最弱装備でサクセス〜どうのつるぎとかわの防具しか買えなかった俺だけど【レアリティ777】の効果が凄すぎて最強になってしまった〜

キミちゃん

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第四部 サムスピジャポン編

138 愛

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【仲間視点】


「ロゼ……お前、本気なのか?」


 カリーは門の外まで出たところで立ち止まると、振り返って、その後ろを黙ってついてきたロゼに聞いた。


「本気よ。私は本気。私の残りの人生がどこまで続くかはわからないけど、その最後まで私はカリーの傍にいるわ。もう、カリーの隣は誰にも譲れないの。」


 その目は強い決意の意思に満ちていた。
 そしてそれを見て、カリーは思う。


(やっぱりロゼはローズにそっくりだな)


「そうか。正直に言うが……お前のその言葉……」


 カリーはそこまで言って言葉を少し止めた。
 自分の気持ちに正直になっていいのか、未だに迷っていたからである。

 一方ロゼの方はそう話を切り出したカリーの浮かない顔を見て、恐怖に襲われていた。

 もしかしたら、カリーにウザがられたかもしれない。
 もしかしたら、私のこんな気持ちがカリーは嫌かもしれない。


 そんな事を考えると、恐怖が苦しみに変わっていく。


ーーだが、


「……凄く嬉しく思う。俺は……二人の女性を愛してしまった。」


 それは、まるで懺悔の言葉のようだった。

 しかし、その言葉を聞いたロゼの顔からは恐怖が消える。

 いや、消えるどころから、その顔一杯に喜びが広がっていた。


「ねぇ、カリー。あえて聞くね。その二人っていうのは、一人はローズさん?」

「そうだ。」

「ふーん。やっぱりね。じゃあもう一人は誰?」

「そ、それは、だから、その……」


 ロゼの質問に少し歯切れ悪そうに答えるカリー。
 その様子を見て、ロゼは悪戯な笑みを浮かべる。


「ちゃんと教えて欲しいなぁ。私はこれだけ捨て身で自分の想いを伝えたんだけどなぁ~。」

「それは……すまない。」

「すまないじゃなくて、ちゃんとカリーの気持ちを言葉として聞きたいの。だから教えて、カリー。」


 中々質問に答えないカリーに、再度ロゼはハッキリと伝えた。

 内心、これで私じゃなかったら笑えないし、立ち直れないな、と思いながら。


ーーすると


「わかった。ハッキリ言う。俺はお前が好きだ。」

「好き? それは仲間として?」


 意を決して答えたカリーであったが、その言葉ではまだロゼには足りないらしい。

 まさかの返しにカリーは戸惑うが、その時ふと顔を上げると、ロゼの不安そうな顔がその目に映った。

 それを見て、覚悟を決める。

 自分に嘘をつかないと……。


「違う……仲間としてじゃない。俺のお前に対する気持ちは……これだ。」


 カリーはそう言うとロゼを抱き寄せ、その唇を奪う。

 
「俺はお前を愛している。いつからお前をそう想うようになったか、自分でもわからない。だけどこれだけは言える。俺はローズの面影を見てお前を好きになったわけじゃない。お前がロゼだから好きになったんだ。」


 ずっとローズの事が心に残っていて言えなかったカリーの本心。

 一度吐き出してしまえば、ロゼへの気持ちが波のように押し寄せてきた。

 もう二度と女性を愛する事はないと思っていたカリー。

 しかし出会ってしまったのだ。

 本当に自分を愛し、自分を大切に想ってくれる存在に。

 そしてそれは自分にとっても、同じ想いとなる。

 だが、だからこそ怖い。

 一度愛する者を失った時の恐怖が、未だにカリーを苦しめている。

 あの時の恐怖が、カリーを素直にさせてはくれなかった。

 けれども、今その恐怖をカリーは乗り越える事ができた。

 ロゼのストレートな愛によって……。


 ロゼは、涙をこぼした。

 ……笑顔のまま。

 そしてカリーに再び抱き着いた。


「嬉しい……嬉しいよカリー。こんなに……こんなに幸せな事が世の中にはあったんだね。私、夢にも思わなかった。」

「あぁ、俺も嬉しいよ。だけど……」

「わかってる。無理しなくていいよ。もう十分。だからこれ以上カリーを困らせないわ。だってカリーは向き合ってくれたから、私の気持ちに。」


 ロゼはカリーの気持ちを聞いて、何が言いたいかわかっていた。

 これからもきっとカリー達は、今回と同じ様な危険と立ち向かっていかなければならない。

 その中で自分は足手まといだし、ついて行けばきっとカリーは無理をする。

 自分の我がままでカリーを危険にさせる訳にはいかない。

 
「すまない……ロゼ。」

「謝らないで。でもね、私は待っているから。元気一杯でいつでもカリーの帰る場所になるから。だから……」


 そう言葉を続けながらも、カリーと別れる事に胸が張り裂けそうになって言葉が詰まってしまった。


「ありがとう。俺は絶対にお前のところに帰る。帰る場所があれば、俺は絶対に死なない。約束する。」

「本当? 信じていいの?」

「あぁ、信じていい。俺の旅の終着点がやっと見つかったからな。俺はお前のところに帰る。そしたら……一緒に暮らそう。ロゼ。」

「はい……。ずっと待ってます。ずっと……ずっと……。」


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