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第三部 オーブを求めて
第六十七話 サムスピ伝記
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サムスピジャポンとは、かつて初めての人魔大戦がはじまる以前より繁栄してきた国。
その大陸には、なぜか魔王のような存在も現れず、また外界の魔王に襲われることもなかった。
しかし、それには秘密があったのだ。
サムスピジャポンが生まれた大陸は、本来神獣の住処として、この世界から隔離された大陸。
その神獣が強力な結界を張っていたために、魔に属するものはそこに踏み入れることができなかったのである。
しかしある時、そこに偶然辿り着いた人族達がいた。
辿り着いた人族達は、そこにある豊富な資源や大地の恵みに驚き、そこに根を張り始める。
やがて長い時を経て、人族はその大陸にどんどん増えていく。
すると人が増え続けた事で、次第に山は切り崩されていき、海は汚れ、昔あった本来の姿は消えていく。
更には、くだらない人同士の争いで、残り少ない豊かな恵みさえも汚染されていてしまった。
そのような状況になっていても、神獣は動かなかった。
それほど愚かな種族であれば、やがて自然に滅びるであろうと考えたからである。
だが予想とは裏腹に、やがて人族は一つの国に統率されていき、更なる繁栄を遂げていった。
これ以上はまずい
と思った神獣は、遂に人族を殲滅し始める。
しかし、その時人族に特別な力……そう巫女と呼ばれる者が行う
【神落とし】
と呼ばれる儀式により、人族に神が舞い降りた。
その神は人族に力を与え、最終的には神獣を退けることになる。
これで完全に人による世界が約束されたと思われた人族だったが、地上に落ちてきた神は良い神だけではなかった。
邪神と呼ばれる神も一緒に舞い降りて、今度は邪神によって人は滅ぼされそうになる。
邪神によって、他の神達は天界とよばれるところに送り返され、人が頼りにできる神は残り一人だけになった。
その神もまた、大陸に封印されてしまい、もはや邪神に抗う術はなくなった。
しかし、そこに救いの神……いや、救いの神獣が現れる。
人族によって大陸の隅に追いやられた神獣であったが、ある一人の人間と出会い、その人間の為だけに邪神に挑んだのだ。
神獣は強かった。
力を蓄え続けた神獣は、本来神ですら手が出せない程に強い。
故に邪神でも神獣には歯が立たない。
以前、神獣が人族から退けられたのも負けたからではない。
人族が落とした神の中に、神獣の愛する神がおり、その神に諭されて神獣は退いたのである。
しかしその神は、邪神によって天界送りではなく、滅ぼされてしまった。
神獣は悲しむと同時に、これも一つの運命であると考え、静かに眠りにつく。
だが、その眠りを覚ました者がおり、その者は神獣が愛した神の欠片を宿した者だった。
神獣は、その者と出会い、その者を守るためだけに邪神と戦う事を決意する。
その後、神獣はその者と共に邪神を倒す事になるが、神獣もまた全ての力を使い果たし、卵に戻ってしまった。
ここで終わればハッピーエンドといったところであったが、実は終わっていない。
邪神は死ぬ間際に、大陸に1匹の魔獣を産み落としたのだ。
それこそが、最悪にして災厄とよばれる【ウロボロス】と呼ばれる魔獣。
神獣がいなくなったその大陸で、今度はウロボロスが暴れまわり、破壊の限りを尽くす。
神獣がいなくなってしまったその大陸に、抗う術はない。
しかし、そこで立ち上がったのが、神獣と一緒に戦った者【ダイワタケル】である。
神獣が卵に戻り、悲しみにくれたダイワタケルであったが、神獣が守ってくれた国を今度は自分が守る番だと、命をなげうってウロボロスに挑み、そして遂にはその命と共に封印を成功させる。
そして現在に至るのであるが、その封印が間もなく解けるらしい。
そうなれば、今度こそサムスピジャポンは滅びるであろう。
その来たる決戦に向けて戦力を集めるため、外界に派遣されたのがイモコ達という事だった。
ウロボロスの封印が解け始めるにつれて、サムスピジャポンにも凶悪な魔物が現れだす。
その討伐に多くの戦士たちは割かれ、派遣されたのはごく一部だそうだ。
ちなみにだが、封印が解けるまでまだ3年あるらしい。
つまり、俺達が行く頃にはまだまだ先の話だ。
だが、卑弥呼に俺達の事を伝えれば、間違いなく厄災が復活するまで拘束される可能性が高いとのこと。
困ったな。
直ぐにでも戦えるならともかく、3年は無理。
俺は直ぐにでもオーブを集め、そしてビビアンを救わなければならない。
とはいえ必ず戦いに戻ってくるから、待っててくれってのは無理だろうなぁ。
どうしたもんか。
まぁでも、キマイラの翼を登録しちゃえばよくね?
と思って聞いてみたのだが、聞いた俺が馬鹿だった。
そもそも、そんな手が使えるなら、イモコ達がいるのにわざわざ船を使ってサムスピジャポンを目指さない。
要は、キマイラの翼は使えないってことである。
神獣がかつて張った結界が、今もまだ健在であるため、霊獣のキマイラが入る事はできないらしい。
とまぁそんな訳で、サムスピジャポンに到着したところで【ウロボロス】とは戦えないし、また、大陸から逃げる方法もわからない。
最終的に【ウロボロス】と戦うのはいいんだが、拘束期間が長すぎだ。
そして肝心のウロボロスの情報が全くないというのも、頭を痛めてしまう。
伝承に伝わるウロボロスは、沢山ある伝承事に姿形が全く異なり、どれも信憑性がないらしい。
つまり、確実な情報はなし。
しいて言うならば、卑弥呼だけは何か知っている可能性があるとのこと。
いずれにしても、決して油断できる相手ではなさそうだ。
イモコがあれだけ修行に執着していた理由が、今ならわかる。
俺もまた、サムスピジャポンに行くまでにできる事を精一杯やっておこう。
そして、難しい事は全てシロマに投げてしまおう!!
任せたぞ! 天才シロマ!
その大陸には、なぜか魔王のような存在も現れず、また外界の魔王に襲われることもなかった。
しかし、それには秘密があったのだ。
サムスピジャポンが生まれた大陸は、本来神獣の住処として、この世界から隔離された大陸。
その神獣が強力な結界を張っていたために、魔に属するものはそこに踏み入れることができなかったのである。
しかしある時、そこに偶然辿り着いた人族達がいた。
辿り着いた人族達は、そこにある豊富な資源や大地の恵みに驚き、そこに根を張り始める。
やがて長い時を経て、人族はその大陸にどんどん増えていく。
すると人が増え続けた事で、次第に山は切り崩されていき、海は汚れ、昔あった本来の姿は消えていく。
更には、くだらない人同士の争いで、残り少ない豊かな恵みさえも汚染されていてしまった。
そのような状況になっていても、神獣は動かなかった。
それほど愚かな種族であれば、やがて自然に滅びるであろうと考えたからである。
だが予想とは裏腹に、やがて人族は一つの国に統率されていき、更なる繁栄を遂げていった。
これ以上はまずい
と思った神獣は、遂に人族を殲滅し始める。
しかし、その時人族に特別な力……そう巫女と呼ばれる者が行う
【神落とし】
と呼ばれる儀式により、人族に神が舞い降りた。
その神は人族に力を与え、最終的には神獣を退けることになる。
これで完全に人による世界が約束されたと思われた人族だったが、地上に落ちてきた神は良い神だけではなかった。
邪神と呼ばれる神も一緒に舞い降りて、今度は邪神によって人は滅ぼされそうになる。
邪神によって、他の神達は天界とよばれるところに送り返され、人が頼りにできる神は残り一人だけになった。
その神もまた、大陸に封印されてしまい、もはや邪神に抗う術はなくなった。
しかし、そこに救いの神……いや、救いの神獣が現れる。
人族によって大陸の隅に追いやられた神獣であったが、ある一人の人間と出会い、その人間の為だけに邪神に挑んだのだ。
神獣は強かった。
力を蓄え続けた神獣は、本来神ですら手が出せない程に強い。
故に邪神でも神獣には歯が立たない。
以前、神獣が人族から退けられたのも負けたからではない。
人族が落とした神の中に、神獣の愛する神がおり、その神に諭されて神獣は退いたのである。
しかしその神は、邪神によって天界送りではなく、滅ぼされてしまった。
神獣は悲しむと同時に、これも一つの運命であると考え、静かに眠りにつく。
だが、その眠りを覚ました者がおり、その者は神獣が愛した神の欠片を宿した者だった。
神獣は、その者と出会い、その者を守るためだけに邪神と戦う事を決意する。
その後、神獣はその者と共に邪神を倒す事になるが、神獣もまた全ての力を使い果たし、卵に戻ってしまった。
ここで終わればハッピーエンドといったところであったが、実は終わっていない。
邪神は死ぬ間際に、大陸に1匹の魔獣を産み落としたのだ。
それこそが、最悪にして災厄とよばれる【ウロボロス】と呼ばれる魔獣。
神獣がいなくなったその大陸で、今度はウロボロスが暴れまわり、破壊の限りを尽くす。
神獣がいなくなってしまったその大陸に、抗う術はない。
しかし、そこで立ち上がったのが、神獣と一緒に戦った者【ダイワタケル】である。
神獣が卵に戻り、悲しみにくれたダイワタケルであったが、神獣が守ってくれた国を今度は自分が守る番だと、命をなげうってウロボロスに挑み、そして遂にはその命と共に封印を成功させる。
そして現在に至るのであるが、その封印が間もなく解けるらしい。
そうなれば、今度こそサムスピジャポンは滅びるであろう。
その来たる決戦に向けて戦力を集めるため、外界に派遣されたのがイモコ達という事だった。
ウロボロスの封印が解け始めるにつれて、サムスピジャポンにも凶悪な魔物が現れだす。
その討伐に多くの戦士たちは割かれ、派遣されたのはごく一部だそうだ。
ちなみにだが、封印が解けるまでまだ3年あるらしい。
つまり、俺達が行く頃にはまだまだ先の話だ。
だが、卑弥呼に俺達の事を伝えれば、間違いなく厄災が復活するまで拘束される可能性が高いとのこと。
困ったな。
直ぐにでも戦えるならともかく、3年は無理。
俺は直ぐにでもオーブを集め、そしてビビアンを救わなければならない。
とはいえ必ず戦いに戻ってくるから、待っててくれってのは無理だろうなぁ。
どうしたもんか。
まぁでも、キマイラの翼を登録しちゃえばよくね?
と思って聞いてみたのだが、聞いた俺が馬鹿だった。
そもそも、そんな手が使えるなら、イモコ達がいるのにわざわざ船を使ってサムスピジャポンを目指さない。
要は、キマイラの翼は使えないってことである。
神獣がかつて張った結界が、今もまだ健在であるため、霊獣のキマイラが入る事はできないらしい。
とまぁそんな訳で、サムスピジャポンに到着したところで【ウロボロス】とは戦えないし、また、大陸から逃げる方法もわからない。
最終的に【ウロボロス】と戦うのはいいんだが、拘束期間が長すぎだ。
そして肝心のウロボロスの情報が全くないというのも、頭を痛めてしまう。
伝承に伝わるウロボロスは、沢山ある伝承事に姿形が全く異なり、どれも信憑性がないらしい。
つまり、確実な情報はなし。
しいて言うならば、卑弥呼だけは何か知っている可能性があるとのこと。
いずれにしても、決して油断できる相手ではなさそうだ。
イモコがあれだけ修行に執着していた理由が、今ならわかる。
俺もまた、サムスピジャポンに行くまでにできる事を精一杯やっておこう。
そして、難しい事は全てシロマに投げてしまおう!!
任せたぞ! 天才シロマ!
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