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39. 水の精霊
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私たちは急いで川へ向かった。旅館を飛び出し、夕闇が広がる中を全速力で駆け抜ける。川の方からは精霊の唸り声が響き、怒りに満ちたその音は周囲の木々や山々を震わせるほどだった。山道を駆け下りると、先ほど遊んでいた川が目の前に広がった。
その光景に、私は言葉を失った。
川の水は高く持ち上がり、巨大な人型の水の塊――精霊の姿がさらにはっきりとしている。精霊は水の腕を広げ、周囲の水を自在に操りながら、川岸の岩や木々を押し流していた。その怒りは、私たちがいた場所全体を巻き込む勢いだ。
「なんて力だ……!」リュウが剣を握りしめながら呟く。その表情には恐れと緊張が混ざり合っていた。
「こんな存在、どうやって止めればいいの……?」アリスが不安げに声を上げる。
「まずは冷静になりましょう」ガイデンが毅然とした口調で私たちを落ち着かせる。「原因を探らない限り、ただの力比べでは勝てないわ」
私もその言葉に頷いた。さっきの旅館での推測――ダムが精霊の怒りを引き起こした可能性――それが正しいなら、何とかしてその原因を取り除かなければならない。
「みんな、あのダムの方に行こう」と私は川岸を指差した。「もしかしたら、あれが精霊を怒らせた原因かもしれない」
「でも、どうやってあんな状況で近づくんだ?」リュウが険しい表情で問いかける。精霊の力で川の流れが乱され、足を踏み入れるのも危険なほどだった。
「僕が行くよ!」突然、マークが声を張り上げた。
「マーク、お前……!」リュウが目を見開く。
「俺たちで作ったダムだ。だから俺が責任を取る。何とかして精霊を鎮める方法を見つけるんだ」マークは真剣な表情でそう言い放った。
その瞬間、精霊が再び唸り声を上げ、水の腕を振り下ろしてきた。私たちは慌ててその場から飛び退き、精霊の攻撃を避けた。川の水が激しく渦巻き、大きな波しぶきが上がる。
リュウが剣を構え直し、精霊の真正面に立ち塞がった。「おい、この大きな塊野郎!こっちを見ろ!」剣を振り上げながら叫ぶと、精霊の青く輝く目がリュウに向けられた。
その瞬間、精霊の腕が水の塊となって振り下ろされ、リュウはすぐさま地面を転がるようにしてそれをかわした。水が地面に叩きつけられた場所には、大きな水たまりができ、衝撃で土がえぐられていた。
「危ない!リュウ!」私が声を張り上げると、彼は素早く立ち上がり、剣を構え直して笑った。「大丈夫だ!まだ動ける!」
「このままじゃ、埒が明かないわ!」アリスが声を上げ、再び矢を放った。今回は、矢に魔力を込めて放つ。矢は光を帯び、精霊の胸部を突き抜けた。その光の粒が精霊の体内で弾けるように広がり、水しぶきが飛び散ったが、精霊は怯む様子もなくさらに前に進んでくる。
「もっと威力を上げるべきだったか……!」アリスは悔しそうに矢をつがえ直す。
「菜々美!何か案はないのか?」リュウが振り返りながら叫ぶ。
私は必死に考えを巡らせる。この精霊は川そのものだ。通常の攻撃は効かない。だが、それでも足止めし続けなければ、マークがダムにたどり着く前に私たち全員がやられてしまう。
「リュウ、もっと精霊を引きつけて!時間を稼いで!」私はリュウに指示を出し、アリスには「できるだけ精霊の足元を狙って!動きを封じられるかもしれない!」と声をかけた。
「了解だ!」リュウは剣を振り上げ、精霊の足元に突進した。精霊の水の体に剣を突き立てると、渦巻きのような動きが一瞬止まったかのように見えた。しかし、精霊は再び動き出し、巨大な腕を振り上げる。
「そんな簡単にやられるかよ!」リュウは腕の攻撃を間一髪でかわし、さらに剣で精霊の体を切り裂くような動きを見せた。だが、切り裂かれた部分はすぐに再生する。
「くそ、全然効かない!」リュウが苛立ちながら叫ぶ。
その時、アリスが声を上げた。「やっぱり、足元を狙うのがいいかも!」彼女の放った矢が精霊の足元を貫き、そこに一瞬だけ渦ができた。それにより、精霊のバランスが崩れ、少しだけ揺らいだように見えた。
「よし、その調子だ!」リュウが叫び、さらに足元を狙って攻撃を加える。アリスの矢が次々と放たれ、精霊の足元に小さな波紋を作り出していく。その度に精霊は動きをわずかに鈍らせた。
ガイデンが杖を掲げ、呪文を唱え始めた。「精霊の動きを封じるには……少しだけ流れを制御できればいいはず!」彼女の呪文が完成すると、精霊の周囲に小さな結界のようなものが広がった。川の流れが一時的に制御され、精霊の動きが明らかに鈍くなった。
「ガイデン、ナイスだ!」リュウがその隙を突いてさらに攻撃を加えるが、精霊はそれでも完全には止まらず、再び渦を巻き起こしながら腕を振り上げた。
「あと少し……耐えろ!」私はマークの姿を探しながら叫ぶ。
すると、精霊が突然大きく唸り声を上げた。その声は周囲の空気を震わせ、波が私たちの方へ押し寄せてきた。「来るぞ!」リュウが叫び、私たちは全員その場から飛び退いた。
「なんとかしないと、これ以上持たないわ!」アリスが焦りを隠せず叫ぶ。
その瞬間、遠くからマークの声が聞こえた。「ダムにたどり着いた!あと少しで壊せる!」彼の声が希望となり、私たちはもう一度気を引き締めた。
「時間を稼ぐぞ!」リュウが剣を構え直し、私たちもそれぞれの位置で精霊を足止めする準備をした。圧倒的な存在感と力を持つ精霊を前に、私たちは必死に抗い続けた。
「よし、僕がダムを壊しに行く!」マークが川沿いを駆け出した。その背中を追うように、私は「待って!私も行く!」と叫び、彼の後を追った。
川沿いを走りながら、私は昼間遊んでいた光景を思い出していた。小さなダムを作り、水をせき止めたときの達成感と楽しさ――あれが、こんな大きな問題を引き起こすなんて、想像もしていなかった。
「菜々美、気をつけて!」マークが私に声をかけた。その瞬間、精霊が私たちの進路に向けて激しい波を送り込んできた。私はとっさに足を止め、近くの岩に身を隠した。
「これ、やばいな……!」マークが息を切らしながら言う。
「でも、やるしかない!」私は強く答え、再び走り出した。川の流れはますます激しくなり、足元の岩や水が不安定に揺れている。
やがて、あのダムが見えてきた。昼間、私たちが遊び半分で作った石の堤防だ。こんな小さなものが、川全体の流れに影響を与えるとは思いもしなかった。
「急ごう!これを壊せば精霊の怒りも収まるかもしれない!」マークがダムに近づき、石を動かし始めた。
「私も手伝う!」私は川の中に入って石を取り除こうとしたが、精霊の怒りが伝わるような激しい水流が押し寄せ、バランスを崩しそうになる。
「くそ、思ったよりも重い!」マークが歯を食いしばりながら言った。
その時、遠くでリュウの声が響いた。「マーク、菜々美!急げ!こっちも持たない!」
振り返ると、リュウとアリスが必死に精霊の攻撃をかわしながら、なんとか注意を引きつけていた。リュウの剣は水を切り裂き、アリスの矢は次々と精霊の体を貫いているが、その攻撃はどれも効果を上げていないようだった。
「急がないと、みんなが危ない……!」私は全力で石を押し始めた。
「もう少しだ!」マークが声を張り上げる。
私たちは石を一つずつ取り除き、ついにダムの中央部分が崩れ始めた。川の流れが勢いを増し、せき止められていた水が一気に下流へと流れ出した。
その瞬間、精霊の動きがピタリと止まった。
「やったか……?」マークが息を切らしながらつぶやく。
精霊は私たちを見下ろすようにしていたが、その目の光が少し柔らかくなったように感じられた。そして、体全体が静かに揺らぎ始め、川の中に溶け込むように姿を消していった。
「本当に……これでよかったんだな」と私は胸を撫で下ろした。
「川の流れが元に戻ったことで、精霊も落ち着いたみたいだな」とマークが安堵の表情を浮かべた。
遠くからリュウとアリス、ガイデンが駆け寄ってきた。「おい、無事か!」リュウが息を切らしながら叫ぶ。
「なんとかなったみたい……」私がそう答えると、全員の顔に安堵の笑みが広がった。
精霊の怒りは収まり、川は再び穏やかさを取り戻していた。私たちはその場に座り込み、ようやく訪れた静寂の中で、互いに顔を見合わせて笑い合った。
その光景に、私は言葉を失った。
川の水は高く持ち上がり、巨大な人型の水の塊――精霊の姿がさらにはっきりとしている。精霊は水の腕を広げ、周囲の水を自在に操りながら、川岸の岩や木々を押し流していた。その怒りは、私たちがいた場所全体を巻き込む勢いだ。
「なんて力だ……!」リュウが剣を握りしめながら呟く。その表情には恐れと緊張が混ざり合っていた。
「こんな存在、どうやって止めればいいの……?」アリスが不安げに声を上げる。
「まずは冷静になりましょう」ガイデンが毅然とした口調で私たちを落ち着かせる。「原因を探らない限り、ただの力比べでは勝てないわ」
私もその言葉に頷いた。さっきの旅館での推測――ダムが精霊の怒りを引き起こした可能性――それが正しいなら、何とかしてその原因を取り除かなければならない。
「みんな、あのダムの方に行こう」と私は川岸を指差した。「もしかしたら、あれが精霊を怒らせた原因かもしれない」
「でも、どうやってあんな状況で近づくんだ?」リュウが険しい表情で問いかける。精霊の力で川の流れが乱され、足を踏み入れるのも危険なほどだった。
「僕が行くよ!」突然、マークが声を張り上げた。
「マーク、お前……!」リュウが目を見開く。
「俺たちで作ったダムだ。だから俺が責任を取る。何とかして精霊を鎮める方法を見つけるんだ」マークは真剣な表情でそう言い放った。
その瞬間、精霊が再び唸り声を上げ、水の腕を振り下ろしてきた。私たちは慌ててその場から飛び退き、精霊の攻撃を避けた。川の水が激しく渦巻き、大きな波しぶきが上がる。
リュウが剣を構え直し、精霊の真正面に立ち塞がった。「おい、この大きな塊野郎!こっちを見ろ!」剣を振り上げながら叫ぶと、精霊の青く輝く目がリュウに向けられた。
その瞬間、精霊の腕が水の塊となって振り下ろされ、リュウはすぐさま地面を転がるようにしてそれをかわした。水が地面に叩きつけられた場所には、大きな水たまりができ、衝撃で土がえぐられていた。
「危ない!リュウ!」私が声を張り上げると、彼は素早く立ち上がり、剣を構え直して笑った。「大丈夫だ!まだ動ける!」
「このままじゃ、埒が明かないわ!」アリスが声を上げ、再び矢を放った。今回は、矢に魔力を込めて放つ。矢は光を帯び、精霊の胸部を突き抜けた。その光の粒が精霊の体内で弾けるように広がり、水しぶきが飛び散ったが、精霊は怯む様子もなくさらに前に進んでくる。
「もっと威力を上げるべきだったか……!」アリスは悔しそうに矢をつがえ直す。
「菜々美!何か案はないのか?」リュウが振り返りながら叫ぶ。
私は必死に考えを巡らせる。この精霊は川そのものだ。通常の攻撃は効かない。だが、それでも足止めし続けなければ、マークがダムにたどり着く前に私たち全員がやられてしまう。
「リュウ、もっと精霊を引きつけて!時間を稼いで!」私はリュウに指示を出し、アリスには「できるだけ精霊の足元を狙って!動きを封じられるかもしれない!」と声をかけた。
「了解だ!」リュウは剣を振り上げ、精霊の足元に突進した。精霊の水の体に剣を突き立てると、渦巻きのような動きが一瞬止まったかのように見えた。しかし、精霊は再び動き出し、巨大な腕を振り上げる。
「そんな簡単にやられるかよ!」リュウは腕の攻撃を間一髪でかわし、さらに剣で精霊の体を切り裂くような動きを見せた。だが、切り裂かれた部分はすぐに再生する。
「くそ、全然効かない!」リュウが苛立ちながら叫ぶ。
その時、アリスが声を上げた。「やっぱり、足元を狙うのがいいかも!」彼女の放った矢が精霊の足元を貫き、そこに一瞬だけ渦ができた。それにより、精霊のバランスが崩れ、少しだけ揺らいだように見えた。
「よし、その調子だ!」リュウが叫び、さらに足元を狙って攻撃を加える。アリスの矢が次々と放たれ、精霊の足元に小さな波紋を作り出していく。その度に精霊は動きをわずかに鈍らせた。
ガイデンが杖を掲げ、呪文を唱え始めた。「精霊の動きを封じるには……少しだけ流れを制御できればいいはず!」彼女の呪文が完成すると、精霊の周囲に小さな結界のようなものが広がった。川の流れが一時的に制御され、精霊の動きが明らかに鈍くなった。
「ガイデン、ナイスだ!」リュウがその隙を突いてさらに攻撃を加えるが、精霊はそれでも完全には止まらず、再び渦を巻き起こしながら腕を振り上げた。
「あと少し……耐えろ!」私はマークの姿を探しながら叫ぶ。
すると、精霊が突然大きく唸り声を上げた。その声は周囲の空気を震わせ、波が私たちの方へ押し寄せてきた。「来るぞ!」リュウが叫び、私たちは全員その場から飛び退いた。
「なんとかしないと、これ以上持たないわ!」アリスが焦りを隠せず叫ぶ。
その瞬間、遠くからマークの声が聞こえた。「ダムにたどり着いた!あと少しで壊せる!」彼の声が希望となり、私たちはもう一度気を引き締めた。
「時間を稼ぐぞ!」リュウが剣を構え直し、私たちもそれぞれの位置で精霊を足止めする準備をした。圧倒的な存在感と力を持つ精霊を前に、私たちは必死に抗い続けた。
「よし、僕がダムを壊しに行く!」マークが川沿いを駆け出した。その背中を追うように、私は「待って!私も行く!」と叫び、彼の後を追った。
川沿いを走りながら、私は昼間遊んでいた光景を思い出していた。小さなダムを作り、水をせき止めたときの達成感と楽しさ――あれが、こんな大きな問題を引き起こすなんて、想像もしていなかった。
「菜々美、気をつけて!」マークが私に声をかけた。その瞬間、精霊が私たちの進路に向けて激しい波を送り込んできた。私はとっさに足を止め、近くの岩に身を隠した。
「これ、やばいな……!」マークが息を切らしながら言う。
「でも、やるしかない!」私は強く答え、再び走り出した。川の流れはますます激しくなり、足元の岩や水が不安定に揺れている。
やがて、あのダムが見えてきた。昼間、私たちが遊び半分で作った石の堤防だ。こんな小さなものが、川全体の流れに影響を与えるとは思いもしなかった。
「急ごう!これを壊せば精霊の怒りも収まるかもしれない!」マークがダムに近づき、石を動かし始めた。
「私も手伝う!」私は川の中に入って石を取り除こうとしたが、精霊の怒りが伝わるような激しい水流が押し寄せ、バランスを崩しそうになる。
「くそ、思ったよりも重い!」マークが歯を食いしばりながら言った。
その時、遠くでリュウの声が響いた。「マーク、菜々美!急げ!こっちも持たない!」
振り返ると、リュウとアリスが必死に精霊の攻撃をかわしながら、なんとか注意を引きつけていた。リュウの剣は水を切り裂き、アリスの矢は次々と精霊の体を貫いているが、その攻撃はどれも効果を上げていないようだった。
「急がないと、みんなが危ない……!」私は全力で石を押し始めた。
「もう少しだ!」マークが声を張り上げる。
私たちは石を一つずつ取り除き、ついにダムの中央部分が崩れ始めた。川の流れが勢いを増し、せき止められていた水が一気に下流へと流れ出した。
その瞬間、精霊の動きがピタリと止まった。
「やったか……?」マークが息を切らしながらつぶやく。
精霊は私たちを見下ろすようにしていたが、その目の光が少し柔らかくなったように感じられた。そして、体全体が静かに揺らぎ始め、川の中に溶け込むように姿を消していった。
「本当に……これでよかったんだな」と私は胸を撫で下ろした。
「川の流れが元に戻ったことで、精霊も落ち着いたみたいだな」とマークが安堵の表情を浮かべた。
遠くからリュウとアリス、ガイデンが駆け寄ってきた。「おい、無事か!」リュウが息を切らしながら叫ぶ。
「なんとかなったみたい……」私がそう答えると、全員の顔に安堵の笑みが広がった。
精霊の怒りは収まり、川は再び穏やかさを取り戻していた。私たちはその場に座り込み、ようやく訪れた静寂の中で、互いに顔を見合わせて笑い合った。
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