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エピローグ
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少年たちには知る由もなかったが、この荒廃した砂漠にはサンタクロースという職業がある。空飛ぶトナカイが空飛ぶ橇を引いている、という夢物語にしか思えないようなことを、高度な科学の力をもって実現させたのだ。
サンタクロースの乗っている橇には、飛行機に使っているのと同じ形状の翼が付いている。底が平たく、上面は丸みを帯びた形のため、翼に加わる空気の圧力が上と下とで変わってくるのだ。その圧力の差が浮力となる。トナカイも同じだ。翼付きの頑丈な鞍を付けていて、それによって飛ぶことができる。
しかし、巨大な翼をナイフのように鋭く左右へ広げたサンタクロースの橇もトナカイも、現実的すぎる。そんなものに夢はない。
そこで利用されているのが不可視化膜だ。ビンセントの戦車と交戦する前に、バード戦車長がジョンたちに教えた魔法のようなあの布で、橇とトナカイの翼を覆っているのだ。金と技術の無駄遣いだという批判は多いけれど、しかし、地球上の資源が枯渇しかかっていることを考えれば、いくら大金があっても、高度な技術を持っていても、使い道は多くはない。それならば、戦闘や略奪行為などで悪用される前に、世界に夢を与えるために利用してもいいのかもしれない。ジョンたちも、あれが奇跡だと思ったからこそ、大きく心を揺さぶられたのだ。
周囲の環境だけでなく、心まで枯れてしまってはいけないと、僅かな人員によって、サンタクロースたちは世界中の少年たちの元を回っている。
*****
ビンセントは二十数年もの間、砂漠の頂点に立ち続けていた。戦車乗りたちは彼との争いを避け、村や町では、通りかかるだけで水や食糧を差し出す者までいた。誰もが恐れる最強の男だったのだ。
あの戦いの数日後まで、少年たちには最も恐れられた人物を倒したなどという実感はまるでなく、ただ、目的を削がれてしまったような不思議な虚無感に苛まれていた。次は何をすればいいのだろうかと思案し始めた頃、ようやく周囲の変化に気づく者が出てきた。どうやら、彼らは他の戦車から避けられているらしいのだ。
訝しむジョンに、バード戦車長が教えてくれた。少年たちがビンセントを倒したという噂はまたたく間に広がり、誰もが真偽を疑うと同時に恐れて避けているのだという。それが本当ならば、戦車砲掃除兵の解放まであと少しだ。ジョンの心はどくんどくんと躍動した。
当然、そんなに簡単ではない。
デレクは以前と同じように大人たちへ戦いを仕掛け、負かした、あるいは戦うまでもなく降伏した相手には掃除兵を要求するだけでなく、二度と彼らを買わないことを約束させた。戦車での戦いを続けるのであれば、そこで暮らす子どもたちに戦車砲の掃除をさせるように話したのだ。それはジョンがいなくなってからバード戦車長が取っていた方法だ。単純な話だが、それが一番理にかなっているとジョンには思えた。他人でない分、重労働を強いられたり、ディッキーのように虐待される心配も格段に減る。
けれど、無数にある戦車一台一台に話をつけていくというのは、途方もない仕事だ。ビンセントを倒したことで、確かに周囲の目は変わり、要求も通りやすくはなったが、大変なことに変わりはないのだ。それでも、彼らは地道に続けることを選んだ。
一年が経つ頃には、多くの少年が戦車を離れた。故郷に戻っていったのだ。止める者は誰もいなかった。でも、反対に帰る場所のない少年も少なくない。
ディッキーとダンが、まさにそれだ。ディッキーの里親は厄介者がいなくなってせいせいしているはずだったし、ダンの父親は手放す目的で彼を売った。ここを離れたら、二人に行く宛などない。
けれど、彼らにはちゃんと居場所がある。お互いの傍らに。それで十分だった。
二人は喧嘩していた長い時間を取り戻そうと、くっついて離れなかった。寝室は再び二人で使うようになったし、食事や戦車内の作業の時も、湖を見つけて遊んだり、水や武具を買いに行く時も、常に一緒。時には周りの空気がちょっと変になってしまうこともあったくらいだ。ビリーなどは「あの二人は絶対にできている」と陰で噂していた。
それ以外にも、二人にはそれぞれ変化があった。
ディッキーは肌を隠すことをやめた。
相変わらず火傷の痕は痛々しく、彼の受けた虐待がいかに酷いものだったかをまざまざと語っていた。傷痕を直視できない者もいる程だ。けれど本人は、もうそれを気にしている素振りは見せなくなり、他の少年たちと一緒に上半身をさらして走り回っていた。
ダンには後遺症が残った。吹き飛ばされた右手の中指だけでなく、薬指と小指もほとんど動かない。さらに、傷が完治する前に無理をしたせいだろう、左腕が肩より上に上がらなくなった。それでも、本人は、そんなことどうでもいい、と言わんばかりの態度を貫いていた。戦車用の罠を仕掛けたり、年少の少年たちのために木や藁を組んで玩具を作ったり、それまで以上に器用さを見せつけた。
しかし、一つだけ、彼は気に病んでいた。ザックのことだ。あの少年の血の生ぬるさは、今でもダンの両腕の中に残っているし、虚ろな目やか細い声を思い出す度に胸はきりきりと疼いた。それは、彼が死の間際にいたことに気づいてさえやれなかったこと、彼のことを何も知らないまま逝かせてしまったことが悔しかったからだ。ダンはディッキーにしか語らなかったが、少年の名前がザックだったかも定かではないのだ。ただ、そんな風に聞こえただけ。きっと違う名だったんだろうことが、彼にはどうしようもなく、悔しかった。
サミーも叔父夫婦の元には戻らなかった。
彼らが自分を家族の一員だと思ってくれていることは知っていたし、それは彼の方も同じだった。けれど、自分が重荷であることも分かっていた。彼の理想は、彼のいない彼の家族だ。自分のことなど気にせずに、幸せに暮らしてほしかった。
だが、彼には家族への感傷に浸っている暇などなかった。戦車砲掃除兵のいない世界を作るため、大きな一歩を踏み出そうと準備を始めたのだ。それは戦車砲を掃除する機械を開発すること。そのために、彼は富裕層の大人たちを訪ねていくと正直に目的を話し、役立ちそうな文献や知識を与えてもらった。彼の身に纏う誠実かつ紳士的な雰囲気に、大人たちは疑いもせずに協力してくれた。富裕層の人間というのは、自分たちの余裕から善良である場合が多いのだ。
彼が後に自身の開発した機械で世界を変えるのは、また別の話だ。
ビリーも未だに戦車に残っている。さっさと帰ればいいのに、とディッキーなどは半ば呆れていたけれど、ビリーは自分が近いうちにジョンやデレクよりも大きくなると信じて疑わなかった。それは、あながち思い込みとも言い切れない。彼の身長はどんどん伸び、あっという間にディッキーを追い越し、今はダンとそう変わらない。もっともっと大きくなって、故郷のみんなを驚かせるのだと言い張っていた。
トミーはあの戦い後、すぐにバード戦車長の元へ戻った。ジョンたちには「掃除兵どもとこれ以上一緒にいたくない」と話したが、本当の理由はルークだ。バード戦車長に引き取られることになった彼の面倒をみてやらなくてはと思っていた。
しかし、ルークはビンセントを殺されたことを恨み続け、何があっても表情を変えず、口も利かなければ、与えられる食べ物も一切口にしなかった。そのせいで、こちらの戦車へやって来て一ヶ月もしない内にすっかり弱り、みんなで困り果てた末、週に一回、点滴で栄養補給をさせるようになった。
その頃には、気の短いトミーは完全に頭に来ていて、ある日、嫌がるルークの口をこじ開け、無理やりシチューを押し入れてしまった。戦車長もドクターもひどく驚いて彼を止めた。けれど、その時はじめて、全く感情を表に出さなかったルークが声を上げて泣き始めたのだ。
それから、ルークは少しずつ食事をとるようになった。未だに口はつぐんだままだが、時間をかけて氷の表面が溶けだすように、彼の心もゆっくりと解けていっているようだった。
デレクは少年たちのリーダーとして、変わらず戦車の指揮を取っている。彼の目指す戦車砲掃除兵の解放にはまだまだ時間がかかりそうだが、それでも一年の間に何人もの少年を助け出し、多くの戦車と掃除兵を買わないようにとの約束を取り付けてきた。
中には約束を交わしたにもかかわらず、新たな少年を買い付ける戦車もあった。そんな時、デレクは容赦なくその戦車の乗員を殺めた。時には非情にならなくてはいけないこともある。それがビンセントと同じだということは理解していたし、そう考える度に心が粟立つようだったが、それでも仕方がないのだ。
彼のやり方をトミーは心底嫌っているらしく、たまに顔を合わせると「また誰かにルークみたいな思いをさせる気か」と彼をなじった。でも、トミーと馬が合わないのは今に始まったことではない。デレクは努めて気にしないようにしていた。
ジョンは仲間たちの元を去る決断をした。故郷へ、父と母の元へ、戻ったのだ。彼は掃除兵として働きに出る前と同じように母の家事を手伝い、馬やラクダの世話をし、そして父と語らった。
ラリーの元へもよく出かけるようになった。デレクに頼まれていたのだ。ラリーの作った藁馬がビリーの命を救ったことをはじめ、ディッキーやダン、サミー、トミー、そしてもちろんデレクのことを色々と話して聞かせた。ラリーは、まるで英雄譚でも聞くかのように目を輝かせていて、ジョンは嬉しくなった。自分の仲間たちの素晴らしさを改めて肌に感じられたから。
サンタクロースの乗っている橇には、飛行機に使っているのと同じ形状の翼が付いている。底が平たく、上面は丸みを帯びた形のため、翼に加わる空気の圧力が上と下とで変わってくるのだ。その圧力の差が浮力となる。トナカイも同じだ。翼付きの頑丈な鞍を付けていて、それによって飛ぶことができる。
しかし、巨大な翼をナイフのように鋭く左右へ広げたサンタクロースの橇もトナカイも、現実的すぎる。そんなものに夢はない。
そこで利用されているのが不可視化膜だ。ビンセントの戦車と交戦する前に、バード戦車長がジョンたちに教えた魔法のようなあの布で、橇とトナカイの翼を覆っているのだ。金と技術の無駄遣いだという批判は多いけれど、しかし、地球上の資源が枯渇しかかっていることを考えれば、いくら大金があっても、高度な技術を持っていても、使い道は多くはない。それならば、戦闘や略奪行為などで悪用される前に、世界に夢を与えるために利用してもいいのかもしれない。ジョンたちも、あれが奇跡だと思ったからこそ、大きく心を揺さぶられたのだ。
周囲の環境だけでなく、心まで枯れてしまってはいけないと、僅かな人員によって、サンタクロースたちは世界中の少年たちの元を回っている。
*****
ビンセントは二十数年もの間、砂漠の頂点に立ち続けていた。戦車乗りたちは彼との争いを避け、村や町では、通りかかるだけで水や食糧を差し出す者までいた。誰もが恐れる最強の男だったのだ。
あの戦いの数日後まで、少年たちには最も恐れられた人物を倒したなどという実感はまるでなく、ただ、目的を削がれてしまったような不思議な虚無感に苛まれていた。次は何をすればいいのだろうかと思案し始めた頃、ようやく周囲の変化に気づく者が出てきた。どうやら、彼らは他の戦車から避けられているらしいのだ。
訝しむジョンに、バード戦車長が教えてくれた。少年たちがビンセントを倒したという噂はまたたく間に広がり、誰もが真偽を疑うと同時に恐れて避けているのだという。それが本当ならば、戦車砲掃除兵の解放まであと少しだ。ジョンの心はどくんどくんと躍動した。
当然、そんなに簡単ではない。
デレクは以前と同じように大人たちへ戦いを仕掛け、負かした、あるいは戦うまでもなく降伏した相手には掃除兵を要求するだけでなく、二度と彼らを買わないことを約束させた。戦車での戦いを続けるのであれば、そこで暮らす子どもたちに戦車砲の掃除をさせるように話したのだ。それはジョンがいなくなってからバード戦車長が取っていた方法だ。単純な話だが、それが一番理にかなっているとジョンには思えた。他人でない分、重労働を強いられたり、ディッキーのように虐待される心配も格段に減る。
けれど、無数にある戦車一台一台に話をつけていくというのは、途方もない仕事だ。ビンセントを倒したことで、確かに周囲の目は変わり、要求も通りやすくはなったが、大変なことに変わりはないのだ。それでも、彼らは地道に続けることを選んだ。
一年が経つ頃には、多くの少年が戦車を離れた。故郷に戻っていったのだ。止める者は誰もいなかった。でも、反対に帰る場所のない少年も少なくない。
ディッキーとダンが、まさにそれだ。ディッキーの里親は厄介者がいなくなってせいせいしているはずだったし、ダンの父親は手放す目的で彼を売った。ここを離れたら、二人に行く宛などない。
けれど、彼らにはちゃんと居場所がある。お互いの傍らに。それで十分だった。
二人は喧嘩していた長い時間を取り戻そうと、くっついて離れなかった。寝室は再び二人で使うようになったし、食事や戦車内の作業の時も、湖を見つけて遊んだり、水や武具を買いに行く時も、常に一緒。時には周りの空気がちょっと変になってしまうこともあったくらいだ。ビリーなどは「あの二人は絶対にできている」と陰で噂していた。
それ以外にも、二人にはそれぞれ変化があった。
ディッキーは肌を隠すことをやめた。
相変わらず火傷の痕は痛々しく、彼の受けた虐待がいかに酷いものだったかをまざまざと語っていた。傷痕を直視できない者もいる程だ。けれど本人は、もうそれを気にしている素振りは見せなくなり、他の少年たちと一緒に上半身をさらして走り回っていた。
ダンには後遺症が残った。吹き飛ばされた右手の中指だけでなく、薬指と小指もほとんど動かない。さらに、傷が完治する前に無理をしたせいだろう、左腕が肩より上に上がらなくなった。それでも、本人は、そんなことどうでもいい、と言わんばかりの態度を貫いていた。戦車用の罠を仕掛けたり、年少の少年たちのために木や藁を組んで玩具を作ったり、それまで以上に器用さを見せつけた。
しかし、一つだけ、彼は気に病んでいた。ザックのことだ。あの少年の血の生ぬるさは、今でもダンの両腕の中に残っているし、虚ろな目やか細い声を思い出す度に胸はきりきりと疼いた。それは、彼が死の間際にいたことに気づいてさえやれなかったこと、彼のことを何も知らないまま逝かせてしまったことが悔しかったからだ。ダンはディッキーにしか語らなかったが、少年の名前がザックだったかも定かではないのだ。ただ、そんな風に聞こえただけ。きっと違う名だったんだろうことが、彼にはどうしようもなく、悔しかった。
サミーも叔父夫婦の元には戻らなかった。
彼らが自分を家族の一員だと思ってくれていることは知っていたし、それは彼の方も同じだった。けれど、自分が重荷であることも分かっていた。彼の理想は、彼のいない彼の家族だ。自分のことなど気にせずに、幸せに暮らしてほしかった。
だが、彼には家族への感傷に浸っている暇などなかった。戦車砲掃除兵のいない世界を作るため、大きな一歩を踏み出そうと準備を始めたのだ。それは戦車砲を掃除する機械を開発すること。そのために、彼は富裕層の大人たちを訪ねていくと正直に目的を話し、役立ちそうな文献や知識を与えてもらった。彼の身に纏う誠実かつ紳士的な雰囲気に、大人たちは疑いもせずに協力してくれた。富裕層の人間というのは、自分たちの余裕から善良である場合が多いのだ。
彼が後に自身の開発した機械で世界を変えるのは、また別の話だ。
ビリーも未だに戦車に残っている。さっさと帰ればいいのに、とディッキーなどは半ば呆れていたけれど、ビリーは自分が近いうちにジョンやデレクよりも大きくなると信じて疑わなかった。それは、あながち思い込みとも言い切れない。彼の身長はどんどん伸び、あっという間にディッキーを追い越し、今はダンとそう変わらない。もっともっと大きくなって、故郷のみんなを驚かせるのだと言い張っていた。
トミーはあの戦い後、すぐにバード戦車長の元へ戻った。ジョンたちには「掃除兵どもとこれ以上一緒にいたくない」と話したが、本当の理由はルークだ。バード戦車長に引き取られることになった彼の面倒をみてやらなくてはと思っていた。
しかし、ルークはビンセントを殺されたことを恨み続け、何があっても表情を変えず、口も利かなければ、与えられる食べ物も一切口にしなかった。そのせいで、こちらの戦車へやって来て一ヶ月もしない内にすっかり弱り、みんなで困り果てた末、週に一回、点滴で栄養補給をさせるようになった。
その頃には、気の短いトミーは完全に頭に来ていて、ある日、嫌がるルークの口をこじ開け、無理やりシチューを押し入れてしまった。戦車長もドクターもひどく驚いて彼を止めた。けれど、その時はじめて、全く感情を表に出さなかったルークが声を上げて泣き始めたのだ。
それから、ルークは少しずつ食事をとるようになった。未だに口はつぐんだままだが、時間をかけて氷の表面が溶けだすように、彼の心もゆっくりと解けていっているようだった。
デレクは少年たちのリーダーとして、変わらず戦車の指揮を取っている。彼の目指す戦車砲掃除兵の解放にはまだまだ時間がかかりそうだが、それでも一年の間に何人もの少年を助け出し、多くの戦車と掃除兵を買わないようにとの約束を取り付けてきた。
中には約束を交わしたにもかかわらず、新たな少年を買い付ける戦車もあった。そんな時、デレクは容赦なくその戦車の乗員を殺めた。時には非情にならなくてはいけないこともある。それがビンセントと同じだということは理解していたし、そう考える度に心が粟立つようだったが、それでも仕方がないのだ。
彼のやり方をトミーは心底嫌っているらしく、たまに顔を合わせると「また誰かにルークみたいな思いをさせる気か」と彼をなじった。でも、トミーと馬が合わないのは今に始まったことではない。デレクは努めて気にしないようにしていた。
ジョンは仲間たちの元を去る決断をした。故郷へ、父と母の元へ、戻ったのだ。彼は掃除兵として働きに出る前と同じように母の家事を手伝い、馬やラクダの世話をし、そして父と語らった。
ラリーの元へもよく出かけるようになった。デレクに頼まれていたのだ。ラリーの作った藁馬がビリーの命を救ったことをはじめ、ディッキーやダン、サミー、トミー、そしてもちろんデレクのことを色々と話して聞かせた。ラリーは、まるで英雄譚でも聞くかのように目を輝かせていて、ジョンは嬉しくなった。自分の仲間たちの素晴らしさを改めて肌に感じられたから。
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