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第六章

八話 【もしかして…】

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丘の岩陰にテントを出し、中に入ろうとする惣一郎。

「あの……私は……」っと泣きそうな声を出す巨人。

ま、入れないわな!

5m以上はありそうな巨人は、オレンジの髪で目鼻立ちも良く、冒険者と言うよりは、どっかのお姫様って顔立ちで、裸の胸と腰に青い布を巻き付けており溢れ出ようとする肉がグラマーでエロかった。

小柄になるアイテムでもあれば……

惣一郎はなんだかんだ助ける気はある様だった。

「なぁ、名前を明かせないのは面倒ごとに巻き込みたくないからか? それとも俺達を警戒してか?」

「えっと……その……貴方に迷惑かけたく無いので……」

「じゃなんて呼べばいい?」

「その……お好きに……お呼び下さい」

また名前か……

「巨乳!」

「やです!」

するとベンゾウも参加

「偽乳がいいと思うよ!」

「本物です!」

「桃!」

「デカ尻!」

「モモは……ちょっと……可愛いかも……」

お尻の事とは言えないが[モモ]と呼ぶ事になった。

まぁ、まずはなんか食おう!っと惣一郎は外で料理を作り出す。

前に狩ったデカい牛、ノイテをベンゾウが捌き、惣一郎が焼いていく、それを焼き肉のタレでご飯と一緒に食う!

巨大なモモも腹が減っていた様で、食う量も半端じゃなかった。

ベンゾウも妙な対抗心を露わにし、負けじと良く食べる。

何処に入るのやら……

部位ごとに違う味わいを見せるノイテは、惣一郎も納得の美味さであった。

樽のまま水を飲むモモは、満足そうな表情で、「生き返りました……」っと、惣一郎に礼を言う。

「そのダンジョン産の薬は、何処に?」

「荷物と一緒に流されてしまいました……」

さて、どうしたものか……

考える惣一郎を差し置いて、モモもベンゾウもクロもお腹いっぱいと寝息を立て始めた……

惣一郎は仰向けのモモの胸を見ながら、

『あの上で飛び跳ねたい!』っと思う自分を抑えるのに、精一杯だった。




辺りも暗くなり、まだ考え中の惣一郎は何も思いつかず、いっそこのまま逃げようかとも考えていた。

待てよ、薬? 巨人になる薬…… 有害…… 毒か!

惣一郎は、まだ試した事がない魔法を持っていた。

[キュア]毒や状態異常を治す魔法!

惣一郎は呪羅流民を構え、深く息を吐き集中して寝ているモモにキュアをかける!

モモは徐々に小さくなっていき布がはだけ、あられも無い姿を見せる!

「やった、おっぱいだ!」

ツッコミがいない惣一郎は言ってて恥ずかしくなり、テントのベッドで横になる。




翌朝、惣一郎は愕然とする。

解決したと思ったのに、モモは元の巨乳…… 巨人になっていた。

何故布がはだけたのか不思議そうに起きたモモが、惣一郎に気付くと、

「す、すいません……巻き直すので見ないでください……」

惣一郎は固まっていた…… エロいな。





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