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第六章 王子
2 黒い人
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しばらくしてメイドとテオが戻ってきた。
「ひとまず、侵入者はとらえましたので、移動しましょう。」
三人に守られながら、俺はアーネス王子を抱っこしたまま歩きだした。王宮内も安全ではないようだ。
謎の襲撃事件から、少したったある日。宰相の執務室に俺は来ている。
「先の襲撃で先王はショックで起き上がれない状態。アーグ殿下は襲われて重体だ。貴族の動きも目立つ。二歳のアーネス王子を即位させようとするバラカラ派と王妃を担ぎ上げようとするユリイラ派と、宰相を担ぐ一派と、他にも小さな派閥争いが始まっている。あと、軍部にも動きがある。」
イグナートは言った。
「一応言っとくが、宰相派といっても私は無関係。私は表明もしていないし、する気もない、あちらさんの勝手な思惑だ。」
「サクッと政権とって、表明しちゃえば~?」
と、俺は軽く言ってみた。
「政権どころか、現在私がすべて握っているのだから、表明しようとしまいと変わらんだろう。だが、勝手に担ぎ上げようとする一派は殲滅しとかなくては。」
「お~こわ。」
イグナート、マジこわ。絶対逆らうまい。
「今、王が不在なのはまずい。混乱に乗じて近隣諸国が動いているのが気になる。特にコノセルギアは太皇太后がいつまでもは対抗勢力を押さえていられないだろう。最近、軍事勢力が大きくなっている。それは我が国にもいえるが…… 」
「アーネス王子が即位するまで代理王を立てるとか。」
「そんなんできるン?」
いきなり、口を挟むな。アルの頭をペシっとたたいてやった。
「痛いよ。」
「ちょっと黙ってろアル。」
今ここにいるのは俺の他にイグナートと弟のハバート。マックと息子のアル。
暗殺騒ぎの後の作戦会議。
アーネス王子を無事、王にするために。
なぜここにマックがいるかというと……イグナートとマックの付き合いは長い。お互い協力関係だという。俺が帰国したときに、怪しんだイグナートに頼まれて俺に探りを入れた事があり、その件について最近、マックに謝られた。あのときはごめんね、っていわれたけど、俺は全然気付いてなくて、どの時?って思ったけど、気にしてないよって、誤魔化しておいた。
二人はとても仲が良くて、信頼しあっているように見える。少し羨ましいぞ。そんな訳でマックはここにいるわけだが。
それに俺も、まあアーネスの護衛もしているし、内緒にしてはいるが王族だし…で、話に加わっている。まだ小さいアーネスを守ってやりたいって気持ちは俺にもあるからな。えっと、俺の兄の子の子の子…の子?ってことかな。あってるかな?ん?
「王宮も安全ではない。用心しろよ。特にお前、護衛のくせに、思慮が足りない、頼りない。」
イグナートに俺はダメ出しされてますな。わかってますって。
「悪かったね。知ってるよ。俺は弱っちいよ。宰相様のことだから、どうせ、各所に手の者を配置済みなんでしょ?」
「当然。お前は精々目立って、時間稼ぎをしてくれればいい。」
やだね~こいつ。
「で、我々はどう動けばいい?」
「まずは、マック、以前頼んだ件はどうなっている?」
「そろそろ、連絡が入るはずだよ。」
「よし、そちらは打ち合わせ通りにな、マック。」
「うん。わかった。俺はサーアにしばらく出張だね。」
「気を付けろよ?奴は単細胞だから問題ないとおもうが、想定外の行動をするかもしれない。その場合は、逃げろよ。サーアで保護してもらえ。軍内部に協力者もいるから、必ず助ける。」
「わかった。兄もいるから、多分、大丈夫。」
イグナートがマックは目と目で語っている。強い絆で結ばれているように見える。必ず助けるなんて、なかなか言えないよ。
「ソニーは引き続きアーネスの警護。」
「は~い。」
「ハバートとアルは順調か?」
「いつでも、OKだよ。」
「王妃の方も、そろそろ……だな。」
うわぁ、怖い……何?何?幾つ仕掛けてるの?黒いわこの人……
「ひとまず、侵入者はとらえましたので、移動しましょう。」
三人に守られながら、俺はアーネス王子を抱っこしたまま歩きだした。王宮内も安全ではないようだ。
謎の襲撃事件から、少したったある日。宰相の執務室に俺は来ている。
「先の襲撃で先王はショックで起き上がれない状態。アーグ殿下は襲われて重体だ。貴族の動きも目立つ。二歳のアーネス王子を即位させようとするバラカラ派と王妃を担ぎ上げようとするユリイラ派と、宰相を担ぐ一派と、他にも小さな派閥争いが始まっている。あと、軍部にも動きがある。」
イグナートは言った。
「一応言っとくが、宰相派といっても私は無関係。私は表明もしていないし、する気もない、あちらさんの勝手な思惑だ。」
「サクッと政権とって、表明しちゃえば~?」
と、俺は軽く言ってみた。
「政権どころか、現在私がすべて握っているのだから、表明しようとしまいと変わらんだろう。だが、勝手に担ぎ上げようとする一派は殲滅しとかなくては。」
「お~こわ。」
イグナート、マジこわ。絶対逆らうまい。
「今、王が不在なのはまずい。混乱に乗じて近隣諸国が動いているのが気になる。特にコノセルギアは太皇太后がいつまでもは対抗勢力を押さえていられないだろう。最近、軍事勢力が大きくなっている。それは我が国にもいえるが…… 」
「アーネス王子が即位するまで代理王を立てるとか。」
「そんなんできるン?」
いきなり、口を挟むな。アルの頭をペシっとたたいてやった。
「痛いよ。」
「ちょっと黙ってろアル。」
今ここにいるのは俺の他にイグナートと弟のハバート。マックと息子のアル。
暗殺騒ぎの後の作戦会議。
アーネス王子を無事、王にするために。
なぜここにマックがいるかというと……イグナートとマックの付き合いは長い。お互い協力関係だという。俺が帰国したときに、怪しんだイグナートに頼まれて俺に探りを入れた事があり、その件について最近、マックに謝られた。あのときはごめんね、っていわれたけど、俺は全然気付いてなくて、どの時?って思ったけど、気にしてないよって、誤魔化しておいた。
二人はとても仲が良くて、信頼しあっているように見える。少し羨ましいぞ。そんな訳でマックはここにいるわけだが。
それに俺も、まあアーネスの護衛もしているし、内緒にしてはいるが王族だし…で、話に加わっている。まだ小さいアーネスを守ってやりたいって気持ちは俺にもあるからな。えっと、俺の兄の子の子の子…の子?ってことかな。あってるかな?ん?
「王宮も安全ではない。用心しろよ。特にお前、護衛のくせに、思慮が足りない、頼りない。」
イグナートに俺はダメ出しされてますな。わかってますって。
「悪かったね。知ってるよ。俺は弱っちいよ。宰相様のことだから、どうせ、各所に手の者を配置済みなんでしょ?」
「当然。お前は精々目立って、時間稼ぎをしてくれればいい。」
やだね~こいつ。
「で、我々はどう動けばいい?」
「まずは、マック、以前頼んだ件はどうなっている?」
「そろそろ、連絡が入るはずだよ。」
「よし、そちらは打ち合わせ通りにな、マック。」
「うん。わかった。俺はサーアにしばらく出張だね。」
「気を付けろよ?奴は単細胞だから問題ないとおもうが、想定外の行動をするかもしれない。その場合は、逃げろよ。サーアで保護してもらえ。軍内部に協力者もいるから、必ず助ける。」
「わかった。兄もいるから、多分、大丈夫。」
イグナートがマックは目と目で語っている。強い絆で結ばれているように見える。必ず助けるなんて、なかなか言えないよ。
「ソニーは引き続きアーネスの警護。」
「は~い。」
「ハバートとアルは順調か?」
「いつでも、OKだよ。」
「王妃の方も、そろそろ……だな。」
うわぁ、怖い……何?何?幾つ仕掛けてるの?黒いわこの人……
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