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第二章 王立騎士団
2 王族
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王宮レストランで見かけた二人連れの男。追いかけてきたようで、呼び止められてしまった。
「少しお話してもいいですか?」
「ええ。」
「名乗るのが遅くなりました。わたしはヒューク。こちらは、オーカドル公爵。父だ。もうすぐ、私がオーカドル公爵となる。」
「ソニーです。初めてお目にかかります。…でいいのかな?」
うわぁ、公爵様だ。初対面だと思うが、自信がないので聞いてみる。
「そうだ。初対面だな。」
「何故、私に?」
「いや、噂の方に話を聞きたくてな。」
「申し訳ありませんが、お話出来るようなことは…」
「隣国の話を聞きたい。」
「それこそ、私が帰国する条件で、お話できません。」
深くお辞儀をした。隣国の太皇太后との約束。百四十年前、アスターネスから嫁いだエミリアが便宜をはかってくれたおかげて、俺は帰国出来たのだから。
「固いことを言うな。他言はしない。誰が聞いている訳でもなかろう。」
「興味がおありでしたら、直接訪問なさればよろしいかと。今は自由に往き来できますので。」
俺は一礼して、反対方向に歩き出した。オーカドル公爵…説明を受けたはず、記憶をたどる。
前王ハーネスの妹パフィ姫の嫁ぎ先。息子を授かり、その息子の孫が彼だ。関わり合いになりたくないな。
俺の記憶に残るアレク王子が前々王。その息子が前王ハーネス。息子ルネ王が現在の王。もうじきその息子キースが即位して新しい王となる。随分時間が過ぎたからな。まったく知らない王族だらけで、覚えるのに苦労する。
ルネ王はちょっと身体が弱いが、キース王子は精力的で王の風格がある。いい王になるだろうと言われている。
キース王子の息子アーグ王子には2才になる息子、アーネス王子がいる。一度遠くから見たことがあるが、めちゃくちゃ可愛くてなでなでしてやりたい。…できないけどな。
キース王子は妃を溺愛していて、側室を設けていないのでアーグ王子が唯一の子だ。王になるなら側室を持ったほうがいいと思うが、気持ちはわからなくはないな。アーグ王子もまだ若いからこれから子をばんばん作ってもらいたい。
そうだ、小さなアーネスの護衛に配属してもらえないかな。
今の宰相は第二王子の側近だったハルバートの息子イグナートだ。帰国時にお世話になったな。
だが、俺の立ち位置って、なんか腫れ物触るみたいで、扱いも丁寧なんだが、距離を置かれている感じがして、居心地悪い。優遇されてるから多少のワガママも許されるようだ。希望を出したら配属してくれないかな。
まあ、シライの家にも家族にもなんだかなじめなかった。そりゃそうだよな、一度死んだようなものだよ。若いまんまだし、長期の治療のせいで?俺の記憶もあやふやだし。
居づらくなって家を出た。住む家はシライ家が城の近くに用意してくれたし、職も騎士団に戻れたから、良かったけどね。まだ二十歳だし、かわいい彼女つくって、人生楽しむべきなのかな。ふと…
宙をにらむ。
なぜ、こうなった?
愛しい人はもういないのに…
目の奥が熱くなる。
どうして俺は帰ってきた?
会いたい…
瞳を閉じる。
「少しお話してもいいですか?」
「ええ。」
「名乗るのが遅くなりました。わたしはヒューク。こちらは、オーカドル公爵。父だ。もうすぐ、私がオーカドル公爵となる。」
「ソニーです。初めてお目にかかります。…でいいのかな?」
うわぁ、公爵様だ。初対面だと思うが、自信がないので聞いてみる。
「そうだ。初対面だな。」
「何故、私に?」
「いや、噂の方に話を聞きたくてな。」
「申し訳ありませんが、お話出来るようなことは…」
「隣国の話を聞きたい。」
「それこそ、私が帰国する条件で、お話できません。」
深くお辞儀をした。隣国の太皇太后との約束。百四十年前、アスターネスから嫁いだエミリアが便宜をはかってくれたおかげて、俺は帰国出来たのだから。
「固いことを言うな。他言はしない。誰が聞いている訳でもなかろう。」
「興味がおありでしたら、直接訪問なさればよろしいかと。今は自由に往き来できますので。」
俺は一礼して、反対方向に歩き出した。オーカドル公爵…説明を受けたはず、記憶をたどる。
前王ハーネスの妹パフィ姫の嫁ぎ先。息子を授かり、その息子の孫が彼だ。関わり合いになりたくないな。
俺の記憶に残るアレク王子が前々王。その息子が前王ハーネス。息子ルネ王が現在の王。もうじきその息子キースが即位して新しい王となる。随分時間が過ぎたからな。まったく知らない王族だらけで、覚えるのに苦労する。
ルネ王はちょっと身体が弱いが、キース王子は精力的で王の風格がある。いい王になるだろうと言われている。
キース王子の息子アーグ王子には2才になる息子、アーネス王子がいる。一度遠くから見たことがあるが、めちゃくちゃ可愛くてなでなでしてやりたい。…できないけどな。
キース王子は妃を溺愛していて、側室を設けていないのでアーグ王子が唯一の子だ。王になるなら側室を持ったほうがいいと思うが、気持ちはわからなくはないな。アーグ王子もまだ若いからこれから子をばんばん作ってもらいたい。
そうだ、小さなアーネスの護衛に配属してもらえないかな。
今の宰相は第二王子の側近だったハルバートの息子イグナートだ。帰国時にお世話になったな。
だが、俺の立ち位置って、なんか腫れ物触るみたいで、扱いも丁寧なんだが、距離を置かれている感じがして、居心地悪い。優遇されてるから多少のワガママも許されるようだ。希望を出したら配属してくれないかな。
まあ、シライの家にも家族にもなんだかなじめなかった。そりゃそうだよな、一度死んだようなものだよ。若いまんまだし、長期の治療のせいで?俺の記憶もあやふやだし。
居づらくなって家を出た。住む家はシライ家が城の近くに用意してくれたし、職も騎士団に戻れたから、良かったけどね。まだ二十歳だし、かわいい彼女つくって、人生楽しむべきなのかな。ふと…
宙をにらむ。
なぜ、こうなった?
愛しい人はもういないのに…
目の奥が熱くなる。
どうして俺は帰ってきた?
会いたい…
瞳を閉じる。
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