異世界で買った奴隷が強すぎるので説明求む!

夜間救急事務受付

文字の大きさ
219 / 409
第十一章

十六話 【大きな木の上で!】

しおりを挟む
森の中で生活している人達が、通り過ぎる惣一郎達をジロジロと見ている。

あまり気分の良い物ではない。

するとクオンの知り合いだろうエルフが、近付いてきて話しかける。

「クオン、何故ここに!」

「[エレノイ]、エレノイなの?」

久しぶりの再会の会話に、置いていかれる惣一郎達。

「すまん惣一郎殿、こちらは私の知り合いでエレノイと言い、森の入り口を守る者のひとりです。」

「やぁ、初めましてだね! クオンの知り合いなら歓迎するよ!」

「あぁ、初めてまして、惣一郎だ。よろしく」

緑の服に身を包んだ金髪のエルフに自己紹介をすると、家へ招かれる。

木の上の家に入るのは初めてだった。

心細い階段を、慣れた感じで登って行くエレノイに続き上まであがると、よく出来た木造の家が枝の間に生える様に建っていた。

陽が射す上の階には、畑まである。

クオンがエレノイに訪れた事情を説明する。

「陣唱紙か…… なら三號街の[ナリ]しか居ないね~」

「ええ、私もナリしか居ないかと」

聞けば相当変わり者の様で、すんなり教えてくれるかどうか怪しいらしい。

「まぁ、会うだけ会って見るのもいいさ! 明日案内するよ! 今日はウチでゆっくりして行っておくれな!」

元気なエレノイに、流されるまま一泊する事になるが、床の隙間から見える高さが惣一郎の股の間をキュッとさせる。

「弁慶、動くな!」

招かれたお礼に惣一郎は、料理で返す。

麦飯とトロロ、そして牛タンを焼く。

みんな感動しながら喜んで食べてくれ、ビールも進む!

クオンはエレノイと思い出話に花を咲かす。

話の中で、最近この近辺で見た事ない魔獣が現れて三號街では騒ぎになっていると聞く。

どうやら厄災ではない様だが、賢王の兵も大分やられているそうで、このままでは三王の均衡が崩れるんじゃないかと、噂になっているそうだ。

クエストの予感……

あまり関わりたくないな~

その後ベッドが足らないと、上の階の畑にテントを出させてもらい、休む。

ギリギリサイズで不安だったが、テントに入れば気にもならなくなった。

ベッドに入った所で、ヒロヨシーからコールが入る。

『惣一郎殿、遅くに申し訳ありません!』

『何かあったのか?』

『ええ、先程ザイラスの一號街にあるギルドの者から連絡が入りまして、獣王が襲われたと!』

『獣王が?』

『現れた男は、獣王の持つある物を狙った様なのですが、返り討ちにあい「また来る」と意味深な事を言い、自爆したそうなんです!』

『ベリルか!』

『おそらく…… そんな真似が出来るのは他に思いつきません!』

『奴もザイラスにいるのか……』

『詳しくは分かりませんが、狙いが成し遂げられなかったのなら、また現れる可能性も!』

『狙いがサッパリ分からん』

『ええ、調べてはいるのですが、こちらも何も掴めていないのが現状でして』

『ありがとう、気に留めて置くよ!』

『はい、また何か分かりましたら! 以上』

何がしたいんだか…… ベリル。

やっぱ、ほっとく訳にも行かないのかな~






しおりを挟む
感想 67

あなたにおすすめの小説

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~

志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」 この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。 父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。 ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。 今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。 その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。 間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。 多分不具合だとおもう。 召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。 そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます ◇ 四巻が販売されました! 今日から四巻の範囲がレンタルとなります 書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます 追加場面もあります よろしくお願いします! 一応191話で終わりとなります 最後まで見ていただきありがとうございました コミカライズもスタートしています 毎月最初の金曜日に更新です お楽しみください!

処理中です...