最強の超能力が使えたら

Faust

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黒埼一輝という男

エピソード2

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 違和感を感じ始めたのは、何も最近のことではなかった。

生徒「すげーな。もう発現したのか。」

黒埼一輝の能力発現は他人よりもずっと早かった。そのため、戦うということを経験したのは周りよりも早く、経験値というものも周りよりも多かったのだと思う。しかし、差がつきすぎてしまった。

一輝「はぁ…。面白くないな。」

当時小学生だった一輝にもはっきりと分かっていたのかもしれない。能力が発現したのは最も早かったが、未だに解明されてない。

周りの人「また、大会で優勝したそうよ。」

周りの人「才能ですもの。しょうがないわ。」

強いと言われることに抵抗はない。むしろ、嬉しく感じるぐらいだ。しかし、あまりにも大きすぎる才能には嫉妬がつきものだ。

取材者「すごいですねぇ。一体どのような努力を?」

努力などしたことはなかった。強くありたいとは思ったことはあるが、実際に行動に移すことはなかった。

一輝「周りと平等でありたい。ほんの少しなら弱くなってもいい。」

心の中でそう思う気持ちもあった。そんな時だった。

男「強いということは悪いことではない。批判されている君の強さだっていつかは必要になるときがきっと来る。」

どこで会ったかは覚えていない。そう誰かに言われたことだけを覚えていた。

いつかは必要になる。そう信じ続けていたときにあの事件は起きた。コロシアムでの優勝だ。登るところまで登りきってしまった。

一輝「やっぱり、楽しくない。」

当時強いと言われていた人は何人かいた。しかし、その人たちとも差がついてしまった。

何度戦っても、こうなるのだろうか。

そう思っていた時にあの事件が起きた。自らの能力制限が掛けられた。

一輝「こうじゃない。こうでもない。」

中学生になったとき、一輝は自らの能力を使うことをしなくなっていた。

男「今時体術の練習を見るのは珍しいな。もっと違う戦い方があるだろうに。」

そうこの男こそが、御門流星だ。
一輝は流星に自らの身に起こったことを全て話した。信用できない部分もあったし、疑問に思うこともある、不思議な男だった。

流星「マスターピース。それが君の能力だ。」

一輝「何であんたは俺の能力を知っているんだ?」

流星「もちろん仮の名だし、能力の内容もあくまで推測に過ぎない。まぁ、ほとんど合っているようなものだがな。」

こうして、一輝は中学生活を流星と共に送った。
そして、現在に至る。

流星「来週から学内代表決定戦だ。すでに言っているが勝負は明日から始まる。くれぐれも手を抜くようなことはするなよ。」

一輝「もちろんだ。誰が相手でも勝つ。」



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