ノヴェルの日常

moco

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「古典主義者」

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ノヴェルくんはラーメン屋で塩ラーメンを食べています。

ノヴェルくんは学生でした。

市井の喧騒に満ちたラーメン屋でノヴェルくんは電子書籍端末を使いマキュアベリの「君主論」やJ·S·ミルの「自由論」、日本の古い書籍、むかし琵琶法師が諸国を遊行して伝えた「平家物語」、投資の古典であり優れた物語でもある「バビロンの大富豪」などを読んでいます。

ノヴェル「同様にマキュアベリの君主論もまた歴史的な現実のなかで生まれたのだと感じるな」

そうですね。RPGなんかと近い感じがしますね。

ノヴェル「創作をしている方などにはこれら古典を読むことをお勧めしたい」

おやおや、反古典主義だったノヴェルくんが意見を変えるとは?

ノヴェル「反古典主義は単に本に対する知識や洞察力がないだけだ。学問のどの分野にも押さえておくべき古典や共通知は存在するものだよ」 

ふむ。ノヴェルくんが古典に親しむきっかけとなった出来事は何ですか?

ノヴェル「RPGのスマホゲームでむかし学校で習った、平家物語が役に立ったからじゃないかな」

役に立つとは?

ノヴェル「人間的な成熟だと感じる。ゲームの楽しみと平家物語の面白さが一致し忍耐強くプレイが出来た」
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