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第十六・五章…「再び君に出会う」
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気がつくとそこは宇宙のようにどこまでも広がっていて、どこまでもキラキラと点々と輝いている空間にいた。
目の前にいるのは脹ら脛まで露出したドレスに膝くらいまで延びた金髪、海のように青い瞳を持った少女が椅子に座っている。
俺の体はない。
でも、少女を見ることはできる。
「いらっしゃい……苦労しながらもよくここまでたどり着きましたね……レト・ロラナベア」
少女が俺の名前を口にした途端に察した。いや、理解したのだ。
少女、いや、彼女が神であることを。
俺が口ごもると神は慌てた様子で両手を前に出して振る。
「違うのですよ!私はレト、あなたを誉めたいのです……普通は死んだものが生き返ってしまえば戻っては来ません……ですが、あなたは自らの意思で再びこの場所に帰ってきました……私は嬉しく思っているのですよ」
「まぁ、自分からはダメだったけど」
「…………褒美と言ってはあれなのですが、もう一度、一からやり直しませんか?
まぁ生まれる場所、歴は決められませんが……もしかしたら、また会えるかも知れませよ?」
神がそう提案してくれる。
俺が躊躇っているとどこからか神ではない誰かが声を出して飛び込んでくる。
「やっほ~リアラ~、遊びに来たわよ!」
「ヤオナ!?……ちょ、まっ……私に今飛びつかないで!」
リアラと呼ばれた神はヤオナと呼ばれたショートヘアーの幼女に抱きつかれた勢いで俺の方へと倒れてくるが、残念なことに俺には体がないから受け止めることができない。と、思っていた矢先に魔法陣か何かが俺の真下に浮かび上がりそして俺を光の粒子に変えていく。
それを見たリアラはきゃ~!と悲鳴をあげて幼女、ヤオナを睨み付けながら叫ぶ。
「ヤオナが急に抱きつくから間違って転生させちゃったじゃない!」
__転生?
え、ちょ、待って!転生ってどういうこと!?__
出ない声でそう呟くが聞こえているのかいないのか、リアラは今ヤオナに説教中だ。その間にも俺は粒子となってどこかに飛んでいく。
その事に気づいたリアラは再び、ヤオナに説教を始めるのだった。
俺が新たに生まれたのは人間としてだった。綺麗な母親に凛々しい父親の間に生まれた男の子。
その家族には子が生まれる可能性が低いと言われていたが、奇跡的にも俺が生まれた。そのせいなのか、俺は愛されて育てられた。まるで、前の人生を埋めるかのように……それでも俺は嬉しかった。
そしてある日、魔族の少年二人と少女二人が俺の家族の家を訪ねた。
どうやら、社会体験らしい。
少女二人は母親に付いていき、少年二人は父親の話を聞いているいや、白い髪の少年だけが聞いていて紫色の髪を持つ少年は___あれ、この少年には見覚えがある……
少年が俺を見つめて、少しすると驚いた表情をする。その時、俺も気づいた。
少年は……レイト・アルディアデであり、父親の話を聞いている少年はユリィと呼ばれていた少年出会ったことを。
レイトはふっと微笑み、人差し指を俺の小さな手に置いてくる。俺はぎゅっと力一杯に握りしめた。
「何やってんだ?お前は」
「いや、何でもないよ………」
ユリィを見たあと、再び俺の方を見て声を出さずに口を動かす。その動きを見て俺は嬉しさのあまりに涙を流した。
「おぎゃー!おんぎゃー!」
「あらあら、どうしたのかしら……この子はあまり泣かないのだけど」
「………お前、何したんだ?」
あやしに俺をつれて少し離れた場所に向かう母親にタイミングを合わせたユリィがレイトに何か訊ねているが、レイトはふざけるようにしている。
__おはよう、久しぶり、また会えたな、初めまして__
目の前にいるのは脹ら脛まで露出したドレスに膝くらいまで延びた金髪、海のように青い瞳を持った少女が椅子に座っている。
俺の体はない。
でも、少女を見ることはできる。
「いらっしゃい……苦労しながらもよくここまでたどり着きましたね……レト・ロラナベア」
少女が俺の名前を口にした途端に察した。いや、理解したのだ。
少女、いや、彼女が神であることを。
俺が口ごもると神は慌てた様子で両手を前に出して振る。
「違うのですよ!私はレト、あなたを誉めたいのです……普通は死んだものが生き返ってしまえば戻っては来ません……ですが、あなたは自らの意思で再びこの場所に帰ってきました……私は嬉しく思っているのですよ」
「まぁ、自分からはダメだったけど」
「…………褒美と言ってはあれなのですが、もう一度、一からやり直しませんか?
まぁ生まれる場所、歴は決められませんが……もしかしたら、また会えるかも知れませよ?」
神がそう提案してくれる。
俺が躊躇っているとどこからか神ではない誰かが声を出して飛び込んでくる。
「やっほ~リアラ~、遊びに来たわよ!」
「ヤオナ!?……ちょ、まっ……私に今飛びつかないで!」
リアラと呼ばれた神はヤオナと呼ばれたショートヘアーの幼女に抱きつかれた勢いで俺の方へと倒れてくるが、残念なことに俺には体がないから受け止めることができない。と、思っていた矢先に魔法陣か何かが俺の真下に浮かび上がりそして俺を光の粒子に変えていく。
それを見たリアラはきゃ~!と悲鳴をあげて幼女、ヤオナを睨み付けながら叫ぶ。
「ヤオナが急に抱きつくから間違って転生させちゃったじゃない!」
__転生?
え、ちょ、待って!転生ってどういうこと!?__
出ない声でそう呟くが聞こえているのかいないのか、リアラは今ヤオナに説教中だ。その間にも俺は粒子となってどこかに飛んでいく。
その事に気づいたリアラは再び、ヤオナに説教を始めるのだった。
俺が新たに生まれたのは人間としてだった。綺麗な母親に凛々しい父親の間に生まれた男の子。
その家族には子が生まれる可能性が低いと言われていたが、奇跡的にも俺が生まれた。そのせいなのか、俺は愛されて育てられた。まるで、前の人生を埋めるかのように……それでも俺は嬉しかった。
そしてある日、魔族の少年二人と少女二人が俺の家族の家を訪ねた。
どうやら、社会体験らしい。
少女二人は母親に付いていき、少年二人は父親の話を聞いているいや、白い髪の少年だけが聞いていて紫色の髪を持つ少年は___あれ、この少年には見覚えがある……
少年が俺を見つめて、少しすると驚いた表情をする。その時、俺も気づいた。
少年は……レイト・アルディアデであり、父親の話を聞いている少年はユリィと呼ばれていた少年出会ったことを。
レイトはふっと微笑み、人差し指を俺の小さな手に置いてくる。俺はぎゅっと力一杯に握りしめた。
「何やってんだ?お前は」
「いや、何でもないよ………」
ユリィを見たあと、再び俺の方を見て声を出さずに口を動かす。その動きを見て俺は嬉しさのあまりに涙を流した。
「おぎゃー!おんぎゃー!」
「あらあら、どうしたのかしら……この子はあまり泣かないのだけど」
「………お前、何したんだ?」
あやしに俺をつれて少し離れた場所に向かう母親にタイミングを合わせたユリィがレイトに何か訊ねているが、レイトはふざけるようにしている。
__おはよう、久しぶり、また会えたな、初めまして__
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