。」

「あぁ、わかった。体拭いて着替えたら直ぐ行く。」


 カリーに用件を伝えた俺は、食堂に戻る。
 そして全員が集まってから昼食を食べ終えると、さっそくイモコの案内で冒険者ギルドに向かうことにした。


「……でかくね? ここの冒険者ギルド。」


 思わず俺は息を飲む。

 そういえばこの町に来て、冒険者ギルドに来るのは初めてだ。
 そして、ここの冒険者ギルドは他の町のギルドと全く違う。
 
 そう、これはどう見てもおかしい。
 目の前にある建物を一言で表すならば【城】だった。


「師匠は初めてござるか? ここはこの町全てのギルド本部が入った建物で、中には商業ギルド、冒険者ギルド、建設ギルド、薬師ギルド、鍛冶ギルドがあるでござる。町の決め事は、全てこの建物の中で行うため、ここが町の中枢を担っている場所でござるよ。」


 全てのギルド本部が一ヶ所に。
 なるほど、王様が治めていない町だからこそ、ここで全てを決定しているんだな。


「へぇ~。だからこんな感じなのか。なるほどね、ちょっとびっくりしたわ。」

「とりあえず中に入るでござる。今回は3階に呼ばれているでござるから、入ったら中央の階段を上っていくでござるよ。」


 イモコにそう言われて、その城っぽい建物に入ってみると、中は普通の城とは違った。


 1階が冒険者ギルドと鍛冶ギルドと薬師ギルド
 2階が商業ギルドと建設ギルド
 3階は大きな1フロアになっていて、玉座の間のような作りになっているーーが当然、玉座はない。


 奥には冒険者ギルドマスターのボクネンジンの他、見たことがない4人がいる。
 多分、その四人は他のギルドマスターだと推察した。

 更にその横には、兵士に囲まれているボッサンと……アバロン王ことセンニンが兵士を連れて立っている。


 嘘だろ?
 センニン本人が来てるのかよ!?
 つうか、こんな偉い立場の人たちがなんで、いつ来るかわからない俺達を待って……?


「師匠、某が事前に使いを出して知らせたでござる。」


 俺が目の前のお偉いさん達を見て目を丸くしていると、俺の様子を見て察したのか、イモコがこっそり耳打ちした。
 

 やばいな、色々やばいが、イモコの対応の早さが一番ヤバイ。
 こいつどれだけ優秀なんだよ。
 でもそうか。
 よく考えたら国の代表として派遣されるくらいだから、俺が思っている以上にイモコは凄い奴なのかもしれない。


 俺がそんな事を考えていると、突然ボッサンが叫んだ。


「おーい! サクセス! ボケっとしてないで、早くこっち来いよ。みんな待ってるんだからよぉ。」

「は、はい!!」


 なぜか空気に飲まれて敬語で返事をする。
 そして、みんなで前に進んで行くと、冒険者ギルドマスターのボクネンジンが両手を大きく開いて叫んだ。


「英雄達の登場でアール! 皆さま、拍手! でアール!」


 パチパチパチっ!


 フロア全体に大きな拍手が響き渡る。


 なんだろう、これ。
 凄い照れ臭いんだが……。
 なんかこう改めて達成感が湧き上がるというか、なんというか。
 ここの雰囲気も相まって、嬉しくも照れ臭く、そしてなんとも言えない気持ちになる。


 コノキモチ……コレガ……ココロ?


 何故かモンスター口調で脳内でセルフツッコミを入れていると、いつの間にかお偉いさんたちの前に来ていた。
 そしてボクネンジンが代表で話し始める。


「まずは、この町を救っていただいた事に感謝するでアール。そして、私の横に並ぶは、この町の各ギルドマスターでアール。」

「ありがとう! 英雄殿! 必要なアイテムがあったらいつでも言ってくれ。」
「助かったぜ英雄! 必要な武器があったら鍛冶ギルドによってくれ。いいもんつくるぜ?」
「英雄殿に感謝。薬ならワシがいくらでも融通きかすてぇ、うちにも寄ってくんろ。」
「ありがとな、英雄! ところでこの町に家はいらねぇか? 英雄の家があれば、俺っち達も安心だぜ。」


 ボクネンジンが4人を紹介すると、それぞれのギルドマスターが話かけてきた。


 一片に話されても困るんだけどね……。





しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

追放された『ただの浄化係』、実は国中の魔石を満たしていた精霊姫でした〜今さら戻れと言われても、隣国のイケメン皇帝が離してくれません〜

ハリネズミの肉球
ファンタジー
「おい、城の噴水が止まったぞ!?」 「街の井戸も空っぽです!」 無能な王太子による身勝手な婚約破棄。 そして不毛の砂漠が広がる隣国への追放。だが、愚かな奴らは知らなかった。主人公・ルリアが国境を越えた瞬間、祖国中の「水の魔石」がただの石ころに変わることを! ルリアは、触れるだけで無尽蔵に水魔力を作り出す『水精霊の愛し子』。 追放先の干ばつに苦しむ隣国で、彼女がその力を使えば……不毛の土地が瞬く間に黄金のオアシスへ大進化!? 優しいイケメン皇帝に溺愛されながら、ルリアは隣国を世界一の繁栄国家へと導いていく。 一方、水が完全に枯渇し大パニックに陥る祖国。 「ルリアを連れ戻せ!」と焦る王太子に待っていたのは、かつて見下していた隣国からの圧倒的な経済・水源制裁だった——! 今、最高にスカッとする大逆転劇が幕を開ける! ※本作品は、人工知能の生成する文章の力をお借りしつつも、最終的な仕上げにあたっては著者自身の手により丁寧な加筆・修正を施した作品です。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります

竹桜
ファンタジー
 武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。  転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。  

ハズレスキル『自動販売機』を授かって婚約破棄されましたが、 実は回復薬も魔力食も出せる最強スキルでした

暖夢 由
ファンタジー
十八歳の成人儀式で授かったのは、誰も聞いたことのない《自動販売機スキル》。 役立たずと嘲られ、婚約者レオンには即座に婚約を破棄され、人生が崩れ落ちたように思えた。 だがそのスキルには、食べ物を作り、摂取すれば魔力を増やし、さらに“治癒効果”を付与できるという隠された力があった。 倒れた母を救い、王都の名門・ヴァルセイン伯爵夫人を救ったことで、カミーラは“呪詛”という闇の存在を知る。伯爵邸で出会った炎の力を持つ公爵家次男レグナスとの出会いが、彼女の運命を大きく変えていく。 やがて王都全体に“謎の病”が蔓延。カミーラは治癒スープの炊き出しを行い、人々を次々と回復へ導く。 一方、病の裏で糸を引いていたのは………。 “無価値”と嘲られたスキルが、いま世界を癒し、未来を照らす光となる――。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

治癒魔法で恋人の傷を治したら、「化け物」と呼ばれ故郷から追放されてしまいました

山科ひさき
恋愛
ある日治癒魔法が使えるようになったジョアンは、化け物呼ばわりされて石を投げられ、町から追い出されてしまう。彼女はただ、いまにも息絶えそうな恋人を助けたかっただけなのに。 生きる希望を失った彼女は、恋人との思い出の場所で人生の終わりを迎えようと決める。

処理中です...