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9章 アレクシアとアウラード大帝国の闇
アレクシアの危機①
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「何泣いているのよ!?私がこの邪悪竜にされた仕打ちがどんなに酷かったかあんたに分かる!?」
ウロボロスとお互いを思って泣いていたアレクシアを見たエレノアは、前世で自分のされた仕打ちを思い出して怒り狂っている。
「お前は全然変わらないな。人を見下し、傲慢で卑怯、自意識過剰でプライドが異常に高いと良いところが一つもない」
デズモンドが自分勝手なエレノアを憎しみのこもった目で睨み付けながら、そう吐き捨てた。
「ふん!今世でアリアナと再会出来て良かったですわね?でも絶対に婚姻は許さないわ!我がヤノース公爵家の力で…」
「ヤノースだか何だか知らないがもうお前の勝手にはさせないから覚悟しろよ?それに聞きたいが、今のお前に何が出来る?」
お互いに睨み合い、今にもエレノアに襲いかかる勢いのデズモンド。昔の出来事もあり相当な怒りを一身にぶつけてる。
その横に並ぶのはランゴンザレスとステラ、それにユウラだった。特にユウラは魔法省長官としてトリシアの事が許せなかった。
ユウラも幼い頃から魔法の才能が飛び抜けていた。そんなユウラに魔法省から声がかかる。それも史上最年少での魔法省入りで注目の人物だった。
それが面白くなかったのがトリシアだ。ユウラが入るまでは彼女が史上最年少でしかも天才ともてはやされていた。
ユウラはトリシアに執拗に嫌がらせや暴言を吐かれたが、気にもしなかった。どんな女性も姉のステラより酷い人はいないと思っていたからだ。
だが、トリシアは悍ましい人体実験を繰り返していた事が明るみになり魔法省をクビになった。そして拘束される直前に仲間だった魔法省の者を殺害して逃亡したのだ。
更にアリアナに対する惨い仕打ちや魔王族への裏切り行為で魔国の敵となったトリシア。魔法を悪用して大事な者達を傷つける彼女をユウラなりに許せなかった。
「あんたに魔法を使う資格なんてない!魔法省の仲間達をお前は殺しただろう!」
「ああ、ユウラ・アーウィング。天才ともてはやされて勘違いしていたアーウィング魔侯爵家のお坊ちゃんじゃない」
エレノアを睨むユウラを彼女は小馬鹿にしたように笑った。
「仲間ですって?アハハハ!あんないくらでもいる使い捨てが仲間な訳ないでしょう?」
「お前ーーー!!」
ユウラからはいつものふざけた雰囲気は一切無くなり、物凄い殺気を発しながらエレノアに攻撃を仕掛ける。
【獄炎】
マグマのような沸々とした炎をエレノアに向かって放とうとしたユウラだが、その炎を背後にいたポーポトスが瞬時に消してしまう。
「ポーポトス様!?」
「馬鹿ちんが!ここは魔国ではないのだぞ!?他国でこんな最上級魔法を使うでないわ!」
「ここは人族の国だ。我々は平気だが周りが犠牲になるぞ?そんなやり方はこの者と同じじゃぞ!」
ポーポトスとミルキルズの説得で少しだけ冷静になったユウラはその場に崩れ落ちた。ロインやローランドは魔法省長官であるユウラの力に驚いて動けないでいた。
「ふふふ。弱い人族なんて殺されても仕方がないのに、相変わらずお優しいですわねポーポトス様?」
「え?わしはー?」
そう言いながらうっとりとポーポトスを見つめるエレノアに、無視されたミルキルズが猛抗議する。
「む。エレノア、お前を皇女暗殺未遂で拘束する」
ルシアードが怒りを露わにエレノアへ近づこうとした時だった。
「あら、本当に私を拘束して良いのかしら?」
あまりに余裕のあるエレノアに、不信感を抱く一同。ロインもエレノアを怪しんでいる。
「何か怪しいでしゅね?一体何を企んでるんでしゅか!!」
アレクシアが頭にウロボロスを乗せてエレノアに近づく。
「あんたが私の目の前にまた現れなければこうはしなかったわよ!」
「シアは昔の魔力を持って生まれまちたけど、トリ⋯エレノアからは昔の魔力を感じなかったでしゅね?」
核心をついたアレクシアとエレノアは睨み合っていたが、急にエレノアが不気味に笑ったのだ。
「何笑ってんでしゅか!やんのかこらぁでしゅ!!」
アレクシアが五匹の子犬従魔とオラオラ~と言いながらエレノアへ威嚇していた時だった。その異変にいち早く気付いたのはミルキルズとポーポトスだった。
「⋯プリシラ殿の魔力が封印されていた⋯彼女の妹がエレノア⋯魔力が感じない⋯そんなまさか!?」
「これは⋯アレクシア!早くそこから離れるんじゃ!!」
ポーポトスとミルキルズがアレクシアを必死で呼び戻そうとする。嫌な予感がしたルシアードやゼスト、それにデズモンドもアレクシアを無理にでも引っ張ろうとした。だが全てが遅過ぎた。
ウロボロスでさえも何が起こったのか分からなかった。子犬従魔達も驚いて固まってしまった。ランゴンザレスも一瞬の事で動けず、ステラは呆然とその瞬間を見ているしか無かった。ユウラは何やら叫んでいるが、皆の耳には届かない。ロインとローランドも信じられない、信じたくない光景に足が震え動けない。
皆の目の前で今、この瞬間にアレクシアは苦しそうに吐血して倒れてしまったのだ。
信じられない光景に皆が動けない中で、いち早く動いたのは今まで傍観していたアランカルトだった。
「何をやっているんですか!!私は別に構いませんが、あんた達はこれが死んでも良いんですか!!」
アランカルトの叫びにルシアードやゼストが我に返り倒れているアレクシアを抱き抱えた。デズモンドも手足の震えが止まらないが、懸命に動き出す。ロインとローランドはルシアード達に抱えられたアレクシアに急いで駆け寄った。
「お主⋯覚悟しろ!」
ポーポトスが笑うエレノアを拘束しようとする。
「私を拘束しても良いけど苦しむのはアレクシアよ?」
不敵に笑うエレノアにミルキルズやウロボロスの心が怒りで荒んでいく。彼らの怒りでアウラード大帝国は昼にも関わらず空は闇に包まれていくのであった。
ウロボロスとお互いを思って泣いていたアレクシアを見たエレノアは、前世で自分のされた仕打ちを思い出して怒り狂っている。
「お前は全然変わらないな。人を見下し、傲慢で卑怯、自意識過剰でプライドが異常に高いと良いところが一つもない」
デズモンドが自分勝手なエレノアを憎しみのこもった目で睨み付けながら、そう吐き捨てた。
「ふん!今世でアリアナと再会出来て良かったですわね?でも絶対に婚姻は許さないわ!我がヤノース公爵家の力で…」
「ヤノースだか何だか知らないがもうお前の勝手にはさせないから覚悟しろよ?それに聞きたいが、今のお前に何が出来る?」
お互いに睨み合い、今にもエレノアに襲いかかる勢いのデズモンド。昔の出来事もあり相当な怒りを一身にぶつけてる。
その横に並ぶのはランゴンザレスとステラ、それにユウラだった。特にユウラは魔法省長官としてトリシアの事が許せなかった。
ユウラも幼い頃から魔法の才能が飛び抜けていた。そんなユウラに魔法省から声がかかる。それも史上最年少での魔法省入りで注目の人物だった。
それが面白くなかったのがトリシアだ。ユウラが入るまでは彼女が史上最年少でしかも天才ともてはやされていた。
ユウラはトリシアに執拗に嫌がらせや暴言を吐かれたが、気にもしなかった。どんな女性も姉のステラより酷い人はいないと思っていたからだ。
だが、トリシアは悍ましい人体実験を繰り返していた事が明るみになり魔法省をクビになった。そして拘束される直前に仲間だった魔法省の者を殺害して逃亡したのだ。
更にアリアナに対する惨い仕打ちや魔王族への裏切り行為で魔国の敵となったトリシア。魔法を悪用して大事な者達を傷つける彼女をユウラなりに許せなかった。
「あんたに魔法を使う資格なんてない!魔法省の仲間達をお前は殺しただろう!」
「ああ、ユウラ・アーウィング。天才ともてはやされて勘違いしていたアーウィング魔侯爵家のお坊ちゃんじゃない」
エレノアを睨むユウラを彼女は小馬鹿にしたように笑った。
「仲間ですって?アハハハ!あんないくらでもいる使い捨てが仲間な訳ないでしょう?」
「お前ーーー!!」
ユウラからはいつものふざけた雰囲気は一切無くなり、物凄い殺気を発しながらエレノアに攻撃を仕掛ける。
【獄炎】
マグマのような沸々とした炎をエレノアに向かって放とうとしたユウラだが、その炎を背後にいたポーポトスが瞬時に消してしまう。
「ポーポトス様!?」
「馬鹿ちんが!ここは魔国ではないのだぞ!?他国でこんな最上級魔法を使うでないわ!」
「ここは人族の国だ。我々は平気だが周りが犠牲になるぞ?そんなやり方はこの者と同じじゃぞ!」
ポーポトスとミルキルズの説得で少しだけ冷静になったユウラはその場に崩れ落ちた。ロインやローランドは魔法省長官であるユウラの力に驚いて動けないでいた。
「ふふふ。弱い人族なんて殺されても仕方がないのに、相変わらずお優しいですわねポーポトス様?」
「え?わしはー?」
そう言いながらうっとりとポーポトスを見つめるエレノアに、無視されたミルキルズが猛抗議する。
「む。エレノア、お前を皇女暗殺未遂で拘束する」
ルシアードが怒りを露わにエレノアへ近づこうとした時だった。
「あら、本当に私を拘束して良いのかしら?」
あまりに余裕のあるエレノアに、不信感を抱く一同。ロインもエレノアを怪しんでいる。
「何か怪しいでしゅね?一体何を企んでるんでしゅか!!」
アレクシアが頭にウロボロスを乗せてエレノアに近づく。
「あんたが私の目の前にまた現れなければこうはしなかったわよ!」
「シアは昔の魔力を持って生まれまちたけど、トリ⋯エレノアからは昔の魔力を感じなかったでしゅね?」
核心をついたアレクシアとエレノアは睨み合っていたが、急にエレノアが不気味に笑ったのだ。
「何笑ってんでしゅか!やんのかこらぁでしゅ!!」
アレクシアが五匹の子犬従魔とオラオラ~と言いながらエレノアへ威嚇していた時だった。その異変にいち早く気付いたのはミルキルズとポーポトスだった。
「⋯プリシラ殿の魔力が封印されていた⋯彼女の妹がエレノア⋯魔力が感じない⋯そんなまさか!?」
「これは⋯アレクシア!早くそこから離れるんじゃ!!」
ポーポトスとミルキルズがアレクシアを必死で呼び戻そうとする。嫌な予感がしたルシアードやゼスト、それにデズモンドもアレクシアを無理にでも引っ張ろうとした。だが全てが遅過ぎた。
ウロボロスでさえも何が起こったのか分からなかった。子犬従魔達も驚いて固まってしまった。ランゴンザレスも一瞬の事で動けず、ステラは呆然とその瞬間を見ているしか無かった。ユウラは何やら叫んでいるが、皆の耳には届かない。ロインとローランドも信じられない、信じたくない光景に足が震え動けない。
皆の目の前で今、この瞬間にアレクシアは苦しそうに吐血して倒れてしまったのだ。
信じられない光景に皆が動けない中で、いち早く動いたのは今まで傍観していたアランカルトだった。
「何をやっているんですか!!私は別に構いませんが、あんた達はこれが死んでも良いんですか!!」
アランカルトの叫びにルシアードやゼストが我に返り倒れているアレクシアを抱き抱えた。デズモンドも手足の震えが止まらないが、懸命に動き出す。ロインとローランドはルシアード達に抱えられたアレクシアに急いで駆け寄った。
「お主⋯覚悟しろ!」
ポーポトスが笑うエレノアを拘束しようとする。
「私を拘束しても良いけど苦しむのはアレクシアよ?」
不敵に笑うエレノアにミルキルズやウロボロスの心が怒りで荒んでいく。彼らの怒りでアウラード大帝国は昼にも関わらず空は闇に包まれていくのであった。
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