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第一章(謎解きのはじまり)
僕はムッツリ童貞なんかじゃない!
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「おまえさあー、……」
カーペットを見つめたまま間宮は、振りしぼるような声を出した。
「急になんてこと言うのよ……」
「……ごめん」
まさかコーラを吹くとは思わなかったんです。
「ラノベのこと、本当はバカにしてんだろ?」
「いや、それは違うよ!」
「じゃー、なんなのよ……」
「このラノベの主人公って、冴えないキャラのはずなのに、出てくる女の子たちが次々に恋してくだろ? それがまず、違和感があって。あと、それぞれ女の子たちがかなり露骨なセクシーアピールしてくのに、結局最後まで誰とも結ばれないし、セックスどころかキスさえしないだろ?」
「お前……ラノベを一体何だと思ってるのよ……」
間宮の、怒りを通り越して呆れたような声音に、さすがに僕も慌てだして、夢中で身振り手振りで弁明を続けていく。
「僕だって、官能小説とか読んだことは無いよ、無いけど読む本の中で恋愛が描かれると、大抵、性行為に突入するし、なんなら恋愛小説じゃなくても濡れ場が描かれてることが多くて……」
「……お前って真面目な振りして、実は結構ムッツリだったんだな」
あらかた無表情で聞き流していた間宮だったが、ようやく、ほんの少し口元を緩めてくれたのでホッとした。
「たまたま僕の読む作家に多いから、そう感じるだけかもしれないけど、性行為って生命の誕生そのものなわけだから、人間の真髄を描くのに欠かせない要素の一つなんじゃないかと……間宮?」
僕自身への誤解を解きたいのか、それとも文学への誤解を解きたいのか、自分でも判断の付かないまま、とにかく必死に説明を続けていたが、ふと、間宮の異変に気がついて口ごもった。
さっきまで僕のすぐそばで一緒に本を覗き込むようにしていた間宮が、少し離れた場所で体育座りで膝を立て、そこに顔を埋めているのだ。
「……間宮?」
気分を害してしまったかと心配になり声を掛け、顔を覗き込もうとして肩に手を置くと「ビクッ」と全身を震わせたので、慌てて手を離した。
「……悪かった、大丈夫か?」
間宮が見た目に反して繊細であることを知ってたはずなのに、考えが浅かった。
「…ちっ、ちがっ」
てっきりドン引きしているのかと思ったけど、僕の声に反応して少し顔を上向けた間宮は、何やら頬を上気させていた。一体どういうことかと、改めて様子を伺うと、間宮が両腕を足の間に挟んで、必死に大事なところを押さえているのが見て取れた。
「……勃ってる?」
それは間宮への質問というよりも、自分自身で状況を反すうするために出てきた言葉だった。
でも間宮は、僕の言葉が決定打となって、今度は全身を硬直させてしまった。強く噛み締めてる唇からはキレイな八重歯が覗いていた。
カーペットを見つめたまま間宮は、振りしぼるような声を出した。
「急になんてこと言うのよ……」
「……ごめん」
まさかコーラを吹くとは思わなかったんです。
「ラノベのこと、本当はバカにしてんだろ?」
「いや、それは違うよ!」
「じゃー、なんなのよ……」
「このラノベの主人公って、冴えないキャラのはずなのに、出てくる女の子たちが次々に恋してくだろ? それがまず、違和感があって。あと、それぞれ女の子たちがかなり露骨なセクシーアピールしてくのに、結局最後まで誰とも結ばれないし、セックスどころかキスさえしないだろ?」
「お前……ラノベを一体何だと思ってるのよ……」
間宮の、怒りを通り越して呆れたような声音に、さすがに僕も慌てだして、夢中で身振り手振りで弁明を続けていく。
「僕だって、官能小説とか読んだことは無いよ、無いけど読む本の中で恋愛が描かれると、大抵、性行為に突入するし、なんなら恋愛小説じゃなくても濡れ場が描かれてることが多くて……」
「……お前って真面目な振りして、実は結構ムッツリだったんだな」
あらかた無表情で聞き流していた間宮だったが、ようやく、ほんの少し口元を緩めてくれたのでホッとした。
「たまたま僕の読む作家に多いから、そう感じるだけかもしれないけど、性行為って生命の誕生そのものなわけだから、人間の真髄を描くのに欠かせない要素の一つなんじゃないかと……間宮?」
僕自身への誤解を解きたいのか、それとも文学への誤解を解きたいのか、自分でも判断の付かないまま、とにかく必死に説明を続けていたが、ふと、間宮の異変に気がついて口ごもった。
さっきまで僕のすぐそばで一緒に本を覗き込むようにしていた間宮が、少し離れた場所で体育座りで膝を立て、そこに顔を埋めているのだ。
「……間宮?」
気分を害してしまったかと心配になり声を掛け、顔を覗き込もうとして肩に手を置くと「ビクッ」と全身を震わせたので、慌てて手を離した。
「……悪かった、大丈夫か?」
間宮が見た目に反して繊細であることを知ってたはずなのに、考えが浅かった。
「…ちっ、ちがっ」
てっきりドン引きしているのかと思ったけど、僕の声に反応して少し顔を上向けた間宮は、何やら頬を上気させていた。一体どういうことかと、改めて様子を伺うと、間宮が両腕を足の間に挟んで、必死に大事なところを押さえているのが見て取れた。
「……勃ってる?」
それは間宮への質問というよりも、自分自身で状況を反すうするために出てきた言葉だった。
でも間宮は、僕の言葉が決定打となって、今度は全身を硬直させてしまった。強く噛み締めてる唇からはキレイな八重歯が覗いていた。
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