1 / 1
記憶がない結婚式
しおりを挟む
「ただいま」
誰もいない部屋へ虚しくこだまする、ただいまの声……。
「おかえり、パパ!」
「おかえりなさい、あなた」
なんだ。誰もいないはずなのに声がする。
「パパ、一緒に遊ぼうよ!」
「駄目よ、晩ご飯を食べなきゃ。晩ご飯の後に遊んでもらいなさい」
「うん、そうする!」
子どもの方が顔をぱーっと明るくさせて、部屋の方へ戻っていった。
部屋。
ワンルームの狭い部屋。
そのはずだった。
おかしい。
廊下がある。リビングがある。
「あなた、どうしたの? 今日はずいぶんとお疲れのようね。お仕事大変なの?」
女の方が私に話しかけてくる。
仕事。
俺の仕事。
俺は学生だ。
まだ働いていないし、そこまで疲れることもない。
それなのに、何だこの疲労感は。体の重さは。
「あなたの好きなハンバーグを作ったから、元気出してね」
「うん!」
ハンバーグは良い。ハンバーグは全てを忘れさせてくれる。
誰もいない部屋へ虚しくこだまする、ただいまの声……。
「おかえり、パパ!」
「おかえりなさい、あなた」
なんだ。誰もいないはずなのに声がする。
「パパ、一緒に遊ぼうよ!」
「駄目よ、晩ご飯を食べなきゃ。晩ご飯の後に遊んでもらいなさい」
「うん、そうする!」
子どもの方が顔をぱーっと明るくさせて、部屋の方へ戻っていった。
部屋。
ワンルームの狭い部屋。
そのはずだった。
おかしい。
廊下がある。リビングがある。
「あなた、どうしたの? 今日はずいぶんとお疲れのようね。お仕事大変なの?」
女の方が私に話しかけてくる。
仕事。
俺の仕事。
俺は学生だ。
まだ働いていないし、そこまで疲れることもない。
それなのに、何だこの疲労感は。体の重さは。
「あなたの好きなハンバーグを作ったから、元気出してね」
「うん!」
ハンバーグは良い。ハンバーグは全てを忘れさせてくれる。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
義務ですもの。
あんど もあ
ファンタジー
貴族令嬢の義務として親の決めた相手に嫁いだが、夫には愛する人がいた。夫にないがしろにされても、妻として母として嫁としての義務を果たして誠実に生きたヒロインの掴んだ、ちょっと歪んだ幸せとは。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる