199 / 409
第十章
十三話 【散歩】
しおりを挟む
片腕と言うのは不便で、料理もまともに作れないのである。
弁慶が役に立てて嬉しそうだ。
あの、食う寝る戦うしか出来ないベンゾウも、色々と手伝う様になった。
惣一郎が不便になったおかげで、チームワークが固まって来ているのも、複雑だけど……
だいぶ動けるようになった惣一郎は、食事を終えると街に行く事にする。
惣一郎にはまだ、知らない魔法が多いからだ。
ここワーテイズは事、魔法に関しては他国より進んでいる。
王都なら何かわかるかも知れない。
王都は今や、行く当ての無い住民しか残って居らず、人もまばらであった。
魔導書店は…… よかった開いている!
中に入ると、鷲っ鼻の老婆がひとりカウンターの奥にいた。
毒リンゴでも配ってそうだ。
「いらっしゃい」
「すいません、何か珍しい魔法はありませんか?」
「珍しい?」
「ええ」
「そうさね、広範囲のクリーンなら……」
惣一郎は老婆にクリーンをかける。
「驚いた! ウチのより、よっぽど珍しいじゃ無いか」
「何か噂や、過去に失われた魔法の話でもいいんです」
「なんだい客じゃ無いのかい…… 転移魔法とか古代魔法のことかい?」
「そうです、古代魔法!」
「そうだね~ 私が知ってるのは……」
[転移魔法] 物体を一瞬で移動させる。
[蘇生魔法] 死んだ者を生き返らす。
[幻影魔法] イメージした幻を見せる。
[飛行魔法] 自分を浮かせ飛ぶ事が出来る。
[結界魔法] 魔法を無効化する。
「そんな所かね~ どれも文献に残ってる、大昔に失われた魔法さね~」
なるほど、どれも便利そうな魔法だな!
だが、こんな便利そうな魔法が何故失われたのか疑問が湧く。
「失われた理由? さぁね~ 魔法学者の連中なら何か分かるかも知れないが、私にはそれ以上の事は分からないね……」
「そうか…… ありがとう!」
惣一郎はお礼と代金を払い、店を出る。
聞く場所が間違っていたか。
惣一郎は静かな街をぶらつきながら、ギルドへ戻る。
ギルドにも冒険者は居らず、数人の職員が働いているだけだった。
「ヒロヨシー…… ギルマスはいますか?」
今、城に行っているのそうなので、戻り次第探してる事を伝えて貰う。
惣一郎は中庭のテントに戻る。
ずっと寝ていたからか、酷く身体が怠い。
留守番してたクロが心配そうに近づいて来る。
ワン!(最近、焼肉を食べて無いぞ)
「そうか、クロにも心配かけたな~」
古代魔法か……
そこに、大して待たずにヒロヨシーが戻ってくる。
「惣一郎殿! 何かありましたか?」
古代魔法に詳しい人を紹介して欲しいと、ヒロヨシーに頼む。
「わかりました、学者を何人かあたってみますが今、王都には居ないと思うので数日かかるかと」
そう言うと足早に去って行く。
惣一郎はのんびりと、リハビリしながら待つ事にする。
弁慶が役に立てて嬉しそうだ。
あの、食う寝る戦うしか出来ないベンゾウも、色々と手伝う様になった。
惣一郎が不便になったおかげで、チームワークが固まって来ているのも、複雑だけど……
だいぶ動けるようになった惣一郎は、食事を終えると街に行く事にする。
惣一郎にはまだ、知らない魔法が多いからだ。
ここワーテイズは事、魔法に関しては他国より進んでいる。
王都なら何かわかるかも知れない。
王都は今や、行く当ての無い住民しか残って居らず、人もまばらであった。
魔導書店は…… よかった開いている!
中に入ると、鷲っ鼻の老婆がひとりカウンターの奥にいた。
毒リンゴでも配ってそうだ。
「いらっしゃい」
「すいません、何か珍しい魔法はありませんか?」
「珍しい?」
「ええ」
「そうさね、広範囲のクリーンなら……」
惣一郎は老婆にクリーンをかける。
「驚いた! ウチのより、よっぽど珍しいじゃ無いか」
「何か噂や、過去に失われた魔法の話でもいいんです」
「なんだい客じゃ無いのかい…… 転移魔法とか古代魔法のことかい?」
「そうです、古代魔法!」
「そうだね~ 私が知ってるのは……」
[転移魔法] 物体を一瞬で移動させる。
[蘇生魔法] 死んだ者を生き返らす。
[幻影魔法] イメージした幻を見せる。
[飛行魔法] 自分を浮かせ飛ぶ事が出来る。
[結界魔法] 魔法を無効化する。
「そんな所かね~ どれも文献に残ってる、大昔に失われた魔法さね~」
なるほど、どれも便利そうな魔法だな!
だが、こんな便利そうな魔法が何故失われたのか疑問が湧く。
「失われた理由? さぁね~ 魔法学者の連中なら何か分かるかも知れないが、私にはそれ以上の事は分からないね……」
「そうか…… ありがとう!」
惣一郎はお礼と代金を払い、店を出る。
聞く場所が間違っていたか。
惣一郎は静かな街をぶらつきながら、ギルドへ戻る。
ギルドにも冒険者は居らず、数人の職員が働いているだけだった。
「ヒロヨシー…… ギルマスはいますか?」
今、城に行っているのそうなので、戻り次第探してる事を伝えて貰う。
惣一郎は中庭のテントに戻る。
ずっと寝ていたからか、酷く身体が怠い。
留守番してたクロが心配そうに近づいて来る。
ワン!(最近、焼肉を食べて無いぞ)
「そうか、クロにも心配かけたな~」
古代魔法か……
そこに、大して待たずにヒロヨシーが戻ってくる。
「惣一郎殿! 何かありましたか?」
古代魔法に詳しい人を紹介して欲しいと、ヒロヨシーに頼む。
「わかりました、学者を何人かあたってみますが今、王都には居ないと思うので数日かかるかと」
そう言うと足早に去って行く。
惣一郎はのんびりと、リハビリしながら待つ事にする。
25
あなたにおすすめの小説
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる