魔娘記

幽華

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寄り道

3話:改めて、旅

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――なんだかんだ騒がしいようで静かだった二人が突然消えてから三日経過した。
「変態ロリコンメガネ……は良いとして、エネミーちゃんどこ行っちゃったんだろ……」
「うーむ。この用意周到さから見て、多分前々から準備はしてたんだろうな。旅してる間に出会ったらラッキー、程度で考えておこう。故郷に帰ったらマル兄さんもいるし、居場所分かんだろ」
この狭くて広い世界に、逃げ場所なんてたかが知れてるけども。
「あ、あのっ! リルチェ達が仲間になるのが嫌、だったんでしょうか……? それなら……」
「いや、それは無い……と、思う」
珍しくサイブリーが声を出した。いつもは無言だが、サイブリーに合った料理を作ってくれるリルチェに恩義的なものを感じているらしい。よく二人でボーっとしているのを見かける。っと、話がズレてしまったが、ここで一番うるさそうな自称勇者クンことアルバートが声を発していない! ……と思ったが、アリスさんに口ばってんシールを貼られていたらしい。流石だぜ。
「三日探して居なかったんだ。アイツらは探すよりも見つける方が楽そうだし、旅を続けてれば出会えるだろ、多分。
「そう? この世界結構広いから無理なんじゃないかなぁ」
「いや、案外狭いもんだよ。大丈夫俺を信じろって、な?」
あまり納得していないらしいソワードを宥めつつ、俺達六人の旅が始まった
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