和解家族

undoodnu

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和解家族

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「もう我慢の限界だ」
「私もです」
「俺もこの家を出る」
「アタシも」

「まあまあ、ここは和解の場です」
「そうは言いましても」
「私はずっと耐えてきました」
「俺は社会から隔絶され、この家から出ることもできず……」
「アタシはこのどんよりした家が嫌い」

「あなたたちは、みんなまだお若いのだから」

超高齢化社会を迎えた現代。
平均年齢八十歳超の若い家族を和解に持っていこうとするのは、二百歳を超えた町内の顔効きだった。とはいえ、この顔効きもまだまだ若手。
町には、仙人と呼ばれる人々が千人はいる。
仙人たちは、まだまだ年端もいかない五十代の若者に、サボテンと呼ばれてからかわれている。

町内の顔効きは、今日も縁側でサイバー菓子を嗜みながら、熱いローズヒップティーを啜っている。

仙人たちは、夜な夜なスケボーで町を徘徊する。

昔は会話が足りなかった。
悔やんでも仕方が無い。先は長いのだ。
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