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2019/6/25  進歩

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まもなく保護から1ヶ月。

カラス的には、巣立ち失敗から1ヶ月。

本来のカラス生であれば、野天で生きる術を学んでいたはずの1ヶ月、
クロちゃんは、脚の障害を克服し、ある程度自活するためのリハビリに明け暮れていた。


まあ、食べて、寝て、遊んでただけなのだが。


今はまだ、九官鳥フードをふやかしてあげなければ食べられないが、
さらなる高みをめざすには、ドライフードをたベられるようにならねばならない。

なぜなら、主に、飼い主が面倒くさいからだ。

そう言ってしまうとミもフタもないが、ふやかしたエサは、夏場において半日しかもたないため、結構な重要課題なのである。

ヒヨドリの場合、飼い主不在の日中は、安物のバームクーヘンで解決を見た。
形状、サイズ、固さ、個別包装の便利さ、それらイロイロにおいて、安物のバームクーヘンは正に、天の糧であった。

ヒヨドリよりは賢いはずのクロちゃんは、
おそらく将来的には、ドライフードを自ら水に浸すようになるだろう。

だが、まだ時期は未到来。

まずはスイカでツツき食いを練習させてから、安物カステラの切り落としを与えてやった。


最初は放り投げて遊んでいたクロちゃん。

だがなにかの弾みで欠片が口に入ったのであろう。
それが、美味しいモノだと気付いて、試行錯誤を開始した。


結果、カステラが、どろどろになっていたりしたので、どうやら水には浸けてみたらしい。

まあ、進歩かな?



ご褒美に、水浴びたらいをワンランク、サイズアップしてやった。






でも、怪しんで、降りてこない……
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