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第十一章
十六話 【大きな木の上で!】
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森の中で生活している人達が、通り過ぎる惣一郎達をジロジロと見ている。
あまり気分の良い物ではない。
するとクオンの知り合いだろうエルフが、近付いてきて話しかける。
「クオン、何故ここに!」
「[エレノイ]、エレノイなの?」
久しぶりの再会の会話に、置いていかれる惣一郎達。
「すまん惣一郎殿、こちらは私の知り合いでエレノイと言い、森の入り口を守る者のひとりです。」
「やぁ、初めましてだね! クオンの知り合いなら歓迎するよ!」
「あぁ、初めてまして、惣一郎だ。よろしく」
緑の服に身を包んだ金髪のエルフに自己紹介をすると、家へ招かれる。
木の上の家に入るのは初めてだった。
心細い階段を、慣れた感じで登って行くエレノイに続き上まであがると、よく出来た木造の家が枝の間に生える様に建っていた。
陽が射す上の階には、畑まである。
クオンがエレノイに訪れた事情を説明する。
「陣唱紙か…… なら三號街の[ナリ]しか居ないね~」
「ええ、私もナリしか居ないかと」
聞けば相当変わり者の様で、すんなり教えてくれるかどうか怪しいらしい。
「まぁ、会うだけ会って見るのもいいさ! 明日案内するよ! 今日はウチでゆっくりして行っておくれな!」
元気なエレノイに、流されるまま一泊する事になるが、床の隙間から見える高さが惣一郎の股の間をキュッとさせる。
「弁慶、動くな!」
招かれたお礼に惣一郎は、料理で返す。
麦飯とトロロ、そして牛タンを焼く。
みんな感動しながら喜んで食べてくれ、ビールも進む!
クオンはエレノイと思い出話に花を咲かす。
話の中で、最近この近辺で見た事ない魔獣が現れて三號街では騒ぎになっていると聞く。
どうやら厄災ではない様だが、賢王の兵も大分やられているそうで、このままでは三王の均衡が崩れるんじゃないかと、噂になっているそうだ。
クエストの予感……
あまり関わりたくないな~
その後ベッドが足らないと、上の階の畑にテントを出させてもらい、休む。
ギリギリサイズで不安だったが、テントに入れば気にもならなくなった。
ベッドに入った所で、ヒロヨシーからコールが入る。
『惣一郎殿、遅くに申し訳ありません!』
『何かあったのか?』
『ええ、先程ザイラスの一號街にあるギルドの者から連絡が入りまして、獣王が襲われたと!』
『獣王が?』
『現れた男は、獣王の持つある物を狙った様なのですが、返り討ちにあい「また来る」と意味深な事を言い、自爆したそうなんです!』
『ベリルか!』
『おそらく…… そんな真似が出来るのは他に思いつきません!』
『奴もザイラスにいるのか……』
『詳しくは分かりませんが、狙いが成し遂げられなかったのなら、また現れる可能性も!』
『狙いがサッパリ分からん』
『ええ、調べてはいるのですが、こちらも何も掴めていないのが現状でして』
『ありがとう、気に留めて置くよ!』
『はい、また何か分かりましたら! 以上』
何がしたいんだか…… ベリル。
やっぱ、ほっとく訳にも行かないのかな~
あまり気分の良い物ではない。
するとクオンの知り合いだろうエルフが、近付いてきて話しかける。
「クオン、何故ここに!」
「[エレノイ]、エレノイなの?」
久しぶりの再会の会話に、置いていかれる惣一郎達。
「すまん惣一郎殿、こちらは私の知り合いでエレノイと言い、森の入り口を守る者のひとりです。」
「やぁ、初めましてだね! クオンの知り合いなら歓迎するよ!」
「あぁ、初めてまして、惣一郎だ。よろしく」
緑の服に身を包んだ金髪のエルフに自己紹介をすると、家へ招かれる。
木の上の家に入るのは初めてだった。
心細い階段を、慣れた感じで登って行くエレノイに続き上まであがると、よく出来た木造の家が枝の間に生える様に建っていた。
陽が射す上の階には、畑まである。
クオンがエレノイに訪れた事情を説明する。
「陣唱紙か…… なら三號街の[ナリ]しか居ないね~」
「ええ、私もナリしか居ないかと」
聞けば相当変わり者の様で、すんなり教えてくれるかどうか怪しいらしい。
「まぁ、会うだけ会って見るのもいいさ! 明日案内するよ! 今日はウチでゆっくりして行っておくれな!」
元気なエレノイに、流されるまま一泊する事になるが、床の隙間から見える高さが惣一郎の股の間をキュッとさせる。
「弁慶、動くな!」
招かれたお礼に惣一郎は、料理で返す。
麦飯とトロロ、そして牛タンを焼く。
みんな感動しながら喜んで食べてくれ、ビールも進む!
クオンはエレノイと思い出話に花を咲かす。
話の中で、最近この近辺で見た事ない魔獣が現れて三號街では騒ぎになっていると聞く。
どうやら厄災ではない様だが、賢王の兵も大分やられているそうで、このままでは三王の均衡が崩れるんじゃないかと、噂になっているそうだ。
クエストの予感……
あまり関わりたくないな~
その後ベッドが足らないと、上の階の畑にテントを出させてもらい、休む。
ギリギリサイズで不安だったが、テントに入れば気にもならなくなった。
ベッドに入った所で、ヒロヨシーからコールが入る。
『惣一郎殿、遅くに申し訳ありません!』
『何かあったのか?』
『ええ、先程ザイラスの一號街にあるギルドの者から連絡が入りまして、獣王が襲われたと!』
『獣王が?』
『現れた男は、獣王の持つある物を狙った様なのですが、返り討ちにあい「また来る」と意味深な事を言い、自爆したそうなんです!』
『ベリルか!』
『おそらく…… そんな真似が出来るのは他に思いつきません!』
『奴もザイラスにいるのか……』
『詳しくは分かりませんが、狙いが成し遂げられなかったのなら、また現れる可能性も!』
『狙いがサッパリ分からん』
『ええ、調べてはいるのですが、こちらも何も掴めていないのが現状でして』
『ありがとう、気に留めて置くよ!』
『はい、また何か分かりましたら! 以上』
何がしたいんだか…… ベリル。
やっぱ、ほっとく訳にも行かないのかな~
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