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第十七章
十八話 【大掃除!】
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「ちょベンゾウ! 弁慶! 俺また若返ったみたい…… って、なんでまだ裸なのよ」
「いやぁ~」
「ご主人様は、ご主人様だよ!」
「いいから服着ろよ!」
エリクサーで怪我が治ったどころか、失った左腕も元通り生え、若返った惣一郎。
「アハッ、わっか~!」
テンション高く、鏡を見ていた。
「出かけるんじゃないの?」
「ああ、そうだった。島に戻るぞ。遅かれ早かれミルドラは王の存在に気づくだろう、これ以上強くさせない為に、先に島の厄災を掃除しなきゃな! 奴らの行き着く先も島だろうし」
惣一郎は服を着たベンゾウ達と部屋を出ると、セシルとクロを連れ出し、施設へ向かう。
「惣一郎殿!」
杖をついたゼリオスが、声をかける。
「我々も戦います!」
「その足じゃ、まだ無理だろ!」
「魔法を撃つのに、足は関係ありません!」
回復薬はまだ温存しておきたいし、戦力は多いに越した事がないんだが……
「セシル、予定変更だ! ゼリオスの足の治療を! それとワイドンテも近くに来てる。彼らの力も借りたい、説明を頼む」
「分かりました。必ず説得して見せます」
いや普通に言えば来そうだが……
「ゼリオスも治療してから来てくれ! 直ぐにミコ達も戻って来るだろう。ギドには悪いが、ツナマヨ達の迎えも頼むと伝えてくれ! 島に行けば厄災との連戦だ。万全の体調で来てくれ! クロ、セシルの護衛を頼むぞ」
「わ、分かりました、すぐに追いかけます」
「あいわかった、セシルは我が守ろう」
「じゃ俺たちは先に暴れてるから!」
そう言うと惣一郎達は、サーズリを連れて島へ戻る。
島の転移施設で、もう一人の施設職員コキアに、後から大勢の来ると伝え、砂浜に出る。
惣一郎はテントを新しく出すと、サーズリに魔石のついたアクセサリーを渡す。
「俺たちは、先に島で始めるよ! 他の連中が来たら連絡くれ、夜には戻る。それと厄災の数も多い! 戦えそうな冒険者に声をかけて欲しいんだ」
「わ、分かりました。ですが、厄災が相手となると限られてきますが……」
「ああ、武器は俺が貸し出す。サーズリが戦えそうと思う奴だけでいいよ」
惣一郎達は理喪棍を掴むと、パッと姿を消す。
厄災の島まで瞬間移動でひとっ飛びであった。
島に着くと惣一郎は、サーチを広範囲で唱える!
「やっぱ結構いるな~ ミルドラが気付く前に掃除、終わるかな~」
「ベンゾウ、頑張るよ!」
「アタイも、負けないぜ!」
「あはは、若返った俺を舐めるなよ!」
惣一郎の言葉に、何故か競走の様な雰囲気になり、ベンゾウと弁慶が真逆に走り出した!
いやいや、えっ? ソロなの?
固まる惣一郎の耳に、弁慶が走り去った方から、大きな音が聞こえて来る。
まぁ、アイツらなら問題ないか……
惣一郎は理喪棍にまたがると、空に飛び上がり、島の上空から、殺虫剤を振り撒き始める。
『ベンゾウ、弁慶、マスクしろよ~』
ふたりが向かった方から、厄災の悲鳴の様な鳴声と、大きな打撃音が続く。
夢中で戦う惣一郎達。
気がつくと、陽は水平線に沈もうとしていた。
上空から薬を散布し続けた惣一郎が、サーチでふたりを探し、瞬間移動する。
「マジで便利な魔法だな!」
肩を揺らし息が上がった弁慶が、
「だ、旦那様は、ハァハァ随分と余裕だな」
「ああ、空から薬を撒いてただけだしな! でも殺虫剤が効く厄災は、結構倒したぞ!」
「ずる……い! ハァハァ」
弁慶も大きな厄災を4匹も単独で倒していた。
どれも潰れて、原型が分からないほどだった。
「今日はここまでだな、ベンゾウを拾って帰ろう」
瞬間移動で現れた惣一郎に驚き、背中に何か隠すベンゾウ。
周りには、切り刻まれた結構な数の厄災と、島に生えていたバナナの皮が、無数に落ちていた。
「なるほど、夕飯は要らないと?」
「違うの! 厄災が食べてたの! それで、どんな味かな~って、ちょっと食べてみただけなの!」
厄災が皮剥くか!
それでも10匹以上の厄災が倒れている。
「ま、数でいったら俺の圧勝だな!」
「ご主人様が倒したのは、弱っちいのでしょ!」
「そうだ! アタイのは全部大きいぞ!」
文句を言い続けるふたりを連れて、施設のある島に戻る。
島に戻ると、ミコ達が到着しており、
「旦那ぁ、連絡したのになんで迎えに来ないんだよ!」
っと怒っていた。
いや、夕方だし、来てもすぐ戻る様だし……
「まぁ、大掃除は明日からが本番って事で!」
「いやぁ~」
「ご主人様は、ご主人様だよ!」
「いいから服着ろよ!」
エリクサーで怪我が治ったどころか、失った左腕も元通り生え、若返った惣一郎。
「アハッ、わっか~!」
テンション高く、鏡を見ていた。
「出かけるんじゃないの?」
「ああ、そうだった。島に戻るぞ。遅かれ早かれミルドラは王の存在に気づくだろう、これ以上強くさせない為に、先に島の厄災を掃除しなきゃな! 奴らの行き着く先も島だろうし」
惣一郎は服を着たベンゾウ達と部屋を出ると、セシルとクロを連れ出し、施設へ向かう。
「惣一郎殿!」
杖をついたゼリオスが、声をかける。
「我々も戦います!」
「その足じゃ、まだ無理だろ!」
「魔法を撃つのに、足は関係ありません!」
回復薬はまだ温存しておきたいし、戦力は多いに越した事がないんだが……
「セシル、予定変更だ! ゼリオスの足の治療を! それとワイドンテも近くに来てる。彼らの力も借りたい、説明を頼む」
「分かりました。必ず説得して見せます」
いや普通に言えば来そうだが……
「ゼリオスも治療してから来てくれ! 直ぐにミコ達も戻って来るだろう。ギドには悪いが、ツナマヨ達の迎えも頼むと伝えてくれ! 島に行けば厄災との連戦だ。万全の体調で来てくれ! クロ、セシルの護衛を頼むぞ」
「わ、分かりました、すぐに追いかけます」
「あいわかった、セシルは我が守ろう」
「じゃ俺たちは先に暴れてるから!」
そう言うと惣一郎達は、サーズリを連れて島へ戻る。
島の転移施設で、もう一人の施設職員コキアに、後から大勢の来ると伝え、砂浜に出る。
惣一郎はテントを新しく出すと、サーズリに魔石のついたアクセサリーを渡す。
「俺たちは、先に島で始めるよ! 他の連中が来たら連絡くれ、夜には戻る。それと厄災の数も多い! 戦えそうな冒険者に声をかけて欲しいんだ」
「わ、分かりました。ですが、厄災が相手となると限られてきますが……」
「ああ、武器は俺が貸し出す。サーズリが戦えそうと思う奴だけでいいよ」
惣一郎達は理喪棍を掴むと、パッと姿を消す。
厄災の島まで瞬間移動でひとっ飛びであった。
島に着くと惣一郎は、サーチを広範囲で唱える!
「やっぱ結構いるな~ ミルドラが気付く前に掃除、終わるかな~」
「ベンゾウ、頑張るよ!」
「アタイも、負けないぜ!」
「あはは、若返った俺を舐めるなよ!」
惣一郎の言葉に、何故か競走の様な雰囲気になり、ベンゾウと弁慶が真逆に走り出した!
いやいや、えっ? ソロなの?
固まる惣一郎の耳に、弁慶が走り去った方から、大きな音が聞こえて来る。
まぁ、アイツらなら問題ないか……
惣一郎は理喪棍にまたがると、空に飛び上がり、島の上空から、殺虫剤を振り撒き始める。
『ベンゾウ、弁慶、マスクしろよ~』
ふたりが向かった方から、厄災の悲鳴の様な鳴声と、大きな打撃音が続く。
夢中で戦う惣一郎達。
気がつくと、陽は水平線に沈もうとしていた。
上空から薬を散布し続けた惣一郎が、サーチでふたりを探し、瞬間移動する。
「マジで便利な魔法だな!」
肩を揺らし息が上がった弁慶が、
「だ、旦那様は、ハァハァ随分と余裕だな」
「ああ、空から薬を撒いてただけだしな! でも殺虫剤が効く厄災は、結構倒したぞ!」
「ずる……い! ハァハァ」
弁慶も大きな厄災を4匹も単独で倒していた。
どれも潰れて、原型が分からないほどだった。
「今日はここまでだな、ベンゾウを拾って帰ろう」
瞬間移動で現れた惣一郎に驚き、背中に何か隠すベンゾウ。
周りには、切り刻まれた結構な数の厄災と、島に生えていたバナナの皮が、無数に落ちていた。
「なるほど、夕飯は要らないと?」
「違うの! 厄災が食べてたの! それで、どんな味かな~って、ちょっと食べてみただけなの!」
厄災が皮剥くか!
それでも10匹以上の厄災が倒れている。
「ま、数でいったら俺の圧勝だな!」
「ご主人様が倒したのは、弱っちいのでしょ!」
「そうだ! アタイのは全部大きいぞ!」
文句を言い続けるふたりを連れて、施設のある島に戻る。
島に戻ると、ミコ達が到着しており、
「旦那ぁ、連絡したのになんで迎えに来ないんだよ!」
っと怒っていた。
いや、夕方だし、来てもすぐ戻る様だし……
「まぁ、大掃除は明日からが本番って事で!」
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