最弱装備でサクセス〜どうのつるぎとかわの防具しか買えなかった俺だけど【レアリティ777】の効果が凄すぎて最強になってしまった〜

キミちゃん

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第三部 オーブを求めて

第六十九話 ビュッフェ

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 俺達が食堂に着くと、既に多くの船員達がそれぞれ皿に飯をよそって、テーブルで食べている。
 どうやら、この食堂はビュッフェ形式のようだ。

 それだと、誰かが食べ過ぎたりしてなくなったりしないのかな? 
 っと一瞬思ったのだが、どうやら普段は、一人当たりの分量が決められているらしい。
 
 今日はカリーが釣りまくったお蔭で食材が多いから、こういう風にしたのだと、後になってイモコから聞いた。


「あ、サクセスさん! スイカです!」


 そして、本日シロマが育てたスイカも並んでいる。
 だが、誰もそれに手を付けようとしない。


「なんで誰も食べないんだろ?」

「確かに変ですね。」


 俺とシロマが疑問に思っていると、見覚えのあるイケメンが近づいて来た。


「あれは、サクセス様達が食べる為に置いてあるのですよ。残ったらみんなで分け合う予定でございます。」


 急に出てくんなよ。
 びっくりしたわ。


「え? いいのに。っつか、俺達だけで食べきれないし。」

「そうかもしれませんが、まずはサクセス様達が食べてからです。それが、この船のルールですから。」


 セイメイは表情を変えずに丁寧な言葉で告げる。
 ルールね。
 イモコと同じようなこと言うんだな。


 でも、やっぱ俺はこいつが苦手だ。


「おぉーい! サクセス。遅いぞ! 早く来いよ! 俺のとっておきのマグロ食わせてやっからよ!」


 すると、先に着ていたカリーが俺を呼んだ。
 みると、そこにはイモコもいるし、なんならゲロゲロもいる。
 というか、ゲロゲロは既に食事に夢中だ。


 早すぎだろ。


「わりぃわりぃ、寝坊しちまった。へぇ~これがマグロね。って、生じゃん!?」

「あぁ? サクセスは食った事ねぇのか? 刺身っていうんだぜ、うめぇぞ。特にこの油がのりまくった大トロは肉よりもうめぇ。試しに食ってみろよ。」


 俺とシロマが席につくと、カリーは霜降りが凄い赤身の肉のような刺身を渡してくる。


「これ……本当に生で大丈夫か? 腹壊したりしない?」


「なんだよ、心配性な奴だな。平気だって。ほら、この醤油ってやつにその緑色の奴を混ぜて、それにつけて食うんだよ。」


 醤油?
 この黒っぽいタレか。
 それに緑色のこれは何?

 色合いがめっちゃ毒々しいんだけど……
 しかも、遠くからでもつーんとした匂いがするぞ。


「醤油ってのはいいけど、この緑色のは何なの?」


「それはワサビでござる。辛いから少量を付けるといいでござるよ。殺菌作用があるから、刺身を食べるときはそれをつけて食べるでござる。」


 なるほど!
 この緑色したワサビって奴をつけると、腹を壊さないってことか。
 まぁ四の五の言わず、とりあえず食ってみるか。


 俺は大トロを一切れ取ると、ワサビを入れた醤油につけて、口に運ぶ。

 
ーーすると……


「う、う、う、うまい! うますぎる!! なんだこれ!? 口の中でとろけて消えた! なのに、旨味がいつまでも口から消えない! なんじゃこりゃぁぁぁぁ!」


「だろぉ? だから言ったじゃねぇか。これは滅茶苦茶うまいんだぜ。っといっても、俺もさっき初めて食ったんだけどな。」


 カリーはしたり顔で俺に言った。
 偉そうに言っていたが、カリーも初めてだったらしい。


「んんん! 後から、つーんと頭にくるな。これがワサビか!? これも病みつきになるな。もしかして、これってサムスピジャポンの料理だったりする?」

「そうでござる。我が国の伝統料理でござるよ。気に入っていただけて何よりでござる。しかし、某もこれほど立派なマグロの刺身は初めてでござるよ。」

「確かにこれは美味すぎるな。これならいくらでも食えるぜ。こんなうまい物あるなら、サムスピジャポンはまじで良さそうなところだな!」


 俺はその後も興奮した様子で、次々に料理を口に運ぶ。


 ちなみにシロマはワサビが苦手なようで、少ししかつけないで食べていたが、味自体はやはりとても美味しかったらしく、その小さな体で結構な量を食べていた。


「ふぅ~、満腹満腹。あっ! やば! スイカあるんだっけ?」

「お、そうだった! シロマちゃんがせっかく作ったんだ。食べようぜ。」

「それでは某が切って持ってくるでござるよ。」


 やべえ、まずいな。
 食べ過ぎてもう腹に入りそうにない。
 見てくれ、この腹を!
 ポンポンできるくらいに膨らんでるぜ!


「それでは師匠。好きなのを取って下さい。」


 俺が子供でも入っているのではないか? 
 というくらい膨らんだお腹を摩っていると、早速イモコが切り分けたスイカを持ってきた。


「いや、まずはシロマからだ。生産者が先に口にするべきだ。」


 俺は直ぐに食べれそうもないので、すかさずシロマに振る。


「それではお言葉に甘えて頂きます。それを下さい。」

「畏まりでござる。さぁどうぞでござるよ。」


 シャリッ!


 イモコがシロマにスイカを渡すと、シロマはそれをスプーンですくって上品に食べた。
 その可愛い口にスイカを入れた時、シロマは目をギュッと力強く瞑って、美味しそうにしている。


「とても甘いです。さっきまでお腹が苦しかったのですが、これなら、まだまだ食べれそうです。」


 ふむ、女子にとってデザートは別腹と聞いていたが本当のようだな。
 俺も美味しそうにシロマが食べているのを見て、なんだか食欲が復活してきたぞ。
 どうやら、別腹は女子に限ったものではないらしい。


「じゃあイモコ、俺はそれをくれ。」

 
 俺がそういうと、イモコは俺の皿にもスイカを乗せる。
 俺はシロマと違ってスプーンを使わずに丸かじりだ。


 ガブガブガブガブ!!


「あっま! なにこれあっま! うちで作ってたスイカよりうめぇ!!」


 俺が食べたスイカは、今まで食べた中で一番甘かった。
 もしかしたら、シロマは一番美味しくなる状態まで大きくさせたのかもしれない。
 完熟スイカっていうのもおかしな話だが、多分そういうことだ。


 天才か!? シロマ!


「あ、でもさ。俺達は一切れ食べれば十分だよ。残りは他の人で分けてほしい。みんなもそれでいいかな? 食べたかったら、もっと食べてもいいけど。」

「俺はお腹いっぱいだから、これで十分だ。」

 ゲロ!(スイカより肉!)

「私も、もうお腹いっぱいです。」


 うん。みんなもう十分のようだ。
 そこの一匹を除いては……。


「わかったでござる。では残りは抽選にするでござるよ。」

「なんか色々悪いなイモコ。サンキュ!」

「そんなお礼を言われることはないでござる。当然でござるよ。それで、師匠。お風呂はいつ入るでござるか?」

「ん? そうだなぁ、1時間後くらいかな。食休みしたら入りたい。」

「わかったでござる。それでは左から3列は師匠達以外は使わないように伝達するでござるから、ゆっくり入るでござるよ。」

「いいのか? まぁ、そしたら一時間だけ貸し切りにしてもらうか。」

「了解でござる。」

「あ、そうだ。ここの片づけも手伝わせてもらっていいかな? 食後の運動にいいんだよ。」

「そうでござるな……それでは少しだけ手伝ってもらうでござる。でも全部はやらなくていいでござるよ。」

「あぁ、わかった。んじゃみんな、サクっと片付けよう。」


 そして今夜もまた、全員で後片付けをしていたのだが、流石に食堂の人数が多いのと、まだ食べていない者も多いため、ある程度したらもう十分だと追い返されてしまった。


 とりあえず、やれる事はやったし、これでいいか。
 それに俺達が片づけをしていると、みんな緊張しているしな。
 今日はこのくらいにしておこう。


 それにしても……うまかった!
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