252 / 397
第四部 サムスピジャポン編
3 大笑い
しおりを挟む
俺達は港に船を停めて降りると、すぐ先に、獲れたての魚介類を売っている卸売市場が見えてきた。そこは、凄い活気に満ちていて、さっきから卸売業者の必死な声が絶えず響いている。
「今日は大量だぞぉぉー! 買ってらっしゃい! みてらっしゃーい!」
「こっちも大量だぁ! 安いよ安いよぉ!!」
船を降りて進んだ先にある卸売市場は、相互通行できない程、沢山の人でにぎわっていた。
漁港のある町とは、どこもこんな感じなのか?
とはいえ、それにしては人が多過ぎる気がするな。
「イモコ。ここは、いつもこんなに栄えているのか?」
「そんな事はないでござる。おかしいでござるな、流石にこれは異常でござるよ。」
イモコもこの光景を前に首をひねっている。
どうやら、これは普通ではないらしい。
じゃあ一体なぜ?
「サクセス様。多分ですが、これはサクセス様の影響かと思います。」
俺の疑問にセイメイが答える。
「どういう事だ? 俺の影響って割には、誰も俺に見向きもしないし、そもそも俺達に注目している人なんかいないぞ?」
「はい。正確に言うと、サクセス様の偉業達成の効果です。多分この町は、災禍の渦潮の影響で、これまで漁に出れなかったのかと思います。しかし、サクセス様がその根源を絶った事で漁業が再開したのだと予測されます。よって、活気にあふれているのかと。」
セイメイがそう説明すると、確かにそこらへんから聞こえる会話で
「久しぶりに海の魚が食べれるぜ! でもなんで急に海に出れるようになったんだ?」
「それがよ、どうやらあれが消えたらしいぜ!」
「まじかよ? でもそんな直ぐになくなるもんじゃねぇだろ?」
「なんか、例の派遣隊がやっつけたみたいだぜ。さっき派遣隊の奴らが自慢してたからな。」
等という会話が聞こえてきた。
なるほど。やはりセイメイが言うように、しばらく漁業ができずに魚が獲れなかった故に、その反動で今は物凄く人が溢れているようだ。まぁしかしそれよりも気になるのは、この町の男の服装だ。全員が白いTバッグのようなパンツ姿でケツをだしている。正直、男のケツはみたくない。
「どうやら、セイメイの言う通りみたいだな。んでさ、あの服装はサムスピジャポンじゃ普通なのか?」
「あれは、ふんどしでござる。某も履いているでござるよ。ここは海が近い町でござるから、ふんどし姿で外を歩くのも普通と言えば普通でござるな。」
ふんどし……。つか、イモコも履いてるんかい! やっぱ大陸が違うと色々とギャップが凄いな。まぁ、人様の国の文化をとやかく言うつもりはない。ん? そういえば、この町の名前を聞いてなかったな。
「ふんどしねぇ。まぁ涼しそうだけど、流石にあれを履いて外に出る勇気は俺にはないな。そういや、この町の名前を聞いていなかったな。」
「ここは、【オオワライ】という町でござる。昔から漁業が盛んな町で、特産として【アンコウ】と呼ばれる魚の料理が有名でござる。
「へぇ~。大笑いねぇ。そんなに面白い町なん?」
「いえ、特に面白い町というわけではありません。昔、御殿様と呼ばれる国主がこの町に来て、アンコウを食べた時、その味が美味過ぎて、笑いが止まらなくなったそうです。その時に、殿様がこの町の名前をオオワライと名付けたと言われております。」
「ほぇ~。やっぱりセイメイは博識だな。でもそう言われると、是非それを食べてみたくなったぞ。」
「わかりました。それではこのセイメイ、宿とアンコウの手配をしてまいります。サクセス様は、御先に波呂ワークにお向かい下さい。」
そういうと、セイメイは一時、俺達と分かれた。
実に動きがいい。
イモコもそうだが、サムスピジャポンの者は非常に無駄が少ない。
まぁ、この国の中でも特に優秀な人材であるが故かもしれないけどな。
という事で、俺達はまずは魔石の換金も兼ねて、ハロワークに向かうのであった。
「今日は大量だぞぉぉー! 買ってらっしゃい! みてらっしゃーい!」
「こっちも大量だぁ! 安いよ安いよぉ!!」
船を降りて進んだ先にある卸売市場は、相互通行できない程、沢山の人でにぎわっていた。
漁港のある町とは、どこもこんな感じなのか?
とはいえ、それにしては人が多過ぎる気がするな。
「イモコ。ここは、いつもこんなに栄えているのか?」
「そんな事はないでござる。おかしいでござるな、流石にこれは異常でござるよ。」
イモコもこの光景を前に首をひねっている。
どうやら、これは普通ではないらしい。
じゃあ一体なぜ?
「サクセス様。多分ですが、これはサクセス様の影響かと思います。」
俺の疑問にセイメイが答える。
「どういう事だ? 俺の影響って割には、誰も俺に見向きもしないし、そもそも俺達に注目している人なんかいないぞ?」
「はい。正確に言うと、サクセス様の偉業達成の効果です。多分この町は、災禍の渦潮の影響で、これまで漁に出れなかったのかと思います。しかし、サクセス様がその根源を絶った事で漁業が再開したのだと予測されます。よって、活気にあふれているのかと。」
セイメイがそう説明すると、確かにそこらへんから聞こえる会話で
「久しぶりに海の魚が食べれるぜ! でもなんで急に海に出れるようになったんだ?」
「それがよ、どうやらあれが消えたらしいぜ!」
「まじかよ? でもそんな直ぐになくなるもんじゃねぇだろ?」
「なんか、例の派遣隊がやっつけたみたいだぜ。さっき派遣隊の奴らが自慢してたからな。」
等という会話が聞こえてきた。
なるほど。やはりセイメイが言うように、しばらく漁業ができずに魚が獲れなかった故に、その反動で今は物凄く人が溢れているようだ。まぁしかしそれよりも気になるのは、この町の男の服装だ。全員が白いTバッグのようなパンツ姿でケツをだしている。正直、男のケツはみたくない。
「どうやら、セイメイの言う通りみたいだな。んでさ、あの服装はサムスピジャポンじゃ普通なのか?」
「あれは、ふんどしでござる。某も履いているでござるよ。ここは海が近い町でござるから、ふんどし姿で外を歩くのも普通と言えば普通でござるな。」
ふんどし……。つか、イモコも履いてるんかい! やっぱ大陸が違うと色々とギャップが凄いな。まぁ、人様の国の文化をとやかく言うつもりはない。ん? そういえば、この町の名前を聞いてなかったな。
「ふんどしねぇ。まぁ涼しそうだけど、流石にあれを履いて外に出る勇気は俺にはないな。そういや、この町の名前を聞いていなかったな。」
「ここは、【オオワライ】という町でござる。昔から漁業が盛んな町で、特産として【アンコウ】と呼ばれる魚の料理が有名でござる。
「へぇ~。大笑いねぇ。そんなに面白い町なん?」
「いえ、特に面白い町というわけではありません。昔、御殿様と呼ばれる国主がこの町に来て、アンコウを食べた時、その味が美味過ぎて、笑いが止まらなくなったそうです。その時に、殿様がこの町の名前をオオワライと名付けたと言われております。」
「ほぇ~。やっぱりセイメイは博識だな。でもそう言われると、是非それを食べてみたくなったぞ。」
「わかりました。それではこのセイメイ、宿とアンコウの手配をしてまいります。サクセス様は、御先に波呂ワークにお向かい下さい。」
そういうと、セイメイは一時、俺達と分かれた。
実に動きがいい。
イモコもそうだが、サムスピジャポンの者は非常に無駄が少ない。
まぁ、この国の中でも特に優秀な人材であるが故かもしれないけどな。
という事で、俺達はまずは魔石の換金も兼ねて、ハロワークに向かうのであった。
0
あなたにおすすめの小説
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
追放された『ただの浄化係』、実は国中の魔石を満たしていた精霊姫でした〜今さら戻れと言われても、隣国のイケメン皇帝が離してくれません〜
ハリネズミの肉球
ファンタジー
「おい、城の噴水が止まったぞ!?」
「街の井戸も空っぽです!」
無能な王太子による身勝手な婚約破棄。
そして不毛の砂漠が広がる隣国への追放。だが、愚かな奴らは知らなかった。主人公・ルリアが国境を越えた瞬間、祖国中の「水の魔石」がただの石ころに変わることを!
ルリアは、触れるだけで無尽蔵に水魔力を作り出す『水精霊の愛し子』。
追放先の干ばつに苦しむ隣国で、彼女がその力を使えば……不毛の土地が瞬く間に黄金のオアシスへ大進化!?
優しいイケメン皇帝に溺愛されながら、ルリアは隣国を世界一の繁栄国家へと導いていく。
一方、水が完全に枯渇し大パニックに陥る祖国。
「ルリアを連れ戻せ!」と焦る王太子に待っていたのは、かつて見下していた隣国からの圧倒的な経済・水源制裁だった——!
今、最高にスカッとする大逆転劇が幕を開ける!
※本作品は、人工知能の生成する文章の力をお借りしつつも、最終的な仕上げにあたっては著者自身の手により丁寧な加筆・修正を施した作品です。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
ハズレスキル『自動販売機』を授かって婚約破棄されましたが、 実は回復薬も魔力食も出せる最強スキルでした
暖夢 由
ファンタジー
十八歳の成人儀式で授かったのは、誰も聞いたことのない《自動販売機スキル》。
役立たずと嘲られ、婚約者レオンには即座に婚約を破棄され、人生が崩れ落ちたように思えた。
だがそのスキルには、食べ物を作り、摂取すれば魔力を増やし、さらに“治癒効果”を付与できるという隠された力があった。
倒れた母を救い、王都の名門・ヴァルセイン伯爵夫人を救ったことで、カミーラは“呪詛”という闇の存在を知る。伯爵邸で出会った炎の力を持つ公爵家次男レグナスとの出会いが、彼女の運命を大きく変えていく。
やがて王都全体に“謎の病”が蔓延。カミーラは治癒スープの炊き出しを行い、人々を次々と回復へ導く。
一方、病の裏で糸を引いていたのは………。
“無価値”と嘲られたスキルが、いま世界を癒し、未来を照らす光となる――。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
治癒魔法で恋人の傷を治したら、「化け物」と呼ばれ故郷から追放されてしまいました
山科ひさき
恋愛
ある日治癒魔法が使えるようになったジョアンは、化け物呼ばわりされて石を投げられ、町から追い出されてしまう。彼女はただ、いまにも息絶えそうな恋人を助けたかっただけなのに。
生きる希望を失った彼女は、恋人との思い出の場所で人生の終わりを迎えようと決める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる