ばーちゃーはん

ポッキー

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終結 不思議な体験

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祖母が死んだのはその2日後だった。

私は4年ぶりに実家へと車を走らせた。

祖母の顔に触れると冷たく硬くだが
それはしっかり人だった。

一気にこみ上げる後悔と涙。
ご近所の人は実家を放りっぱなしにしてた奴が
何を泣いてるんだ。
悲しむふりは辞めろと思ってるかもしれない。
だが本当に涙がとまらない。

無事葬儀も終わり私はまた
自分の家へと戻った。
毎日仕事など忙しかったが
時々祖母へありがとうを言えなかったことを
思い出しては後悔していた。

私はとうとう流行りの病に
かかってしまい生死を彷徨った。
息がしづらくなり同棲している彼に
助けを求めようと叫ぶも声が出ない。

夢を見た。

エレベーターに閉じ込められた私。
やっと開いた扉の前にいたのは
祖母だった。
とても怖い顔で祖母は私をエレベーターの中に
押し戻した。
私は必死に今まで伝えたかった
ごめんないとありがとうを叫んだ。
「ご飯作ってくれてありがとう」
「素直に食べれなくてごめんなさい」
「本当にちゃーはん大好きだった!」

祖母があーちゃんと呼ぶ声が聞こえた。

ハッと目が覚めると蝉が泣いている。
空は青々と窓から海が見える。
ここは、、?
私は社会人で窓から見える景色はビルのはず。
それになんだか体が小さい?

夢を見ていたのか?
リアルな夢だった。
まるでタイムスリップして
後悔していたならやり直せと
チャンスをもらったような。

私は叫んだ

「ばーちゃんのちゃーはん大好き!
 ご飯ありがとう!」

ばーちゃんは早く食べなさいと
言いながら笑っていた。
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