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登校するとすぐに山崎が声を掛けてきた。
「噂聞いた。湯川さんと付き合ってたのか?」
「まぁ」
「なんで隠してたんだよ」
「別に」正樹は無表情で、机に鞄を置いた。「隠してねぇ。言わなかっただけだ」
「あのさ」山崎は大きなため息をついた。「何度も彼女の話したじゃん。もしかして内心笑ってた?」
「ちげって。付き合ったのは最近だから」
「え、いつ?」
山崎に返事をしようとした時いつもの女子二人が来た。
「湯川さんと付き合ってるなら行ってくれれば良かったのに」
「そうだよ」
「本当」
きゃあきゃあ騒ぐ女子に、山崎は頷て同意した。
「なんで?」
正樹は意味が分からなくて首を傾げると女子二人と山崎は笑った。
「私、正樹君の事いいと思ってたけど彼女相手ならすぐ諦めるわよ」
女子の一人は首を振って言った。
「そうね。海外モデルスタイルに勝てるわけないじゃん。あんなのそうそういないわ」
正樹は隣でじっとスマートフォンを見ている恵を顎で指して見せた。
「何言ってんの。恵君は男子じゃん。湯川さんは女子でしょ」
「確かに」
恵の隣にいた女の子が、頷きながら恵の顔を覗き込んだ。恵が「何?」と睨んだが気にしない。二人は恵が不愛想な事に慣れていた。
「恵君が女の子ならめちゃくちゃ美人だよね」
「うん、ドレスとか似合いそう」
それを聞いて、恵に高校時代の制服姿を思い出し吹き出してしまった。すると山崎が笑った。
「その気持ちわかる。木山の女装なんて笑えないだろ」
彼の意見は的をえているが、女子二人はもう反対した。
「なんでよ」
「そうそう、絶対に綺麗だって」
女子らが自分の話を近くでしているのに恵は一切返事をしない。そもそも、言葉が耳に届いているか怪しい。
「そんな事よりさ」山崎が話題を変えた。「マジどうやって湯川さんゲットしたんだよ」
山崎は心底羨ましがっているようであったが、悠を物の様に扱う言い方が気に入らず返事をしなかった。
「おいって」
「別に」
短く返事をすると、山崎はため息をついて肩をすくめた。
「お前ってホントに大切な事言わないよな」
大切な事だから、言いたくないというのが心境だ。
「あ、それ、指輪買ったんだ」
女子の一人が目ざとく見つけると指をさした。
「そういうのいいよね」
女子二人がまじまじと正樹の指を見た。
照れ臭かったが悪い気はしなかった。指輪を見ると、これを買った時の悠のはにかんだ顔を思い出し幸せな気分になった
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「まぁ」
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「別に」正樹は無表情で、机に鞄を置いた。「隠してねぇ。言わなかっただけだ」
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「え、いつ?」
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「湯川さんと付き合ってるなら行ってくれれば良かったのに」
「そうだよ」
「本当」
きゃあきゃあ騒ぐ女子に、山崎は頷て同意した。
「なんで?」
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それを聞いて、恵に高校時代の制服姿を思い出し吹き出してしまった。すると山崎が笑った。
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