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1章 アリアナの大冒険ー幼少期ー
悪ガキ集団の爆誕!!①
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ランゴンザレスの突然の変化に冷や汗が止まらないオウメ。
「ミルキルズ様!!どうするんですか!?」
「わ⋯わし⋯知らんもん!」
「知らんもんじゃありません!!ああっ⋯人様の子を⋯いや、魔人様の子を⋯」
焦る大人達の横を気配を決してすり抜けて行くアリアナとランゴンザレス。
「今のうちでしゅよ!」
「ちょっと⋯どこ行くん⋯のよ?」
まだぎこちない話し方だが、何故か楽しくなってきたランゴンザレス。
「竜の里を案内しましゅよ!!」
玄関で真っ赤な下駄を履いているアリアナをランゴンザレスが興味深そうに見ているので、ゼストの履いている下駄を引っ張り出して履かせてあげる。
「大きかったでしゅね⋯でも似合いましゅよ!」
「⋯スーツにこれは流石に変じゃないか⋯じゃない?」
「別に変じゃないでしゅよ!ほら行きましゅよ!!」
カランコロンという下駄の心地良い音が気に入ったランゴンザレスは、そのまま履き続ける事にした。二人が里を歩き出すと、魔人が物珍しいのか人が集まってきた。
「おい、アリアナ!この坊はどうしたんだ!!まさか攫ってきたのか!?」
屈強で強面な赤髪が特徴的な男性に声をかけられるアリアナ。
「攫ってましぇんよ!もう!またサボりでしゅか!?ゴイ爺に言いつけましゅよ!」
「それはやめたまえ、アリアナちゃん!ほら、元気に遊んでおいで!」
何故か棒読みで、大人しくなる男性を見てほくそ笑むアリアナ。
「ロウジしゃん、黙っててあげましゅから何か下しゃいな!!出来れば宝石が良いでしゅね!」
悪い顔をした三歳の幼女に脅される屈強な赤髪の戦士ロウジ。そんなやり取りを唖然と見ているランゴンザレス。
「はぁ?お前⋯調子に乗りやがって!」
ランゴンザレスは怒らせると怪我だけじゃ済まないだろう相手を挑発し続けるアリアナを黙らせようとするが、この幼女は止まらない。
「じゃあ、ゴイ爺を呼びましゅか~?良いんでしゅか~?」
「お前、いちいち語尾がムカつくな!ったくとんだ悪ガキだな!」
ロウジは溜め息を吐きつつも、自分の身につけているブレスレットをアリアナに渡そうとしていた。
「アンタも中々よ?」
そんなロウジについツッコミを入れてしまうランゴンザレス。
「ローーウーージーー!!!」
凄まじい怒鳴り声が背後から聞こえてきて、野次馬だった者達はその人物を見て一目散に逃げて行く。
「ヤバいでしゅ!」
アリアナは貰ったブレスレットを急いで袖にしまった。
「いや、返しなさいよ!!」焦るランゴンザレス。
「嫌でしゅ!!ロウジしゃんのものはあたちのもの!あたちのものはあたちのものでしゅ!!」
「おい!」
それだけ言って急いで逃げようとするロウジだが、進行方向に既に立っていたのはロウジに似た赤髪に白髪が混じった屈強な老人だった。
「お前はまた訓練をサボりおって!!今日は一日中寝ずの訓練を言い渡す!!!」
あまりの恐ろしさに震えが止まらないランゴンザレス。魔国で最も偉大で最強な大賢者を祖父に持つ彼ですら竜族の恐ろしさは別格だと知った瞬間でもあった。先程の大人達からはあまり力を感じなかったが、目の前にいる老人からは凄まじい魔力がダダ漏れでそれを間近で受けてしまったランゴンザレスは恐怖を覚えたのだった。
「ゴイ爺!こんにちは!!」
あの悪人顔が嘘の様に、愛くるしい笑顔をゴイ爺と呼ばれた老人に向ける空気の読めないアリアナに冷や汗が止まらないランゴンザレス。
「ちょっと⋯「おーー!可愛いアリアナじゃないか!!」
怒りに満ちていた顔が急にデレっとなり、アリアナを抱っこして愛で始めた。それを見て唖然としてしまうランゴンザレス。
「ゴイ爺に怒られるからサボったらダメでしゅよ!って怒ってたんでしゅ!!」
「おお、そうかい!アリアナはいい子じゃのう~!!」
頭を撫でる爺さんと、こっそりとほくそ笑む幼女。
「おい!こいつに騙されるなよ!!ほんの三日前に俺達の家を半壊させたやつだぞ!?」
そう、ほんの三日前の事だった。ロウジの家に遊びに来たアリアナ。
「こんちは~!!暇だから遊びに来てあげまちた!!」
「なんかムカつく言い方だな!!」
豆粒の様な幼子に文句を言いつつも家に迎え入れる屈強な竜族の戦士団長ロウジ。
「あら、アリアナちゃんいらっしゃい!」
そこに顔を出したのは竜の里一の美女であるロウリヤだった。
「ロウリヤしゃん、こんちは~!相変わらずの美人でしゅね~!男達が黙ってないでしゅよ!」
「あらあら~!」
「お前はどこぞのおっさんか!!」
本当に三歳かとブツブツ文句を言い呆れるロウジだが、娘であるロウリヤを褒められてどこか嬉しそうだ。アリアナはロウジやロウリヤに案内されて広くて情緒ある素敵な居間にやって来た。
「ここは落ち着きましゅね~?あ、お茶は濃く熱めに頼みましゅね~」
「⋯お前は本当に図々しいな」
またまた呆れるロウジと違い、女中は嬉しそうに返事をして部屋を出て行った。
「あれ?ゴイ爺はどうしたんでしゅか?」
アリアナがいつも真っ先にやって来るゴイ爺がいないので何気なく聞いたのだが、その瞬間にロウジとロウリヤの顔色が変わったのだった。
「ミルキルズ様!!どうするんですか!?」
「わ⋯わし⋯知らんもん!」
「知らんもんじゃありません!!ああっ⋯人様の子を⋯いや、魔人様の子を⋯」
焦る大人達の横を気配を決してすり抜けて行くアリアナとランゴンザレス。
「今のうちでしゅよ!」
「ちょっと⋯どこ行くん⋯のよ?」
まだぎこちない話し方だが、何故か楽しくなってきたランゴンザレス。
「竜の里を案内しましゅよ!!」
玄関で真っ赤な下駄を履いているアリアナをランゴンザレスが興味深そうに見ているので、ゼストの履いている下駄を引っ張り出して履かせてあげる。
「大きかったでしゅね⋯でも似合いましゅよ!」
「⋯スーツにこれは流石に変じゃないか⋯じゃない?」
「別に変じゃないでしゅよ!ほら行きましゅよ!!」
カランコロンという下駄の心地良い音が気に入ったランゴンザレスは、そのまま履き続ける事にした。二人が里を歩き出すと、魔人が物珍しいのか人が集まってきた。
「おい、アリアナ!この坊はどうしたんだ!!まさか攫ってきたのか!?」
屈強で強面な赤髪が特徴的な男性に声をかけられるアリアナ。
「攫ってましぇんよ!もう!またサボりでしゅか!?ゴイ爺に言いつけましゅよ!」
「それはやめたまえ、アリアナちゃん!ほら、元気に遊んでおいで!」
何故か棒読みで、大人しくなる男性を見てほくそ笑むアリアナ。
「ロウジしゃん、黙っててあげましゅから何か下しゃいな!!出来れば宝石が良いでしゅね!」
悪い顔をした三歳の幼女に脅される屈強な赤髪の戦士ロウジ。そんなやり取りを唖然と見ているランゴンザレス。
「はぁ?お前⋯調子に乗りやがって!」
ランゴンザレスは怒らせると怪我だけじゃ済まないだろう相手を挑発し続けるアリアナを黙らせようとするが、この幼女は止まらない。
「じゃあ、ゴイ爺を呼びましゅか~?良いんでしゅか~?」
「お前、いちいち語尾がムカつくな!ったくとんだ悪ガキだな!」
ロウジは溜め息を吐きつつも、自分の身につけているブレスレットをアリアナに渡そうとしていた。
「アンタも中々よ?」
そんなロウジについツッコミを入れてしまうランゴンザレス。
「ローーウーージーー!!!」
凄まじい怒鳴り声が背後から聞こえてきて、野次馬だった者達はその人物を見て一目散に逃げて行く。
「ヤバいでしゅ!」
アリアナは貰ったブレスレットを急いで袖にしまった。
「いや、返しなさいよ!!」焦るランゴンザレス。
「嫌でしゅ!!ロウジしゃんのものはあたちのもの!あたちのものはあたちのものでしゅ!!」
「おい!」
それだけ言って急いで逃げようとするロウジだが、進行方向に既に立っていたのはロウジに似た赤髪に白髪が混じった屈強な老人だった。
「お前はまた訓練をサボりおって!!今日は一日中寝ずの訓練を言い渡す!!!」
あまりの恐ろしさに震えが止まらないランゴンザレス。魔国で最も偉大で最強な大賢者を祖父に持つ彼ですら竜族の恐ろしさは別格だと知った瞬間でもあった。先程の大人達からはあまり力を感じなかったが、目の前にいる老人からは凄まじい魔力がダダ漏れでそれを間近で受けてしまったランゴンザレスは恐怖を覚えたのだった。
「ゴイ爺!こんにちは!!」
あの悪人顔が嘘の様に、愛くるしい笑顔をゴイ爺と呼ばれた老人に向ける空気の読めないアリアナに冷や汗が止まらないランゴンザレス。
「ちょっと⋯「おーー!可愛いアリアナじゃないか!!」
怒りに満ちていた顔が急にデレっとなり、アリアナを抱っこして愛で始めた。それを見て唖然としてしまうランゴンザレス。
「ゴイ爺に怒られるからサボったらダメでしゅよ!って怒ってたんでしゅ!!」
「おお、そうかい!アリアナはいい子じゃのう~!!」
頭を撫でる爺さんと、こっそりとほくそ笑む幼女。
「おい!こいつに騙されるなよ!!ほんの三日前に俺達の家を半壊させたやつだぞ!?」
そう、ほんの三日前の事だった。ロウジの家に遊びに来たアリアナ。
「こんちは~!!暇だから遊びに来てあげまちた!!」
「なんかムカつく言い方だな!!」
豆粒の様な幼子に文句を言いつつも家に迎え入れる屈強な竜族の戦士団長ロウジ。
「あら、アリアナちゃんいらっしゃい!」
そこに顔を出したのは竜の里一の美女であるロウリヤだった。
「ロウリヤしゃん、こんちは~!相変わらずの美人でしゅね~!男達が黙ってないでしゅよ!」
「あらあら~!」
「お前はどこぞのおっさんか!!」
本当に三歳かとブツブツ文句を言い呆れるロウジだが、娘であるロウリヤを褒められてどこか嬉しそうだ。アリアナはロウジやロウリヤに案内されて広くて情緒ある素敵な居間にやって来た。
「ここは落ち着きましゅね~?あ、お茶は濃く熱めに頼みましゅね~」
「⋯お前は本当に図々しいな」
またまた呆れるロウジと違い、女中は嬉しそうに返事をして部屋を出て行った。
「あれ?ゴイ爺はどうしたんでしゅか?」
アリアナがいつも真っ先にやって来るゴイ爺がいないので何気なく聞いたのだが、その瞬間にロウジとロウリヤの顔色が変わったのだった。
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