月の石

むう

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タイムカプセル1-10

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「ごめんね!上がる時に仕事頼まれちゃって…」




息を切らして、グルグルに巻かれたマフラーを解きながらお店に入ってきた悠。




「1時間の遅刻だぞ~!」


「だからごめんねってばぁ~」




悠が席に着いてすぐ、英司くんが悠がよく飲むレモンサワーと私が頼んでいたせせりとなんこつを運んでくれた。




「今日は男メンツ「心結~!ずっと会いたかった!」



そう叫びながら私に抱きついてくる悠。




「悠…(笑)」


「…英司、こういうこと」


「ーなるほどっす(笑)」




那奈とはたまに会ってたけど(家に押しかけられた)、悠と会うのは帰国した時以来。



お互い休みや空いてる時間が合わなくて、ずるずる先延ばしにしていたら結局半年も経ってしまった。



「心結を空港まで迎えに行った時から全然会えてなくて寂しかったよぉ」


「ほぼ毎日連絡してたじゃん(笑)」


「連絡はしてたけどさぁ、会うのとは訳が違うもん」




悠は、ジュエリーデザイナーになる為に大学には進学せず専門学校に通って、今はデザイン会社に勤務している。



休みはちゃんとあるみたいだけど、近々新作の企画会議があって、それの企画書を作るのに休みを返上して毎日パソコンと向き合っているらしい。




「絶対次の新作はあたしのデザインしたやつだから宜しくね!」


「まだ通ってもないのに確定なんだ?(笑)」


「もちろん!今回のは是が非でも出したいのっ!」






目を輝かせながら言う悠を見て、本当に今の仕事が大好きなんだなと理解出来る。

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