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ユリア、旅をする!!
閑話 初めてのおつかい①
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これはユリアが初めて一人で買い物に行くというお話です。
「あの子には外の世界をもっと見て欲しいのよね」
ルウズビュード国での生活にも慣れてきた頃、ユリアの母親であるアネモネはずっと考えていた事を夫でありユリアの父親でもあるオーウェンに吐露していた。生まれてから森から出た事がなく、同年代の友達どころか魔物というあり得ない友達ばかりでかなり常識はずれに育ってしまったユリア。
なので少しでも常識を身につけてもらおうとアネモネは必死だった。このタイミングでルウズビュード国に戻ってこれたのはユリアにとってとても良いことだと思った両親は、ここで一つユリアに提案してみた
「ユリア、今から一人でおつかいに行ってくれるかしら?」
「おちゅかい~?」
口の周りにケーキのクリームをベッタリつけた白ひげユリアが首を傾げていた。そんなユリアを甲斐甲斐しく世話するのは伝説の魔物フェンリルであり、ユリアの友達1号のシロだった。
そんなユリアを溺愛する魔物達を説得するのに時間がかかったのは事実だ。キリがない話し合いに終止符を打ったのはアネモネの怒りの笑顔で、オーウェンや魔物達を黙らせたのだった。
だが、一人だけ今も大反対している人物がいた。オーウェンとアネモネとの間に生まれた長男で、ユリアの歳の離れた兄であるルウズビュード国の現国王オーランドだ。超がつくほどにシスコンであるオーランドはユリアを目に中に入れても痛くないくらい溺愛していた。
「私は反対です!!!」
鼻息荒くアネモネに詰め寄るオーランド。
「まだ言ってるの?今から街に出て買い物してもらうって決定したでしょう?」
「私は許可していませんよ!ユリアに近づくゴミどもがいたらどうするんですか!?」
「お友達ができるのは良い事よ?」
「ユリアには私がいれば良いんです!!」
「ぼくもユリアがだいしゅきーー!!」
オーランドの横でそう宣言するのは、ユリアが魔物以外で初めてお友達になったカイルだ。
「はいそこ!!大人しく黙々とケーキを食べてなさい!!」
「はーーい!!」
人見知りのカイルだが、何故かオーランドには懐いていた。良いお返事すると、カイルはまた美味しそうにケーキにかぶりついたのだった。
「ユリア、おつかいに行ってくれるかしら?母さんがお仕事で使う薬草を買って来て欲しいのよ」
「やくちょー?もりにいけばいっぱいありましゅよー?」
ユリアが言う森というのはユリアが育った“古の森”の事だ。そこで生まれ育ったユリアからしたら庭のようなものだが、この森はベテラン冒険者ですら足を踏み入れない危険度MAXで世界的にも有名な立入禁止区域なのだ。
「⋯⋯。森に行かなくても街に行けばお店に売ってるのよ?」
「ふーん」
あまり興味が湧かないのかユリアはケーキに視線を落としていた。そんな光景を見て嬉しそうなオーランドであったが、そこへ究極に邪魔な存在が現れたのだ。
「おー!おちび!相変わらず今日もおちびだな!」
「おちびじゃにゃい!あにちのおばか!!」
「おい!そんなクリームがベタベタな手で触るな!!」
やって来た母方の祖父であるチェスターにおちびと言われたユリアが怒って突進してきた。
「何でいるんですか!仕事はどうしたんですか!?いつもいつも部下に任せてサボっているのは私の耳にも入っているんですよ?」
「まあまあ、硬いこと言うなよ!お前だって国王のくせにこうやってサボっておちびの所にいるだろ!!」
睨み合うオーランドとチェスターだが、そんな二人を押し除けてユリアに近づくアネモネとオーウェン。
「大好きな水玉のワンピースと猫さんの鞄を持って行って良いのよ?」
いつも泥だらけで帰ってくるからあまり着せてくれなかった水玉のワンピースを、今日は着て良いと言われたユリアの目が輝き出した。
「お金を使って薬草を買うのよ?出来るかしら?」
「うん!ユリアがんばりゅ!!」
兄妹なのか、ユリアも鼻息荒く宣言する。そんな愛娘にアネモネは買い物の仕方、お店までの地図を渡して懸命に説明した。勿論、護衛としてシロとオーウェンが気配を消して後を追うのは絶対だった。基本的に平和なルウズビュードで争い事はないが万が一があってからでは遅い。
ユリアを止めたいオーランドだが、カイルに捕まり離してもらえない。
なので今のうちにユリアを着替えさせて、麦わら帽子を被せ、鞄を掛けさせたアネモネは愛娘を急いで城門まで連れて行った。
「いい?ここからは一人よ?この地図を見て、分からないときは道を歩いている人に聞いてね?知らない人にはついて行ってはダメよ?」
「はーーい!!」
元気良く返事をしたユリアはアネモネに手を振りながら城門を出た。そのあとすぐにユリアの後を追うのはシロとチェスターだった。オーウェンはチェスターにジャンケンで負けてしまい、泣く泣く見送る事になった。
「ふん~ふふふ~ふんふん~」
謎の鼻歌を歌うユリアは地図を見ながら首を傾げていた。
「地図は理解してたよな?」
「ああ、俺も確認した」
立ち止まったままのユリアを見て不安になるチェスターとシロだが、ユリアはまたすぐに歩き出した。
「たんたら~たたた~たったら~」
地図通りに歩き出し安堵したが、相変わらず謎の鼻歌が聞こえてきて笑いを堪えるのに必死なチェスター。だが、また立ち止まったユリアは屋台で売っている美味しそうな饅頭に視線が釘付けになり、匂いに誘われてそこまでフラフラとやってきた。
「お嬢ちゃん、小さいのに一人かい?お母さんかお父さんはいないのか?」
「かあしゃんはおちろでまってましゅ!とうしゃんはじゃんけんであにちにまけてないてまちゅ!」
「はあ?」
ユリアの説明に首を傾げる屋台のおじさん。
「おいおい、まさか迷子か?」
「おちゅかいでしゅ!ユリアはひとりでおちゅかいー!」
「おちゅかい⋯ああ!おつかいか!偉いなーー!」
おじさんに褒められて嬉しそうなユリアだが、腹の虫が鳴き出した。先ほどケーキをたらふく食べたのに美味しそうな饅頭の誘惑に負けて気づけばお金を払って食べ始めていたのだった。
*いつも読んで頂きありがとうございます!今回から更新を再開致します!閑話が終わり次第、本編に戻りますので毎週金曜日にユリアが暴れます!
「あの子には外の世界をもっと見て欲しいのよね」
ルウズビュード国での生活にも慣れてきた頃、ユリアの母親であるアネモネはずっと考えていた事を夫でありユリアの父親でもあるオーウェンに吐露していた。生まれてから森から出た事がなく、同年代の友達どころか魔物というあり得ない友達ばかりでかなり常識はずれに育ってしまったユリア。
なので少しでも常識を身につけてもらおうとアネモネは必死だった。このタイミングでルウズビュード国に戻ってこれたのはユリアにとってとても良いことだと思った両親は、ここで一つユリアに提案してみた
「ユリア、今から一人でおつかいに行ってくれるかしら?」
「おちゅかい~?」
口の周りにケーキのクリームをベッタリつけた白ひげユリアが首を傾げていた。そんなユリアを甲斐甲斐しく世話するのは伝説の魔物フェンリルであり、ユリアの友達1号のシロだった。
そんなユリアを溺愛する魔物達を説得するのに時間がかかったのは事実だ。キリがない話し合いに終止符を打ったのはアネモネの怒りの笑顔で、オーウェンや魔物達を黙らせたのだった。
だが、一人だけ今も大反対している人物がいた。オーウェンとアネモネとの間に生まれた長男で、ユリアの歳の離れた兄であるルウズビュード国の現国王オーランドだ。超がつくほどにシスコンであるオーランドはユリアを目に中に入れても痛くないくらい溺愛していた。
「私は反対です!!!」
鼻息荒くアネモネに詰め寄るオーランド。
「まだ言ってるの?今から街に出て買い物してもらうって決定したでしょう?」
「私は許可していませんよ!ユリアに近づくゴミどもがいたらどうするんですか!?」
「お友達ができるのは良い事よ?」
「ユリアには私がいれば良いんです!!」
「ぼくもユリアがだいしゅきーー!!」
オーランドの横でそう宣言するのは、ユリアが魔物以外で初めてお友達になったカイルだ。
「はいそこ!!大人しく黙々とケーキを食べてなさい!!」
「はーーい!!」
人見知りのカイルだが、何故かオーランドには懐いていた。良いお返事すると、カイルはまた美味しそうにケーキにかぶりついたのだった。
「ユリア、おつかいに行ってくれるかしら?母さんがお仕事で使う薬草を買って来て欲しいのよ」
「やくちょー?もりにいけばいっぱいありましゅよー?」
ユリアが言う森というのはユリアが育った“古の森”の事だ。そこで生まれ育ったユリアからしたら庭のようなものだが、この森はベテラン冒険者ですら足を踏み入れない危険度MAXで世界的にも有名な立入禁止区域なのだ。
「⋯⋯。森に行かなくても街に行けばお店に売ってるのよ?」
「ふーん」
あまり興味が湧かないのかユリアはケーキに視線を落としていた。そんな光景を見て嬉しそうなオーランドであったが、そこへ究極に邪魔な存在が現れたのだ。
「おー!おちび!相変わらず今日もおちびだな!」
「おちびじゃにゃい!あにちのおばか!!」
「おい!そんなクリームがベタベタな手で触るな!!」
やって来た母方の祖父であるチェスターにおちびと言われたユリアが怒って突進してきた。
「何でいるんですか!仕事はどうしたんですか!?いつもいつも部下に任せてサボっているのは私の耳にも入っているんですよ?」
「まあまあ、硬いこと言うなよ!お前だって国王のくせにこうやってサボっておちびの所にいるだろ!!」
睨み合うオーランドとチェスターだが、そんな二人を押し除けてユリアに近づくアネモネとオーウェン。
「大好きな水玉のワンピースと猫さんの鞄を持って行って良いのよ?」
いつも泥だらけで帰ってくるからあまり着せてくれなかった水玉のワンピースを、今日は着て良いと言われたユリアの目が輝き出した。
「お金を使って薬草を買うのよ?出来るかしら?」
「うん!ユリアがんばりゅ!!」
兄妹なのか、ユリアも鼻息荒く宣言する。そんな愛娘にアネモネは買い物の仕方、お店までの地図を渡して懸命に説明した。勿論、護衛としてシロとオーウェンが気配を消して後を追うのは絶対だった。基本的に平和なルウズビュードで争い事はないが万が一があってからでは遅い。
ユリアを止めたいオーランドだが、カイルに捕まり離してもらえない。
なので今のうちにユリアを着替えさせて、麦わら帽子を被せ、鞄を掛けさせたアネモネは愛娘を急いで城門まで連れて行った。
「いい?ここからは一人よ?この地図を見て、分からないときは道を歩いている人に聞いてね?知らない人にはついて行ってはダメよ?」
「はーーい!!」
元気良く返事をしたユリアはアネモネに手を振りながら城門を出た。そのあとすぐにユリアの後を追うのはシロとチェスターだった。オーウェンはチェスターにジャンケンで負けてしまい、泣く泣く見送る事になった。
「ふん~ふふふ~ふんふん~」
謎の鼻歌を歌うユリアは地図を見ながら首を傾げていた。
「地図は理解してたよな?」
「ああ、俺も確認した」
立ち止まったままのユリアを見て不安になるチェスターとシロだが、ユリアはまたすぐに歩き出した。
「たんたら~たたた~たったら~」
地図通りに歩き出し安堵したが、相変わらず謎の鼻歌が聞こえてきて笑いを堪えるのに必死なチェスター。だが、また立ち止まったユリアは屋台で売っている美味しそうな饅頭に視線が釘付けになり、匂いに誘われてそこまでフラフラとやってきた。
「お嬢ちゃん、小さいのに一人かい?お母さんかお父さんはいないのか?」
「かあしゃんはおちろでまってましゅ!とうしゃんはじゃんけんであにちにまけてないてまちゅ!」
「はあ?」
ユリアの説明に首を傾げる屋台のおじさん。
「おいおい、まさか迷子か?」
「おちゅかいでしゅ!ユリアはひとりでおちゅかいー!」
「おちゅかい⋯ああ!おつかいか!偉いなーー!」
おじさんに褒められて嬉しそうなユリアだが、腹の虫が鳴き出した。先ほどケーキをたらふく食べたのに美味しそうな饅頭の誘惑に負けて気づけばお金を払って食べ始めていたのだった。
*いつも読んで頂きありがとうございます!今回から更新を再開致します!閑話が終わり次第、本編に戻りますので毎週金曜日にユリアが暴れます!
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今週からはなんとか回復傾向にあるので執筆を頑張ります✨
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ユリア言ってやれーあにちは今日もあしくちゃだねとw
ありがとうございます😊
いつもありがとうございます♪
どんな武器や魔法もあにちの足には敵わない‼️w
瞬殺👍
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空きっ腹に薬はまずいので、ゼリー飲料にはお世話になっておりますが、フレーバーの種類の多さには驚かされてます。
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ありがとうございます😊
風花さん、いつもありがとうございます♪
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