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10章 アレクシアと愉快な仲間2
アレクシアの秘密①
「シアには大きな秘密がありましゅ。⋯それは前世の記憶がある事でしゅ」
真剣な眼差しで話し始めたアレクシアを皆が固唾を飲んで見守っていた。
「前世ですか?とても信じ難い話ですが⋯貴女の年齢ではあり得なほどの賢さを見てると何とも言えませんな」
スライダー侯爵がチラッとアレクシアの祖父であるローランド・キネガー公爵を見た。
「ああ、信じられないような話だが、周りを見てくれ。今まで存在すら確認できなかった黄金竜や伝説の種族が現れたんだ。皆がアレクシアと関係がある者達なんだから認めるしかねぇだろう」
乾いた笑みを浮かべるローランドを見て、信じるしかないスライダー侯爵とモール侯爵。
「前世とは凄いのう!アレクシア様のその凄まじい力は前世とは関係があるのですか?」
ラルク・サイドラ辺境伯だけは少年のような好奇心が勝ったのか、アレクシアに対して遠慮なく質問攻めにする。
「あい。シアの前世は大賢者と呼ばれたアリアナでしゅ」
「アリアナ⋯ああ!あの邪悪な力で魔物を操っていたというあの大賢者アリアナなのか?」
「おいラルク!口を慎め!まだ死にたくないだろう!」
サイドラの発言を聞いていた爺や婆からピリついた空気が放たれたので、それにいち早く気付いたスライダー侯爵が焦ったように割って入る。
「魔物は操れましぇんよ!操れたらもっとおもしろかったんでしゅが⋯いで!」
話の途中でエルフの女王であるエルメニアから拳骨を落とされたアレクシア。
「あなたって子は!余計な事を言わないの!」
「うぅ⋯婆の力が意外と強いでしゅ。ポポ爺の次に痛いでしゅよ」
そんな涙目な愛娘の頭を優しく摩ってあげるルシアード。
「まさかあの可愛い子犬達は魔物じゃないですよね?」
バレリーの父親であるハロルド・モール侯爵が恐る恐るアレクシアに問う。彼の視線の先にいたのはアレクシアの従魔である五匹の子犬達だった。今はアランカルトの足元で五匹丸まってスヤスヤと眠っていた。
「魔物じゃないでしゅよ」
「あはは!そうですよね」
「でちらかと言うと聖獣に近いでしゅね」
「ああ!聖獣ですか⋯⋯ブフォ!?」
魔物じゃないと否定させて、安心して紅茶を一飲みしたモール侯爵だがアレクシアの爆弾発言で盛大に吹き出す事になる。スライダー侯爵もサイドラ辺境伯も唖然としながらスヤスヤと眠る可愛い子犬を凝視する。
「状況が追いつかない⋯わしパニック!!」
サイドラ辺境伯の頭からまた湯気が出てきたので、アレクシアは待ってましたとばかりに小さい手で扇いであげる。
「脳筋馬鹿ちんには難しかったでしゅね!まぁとにかくこの事は絶対に秘密でしゅよ!もし誰かに言ったら髪の毛がハゲになる呪いをかけましゅ!」
「おい、地味に嫌だな」
孫の提案を苦笑いで聞いているローランド。
「あの、アレクシア様の頭にいる黒い小鳥は普通の鳥ですよね?普通の鳥って言って下さい!!」
「違いましゅ。今は擬態でしゅが、魔国の邪悪竜ウロボロしゅでしゅよ!」
モール侯爵が懸命に懇願するが、非情にもアレクシアが淡々と告げた。原初の竜という本当の真実は告げないが、三人は邪悪竜と聞いただけで驚き固まってしまっていた。
「ウロボロしゅ!竜の姿に戻って良いでしゅよ!」
『んー?大丈夫なのか?』
漆黒の小鳥は一瞬だけ光ると、次の瞬間にはいつもの小さな黒竜の姿に戻っていた。
『こいつら大丈夫か?』
固まったままの三人の周りをパタパタと飛んでいるウロボロス。
「⋯⋯まぁ、御三方には真実をお話し致しました。四騎士様に披露会と婚約式で後ろ盾になって頂けるなら大きな騒ぎにはならない筈です。ですが問題は他国の者達ですね」
そう言って難しい顔になるロイン。
「騒ぐならワイバーンの餌に⋯」
「アレクシア様?」
「しゅみまちぇん!!わたくちが皇女らしく華麗に立ち回りましゅわ!」
アレクシアが華麗に宣言するが、ロインを始め、エルメニアや魔国の大賢者ポーポトスそれに四騎士は溜め息を吐く。
「何でしゅか!失礼な人達でしゅね!!シアはやる時はやるんでしゅよ!」
「それが今ですよ?アレクシア様、急ぎ礼儀作法を身につけましょう」
ロインの宣言に、膝から崩れ落ちるアレクシア。だが、エルメニアやナナーサは拍手して喜んでいた。
「む。アレクシア、お前ならすぐに覚えられるから大丈夫だ」
「父上!シアは生まれてから三年、ずっと野生で暮らしていたんでしゅよ!?それに皆はお忘れでしゅがまだ幼女でしゅ!礼儀作法なんて覚えられましゅか!!馬鹿ちんどもめ!!」
威嚇する猫のように敵意を剥き出しにして猛抗議するアレクシア。
「⋯確かにアレクシアには生まれてからずっと苦労をかけた。ロインや他の者の気持ちもわかるが、この子には窮屈な思いをさせたくないのが本音だ。この国の皇女だが、皆に愛されるとても良い子だ」
ルシアードがアレクシアを宥めながら話し始めた。
「アレクシア、さすがに他国の者を簡単にはワイバーンの餌にはできないんだ。そこは分かってくれ」
「ゴブリンの餌にもでしゅか?」
「⋯⋯。ああ」
「⋯⋯分かりまちた。父上の為にもシアはお淑やかな皇女を演じましゅ」
アレクシアの決心に皆が立ち上がり拍手をしたのだった。
真剣な眼差しで話し始めたアレクシアを皆が固唾を飲んで見守っていた。
「前世ですか?とても信じ難い話ですが⋯貴女の年齢ではあり得なほどの賢さを見てると何とも言えませんな」
スライダー侯爵がチラッとアレクシアの祖父であるローランド・キネガー公爵を見た。
「ああ、信じられないような話だが、周りを見てくれ。今まで存在すら確認できなかった黄金竜や伝説の種族が現れたんだ。皆がアレクシアと関係がある者達なんだから認めるしかねぇだろう」
乾いた笑みを浮かべるローランドを見て、信じるしかないスライダー侯爵とモール侯爵。
「前世とは凄いのう!アレクシア様のその凄まじい力は前世とは関係があるのですか?」
ラルク・サイドラ辺境伯だけは少年のような好奇心が勝ったのか、アレクシアに対して遠慮なく質問攻めにする。
「あい。シアの前世は大賢者と呼ばれたアリアナでしゅ」
「アリアナ⋯ああ!あの邪悪な力で魔物を操っていたというあの大賢者アリアナなのか?」
「おいラルク!口を慎め!まだ死にたくないだろう!」
サイドラの発言を聞いていた爺や婆からピリついた空気が放たれたので、それにいち早く気付いたスライダー侯爵が焦ったように割って入る。
「魔物は操れましぇんよ!操れたらもっとおもしろかったんでしゅが⋯いで!」
話の途中でエルフの女王であるエルメニアから拳骨を落とされたアレクシア。
「あなたって子は!余計な事を言わないの!」
「うぅ⋯婆の力が意外と強いでしゅ。ポポ爺の次に痛いでしゅよ」
そんな涙目な愛娘の頭を優しく摩ってあげるルシアード。
「まさかあの可愛い子犬達は魔物じゃないですよね?」
バレリーの父親であるハロルド・モール侯爵が恐る恐るアレクシアに問う。彼の視線の先にいたのはアレクシアの従魔である五匹の子犬達だった。今はアランカルトの足元で五匹丸まってスヤスヤと眠っていた。
「魔物じゃないでしゅよ」
「あはは!そうですよね」
「でちらかと言うと聖獣に近いでしゅね」
「ああ!聖獣ですか⋯⋯ブフォ!?」
魔物じゃないと否定させて、安心して紅茶を一飲みしたモール侯爵だがアレクシアの爆弾発言で盛大に吹き出す事になる。スライダー侯爵もサイドラ辺境伯も唖然としながらスヤスヤと眠る可愛い子犬を凝視する。
「状況が追いつかない⋯わしパニック!!」
サイドラ辺境伯の頭からまた湯気が出てきたので、アレクシアは待ってましたとばかりに小さい手で扇いであげる。
「脳筋馬鹿ちんには難しかったでしゅね!まぁとにかくこの事は絶対に秘密でしゅよ!もし誰かに言ったら髪の毛がハゲになる呪いをかけましゅ!」
「おい、地味に嫌だな」
孫の提案を苦笑いで聞いているローランド。
「あの、アレクシア様の頭にいる黒い小鳥は普通の鳥ですよね?普通の鳥って言って下さい!!」
「違いましゅ。今は擬態でしゅが、魔国の邪悪竜ウロボロしゅでしゅよ!」
モール侯爵が懸命に懇願するが、非情にもアレクシアが淡々と告げた。原初の竜という本当の真実は告げないが、三人は邪悪竜と聞いただけで驚き固まってしまっていた。
「ウロボロしゅ!竜の姿に戻って良いでしゅよ!」
『んー?大丈夫なのか?』
漆黒の小鳥は一瞬だけ光ると、次の瞬間にはいつもの小さな黒竜の姿に戻っていた。
『こいつら大丈夫か?』
固まったままの三人の周りをパタパタと飛んでいるウロボロス。
「⋯⋯まぁ、御三方には真実をお話し致しました。四騎士様に披露会と婚約式で後ろ盾になって頂けるなら大きな騒ぎにはならない筈です。ですが問題は他国の者達ですね」
そう言って難しい顔になるロイン。
「騒ぐならワイバーンの餌に⋯」
「アレクシア様?」
「しゅみまちぇん!!わたくちが皇女らしく華麗に立ち回りましゅわ!」
アレクシアが華麗に宣言するが、ロインを始め、エルメニアや魔国の大賢者ポーポトスそれに四騎士は溜め息を吐く。
「何でしゅか!失礼な人達でしゅね!!シアはやる時はやるんでしゅよ!」
「それが今ですよ?アレクシア様、急ぎ礼儀作法を身につけましょう」
ロインの宣言に、膝から崩れ落ちるアレクシア。だが、エルメニアやナナーサは拍手して喜んでいた。
「む。アレクシア、お前ならすぐに覚えられるから大丈夫だ」
「父上!シアは生まれてから三年、ずっと野生で暮らしていたんでしゅよ!?それに皆はお忘れでしゅがまだ幼女でしゅ!礼儀作法なんて覚えられましゅか!!馬鹿ちんどもめ!!」
威嚇する猫のように敵意を剥き出しにして猛抗議するアレクシア。
「⋯確かにアレクシアには生まれてからずっと苦労をかけた。ロインや他の者の気持ちもわかるが、この子には窮屈な思いをさせたくないのが本音だ。この国の皇女だが、皆に愛されるとても良い子だ」
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「アレクシア、さすがに他国の者を簡単にはワイバーンの餌にはできないんだ。そこは分かってくれ」
「ゴブリンの餌にもでしゅか?」
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