絶対零度の王太子殿下は政略結婚の新妻を溺愛したいようですよ?

五月雨 歌織

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(き、気まずい。)

こういう時って何を話せばいいのかしら?今までそういう経験が無さすぎて分からないわ。えぇと。まずは…………

「なぁ。」

「は、はい!」

驚きで上ずった声で返事をすると彼は面白そうに、柔らかくフッと笑った。

「レオン……………?」「!?」

その笑い方が、愛おしいものを見るような瞳が、あの方を、レオンを思い起こさせる。思わず呟いたその名を聞いた王太子殿下は目を見開きこちらを見て言った。

「憶えているのか?まだあの時君は6歳だったろう?」

「!?えぇ。やっぱりあなたはあの時の…………?」

「あぁ。どう思い出して貰おうかとか、悩んでいたが憶えていてくれて良かった。セレナ。」

優しく、輝くような笑顔はあの時会ったまんまで、なぜか胸がキュンと鳴ったような不思議な感じがした。

(何かしら?変な感じね。でも嫌な感じじゃないわ。むしろ…………)

「なぁ。さっきはセレナって呼んだが、呼び方はそのままでいいか?」

「え、えぇ。ボソッ(びっくりした)私も呼び方はレオンのままでいいかしら?」

「構わない。むしろそうしてくれると嬉しい。セレナ、このあt」「セぇぇレぇぇぇナぁぁぁさぁぁまぁぁ!!」
「「!?」」

(な、なに!?)

「セレナ!!平気か!?」

私は驚きのあまり声も出せないままコクリと頷く。レオンは声と同時に私に抱き着き、その衝撃に耐えきれず転んだ私に手を差し伸べて起こしてくれる。それにお礼を言って私に抱き着いて来た人?の方をみる。

(声からしてもう誰かは分かってるのだけど。)

私は私と一緒に倒れたまま動かない人?に向かって声をかけた………。
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