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「構わない」リチャードが鼻を鳴らした。「ハリーが女だと思われていた頃、私は彼の婚約者だったんだ。政略結婚であるが、私は本気で惹かれていたんだ……」
リチャードの言葉を聞いて、アルベルトはハリソンを上から下まで見た。顔は悪くはないが女には見えない。リチャードの方が中性的で美しく頭と口元を隠せばカトリーナそっくりだ。
ハリソンは武術、剣術に長けているため筋肉が発達している。こんなゴリラみたいな女はごめんだ。
「アル」ハリソンに睨まれた。「お前、大分失礼な事を考えているでしょ」
「いや、別に……」
すると、リチャードは大笑いした。
「幼い時の話だ。しかし」リチャードが残念そうにハリソンを見た。「あんなに可愛かった子がこんなゴリラになるなんて……。可哀想に」
「可哀想じゃないよ」はっきりとハリソンは言った。「今の俺は君よりも強いよ。最高じゃないか」
「君は伯爵になるんだろ。必要ないんじゃないか」
「本当にそう思うの?」
ハリソンの言葉はリチャード向いていたが視線はアルベルトであった。
「そうだな」
アルベルトはなんのことが分らなかったが二人の間では通じ合ったようだ。
「話してもいいんだな」リチャードがハリソンに確認すると彼は頷いた。
「アレが君の妹君と関わり続けるかぎりいつかは知ることになる。なら、情報は正しい方がいいよ」
「そうか」リチャードの視線がアルベルトに向いた。「アルベルト、これからの話しは他言無用。漏れれば、胴体からクビが飛ぶどころでは済まないかもな。更に協力を要請する。いいか」
「……はい」
ここまで着たら承諾する以外にない。おそらく平民の『緑の目』の話だろう。カトリーナと関わるならば絶対に知っておきたい事だ。
「いいの?」ハリソンは眉を下げてアルベルトを見た。「協力とは命をかける事だよ。今なら聞かなかった事にできるよ」
「構いません」
何も知らずにここを去る事が一番賢明な判断なのだろう。しかし、自分の知らない所で全てが終わっているのが嫌だった。カトリーナが関わるならなおさらだ。
「俺は忠告したからね」ハリソンは眉をひそめ大きな声を出した。「後悔しても遅いよ」
微かに言葉を震わす、ハリソンにリチャード眉を下げた。
「なら、続ける」
「はい」
リチャードの言葉に頷くと、ハリソンはソファに深く腰掛けると乱暴に足を揺らした。
「この話は可能性が高いと言うだけで、絶対そうであるという事ではない」
前置きをしてからリチャードはゆっくりと口を開いた。
我が国の隣国は二つある。緑で豊かであり我が国とも貿易が盛んな緑の国と鎖国状態にある黒の国だ。黒の国に関しては一切の情報をアルベルトは持っていなかった。
黒の国は魔女が支配している。魔法が使えるとかそう言う話ではない。
逆らえば国の広場で焼かれ彼女はそれを満足そうに見ている。裁判などない、すべては彼女の一存で決まる。
魔女は気に入ったモノは必ず手に入れなくては気が済まない。以前、魔女は緑の国の王子に惚れた。緑の国が王子を渡さないと言うと国中が火の海になった。結局、王子は黒の国へと渡った。
「昔の事ですか?」
近年で大きな戦争があれば、記憶に残る。特に隣国の話となれば我が国も何かしらの援助をするはずだ。
「アルが生まれた頃だよ」ハリソンが感情のない声で言った。
「では、なんで……」
事件が公になっていない事を聞こうとしたがアルベルトは口にしなかった。アルベルトの中に一つ思い当たる事があった。
「二十二年前に緑の国が災害にあったという記録を見たことがあります」
「あの国のやることは災害と同じなんだよな」
リチャードは呆れた口調で言った。
緑の国は王子を渡さなかったために報復を受けた。それは、王子が我が身可愛さに国を犠牲にしたともとれる。伝え方次第では内乱には発展する話だ。
リチャードの言葉を聞いて、アルベルトはハリソンを上から下まで見た。顔は悪くはないが女には見えない。リチャードの方が中性的で美しく頭と口元を隠せばカトリーナそっくりだ。
ハリソンは武術、剣術に長けているため筋肉が発達している。こんなゴリラみたいな女はごめんだ。
「アル」ハリソンに睨まれた。「お前、大分失礼な事を考えているでしょ」
「いや、別に……」
すると、リチャードは大笑いした。
「幼い時の話だ。しかし」リチャードが残念そうにハリソンを見た。「あんなに可愛かった子がこんなゴリラになるなんて……。可哀想に」
「可哀想じゃないよ」はっきりとハリソンは言った。「今の俺は君よりも強いよ。最高じゃないか」
「君は伯爵になるんだろ。必要ないんじゃないか」
「本当にそう思うの?」
ハリソンの言葉はリチャード向いていたが視線はアルベルトであった。
「そうだな」
アルベルトはなんのことが分らなかったが二人の間では通じ合ったようだ。
「話してもいいんだな」リチャードがハリソンに確認すると彼は頷いた。
「アレが君の妹君と関わり続けるかぎりいつかは知ることになる。なら、情報は正しい方がいいよ」
「そうか」リチャードの視線がアルベルトに向いた。「アルベルト、これからの話しは他言無用。漏れれば、胴体からクビが飛ぶどころでは済まないかもな。更に協力を要請する。いいか」
「……はい」
ここまで着たら承諾する以外にない。おそらく平民の『緑の目』の話だろう。カトリーナと関わるならば絶対に知っておきたい事だ。
「いいの?」ハリソンは眉を下げてアルベルトを見た。「協力とは命をかける事だよ。今なら聞かなかった事にできるよ」
「構いません」
何も知らずにここを去る事が一番賢明な判断なのだろう。しかし、自分の知らない所で全てが終わっているのが嫌だった。カトリーナが関わるならなおさらだ。
「俺は忠告したからね」ハリソンは眉をひそめ大きな声を出した。「後悔しても遅いよ」
微かに言葉を震わす、ハリソンにリチャード眉を下げた。
「なら、続ける」
「はい」
リチャードの言葉に頷くと、ハリソンはソファに深く腰掛けると乱暴に足を揺らした。
「この話は可能性が高いと言うだけで、絶対そうであるという事ではない」
前置きをしてからリチャードはゆっくりと口を開いた。
我が国の隣国は二つある。緑で豊かであり我が国とも貿易が盛んな緑の国と鎖国状態にある黒の国だ。黒の国に関しては一切の情報をアルベルトは持っていなかった。
黒の国は魔女が支配している。魔法が使えるとかそう言う話ではない。
逆らえば国の広場で焼かれ彼女はそれを満足そうに見ている。裁判などない、すべては彼女の一存で決まる。
魔女は気に入ったモノは必ず手に入れなくては気が済まない。以前、魔女は緑の国の王子に惚れた。緑の国が王子を渡さないと言うと国中が火の海になった。結局、王子は黒の国へと渡った。
「昔の事ですか?」
近年で大きな戦争があれば、記憶に残る。特に隣国の話となれば我が国も何かしらの援助をするはずだ。
「アルが生まれた頃だよ」ハリソンが感情のない声で言った。
「では、なんで……」
事件が公になっていない事を聞こうとしたがアルベルトは口にしなかった。アルベルトの中に一つ思い当たる事があった。
「二十二年前に緑の国が災害にあったという記録を見たことがあります」
「あの国のやることは災害と同じなんだよな」
リチャードは呆れた口調で言った。
緑の国は王子を渡さなかったために報復を受けた。それは、王子が我が身可愛さに国を犠牲にしたともとれる。伝え方次第では内乱には発展する話だ。
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