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第13話
ベッドでゴロゴロしていると、バスローブを着た志信が戻ってきた。視線はウロウロ、所在なさげにしている。
「こっち来なさいよ、ほら。」
無言で指示に従う志信は、まるで食べられる直前のうさぎのようだ。
ベッドを軋ませて隣に座った志信に体を向ける。
「塩らしくなっちゃって。いつもの偉そうな態度はどこに行ったのやら。」
「お前の方がいつも偉そうだろ。」
「とりあえずバスローブ脱げ。」
「話を聞かねえな。」
バスローブの胸元に手をかけてガバッと脱がせると、あの夜以来の体が見えた。酔っていたからよく覚えていない為、初見のような気持ちだ。
ムキムキでもガリガリもない、ちょうどいい感じの体格で、うっすらと筋肉が見える。腕は血管が分かりやすい体質なのか、ボコボコと浮き出ていて妙に色気があった。
ー思ったより私好みの体型。
手のひらを目の前の素肌に当てると、ドクドクと速い心音を感じる。
「緊張してるんじゃん。」
「女にケツを掘られるのに、平常心でいられるかよ。」
「素直でよろしい。さて、じゃあやりますかねえ。お尻をこっちに向けて四つん這いになって。」
とてつもなく嫌そうな顔をした志信をペチペチと叩き、四葉は楽しそうに言い放った。
「おい、セックスってそうやって始まるもんじゃないだろ。」
「え?自慢?非童貞が自慢ですか?」
「ちげえよ!その腐れ根性どうにかしろ。これから…掘られるにしても、こんな犯されるみたいな状況じゃ勃つもんも勃たねえわ。お前は、俺に四つん這いになってケツ向けろって言われて、素直に濡らすのかよ。」
想像する前にイラついた。
「とりあえず殴るね。」
「そういうことだよ。東雲もバスローブ脱げ。」
大きな手が、意外に優しい手つきでバスローブの紐を解き、するりと体から落ちた。
「そもそも、俺は触られるより触る方が好きなんだっつうの。」
「へー、そうなんだ。フェラとかは?」
「別に。したいっつうんなら自由だけど、俺から要望はしない。」
そういうものなのか。四葉は、出来ることならしてほしいと思っているので不思議に思えた。
風呂上がりのしっとりした手が、四葉の首から肩を撫でる。
「ひゃっ!何すんの!」
「だから、触ってんだろ。俺とやりたいなら、素直に触らせろ。」
背に腹は変えられない。童貞を卒業するためなら、普通にセックスしてもいい。
まあ、既に一度しているわけだし、気持ちいいことは大好きだ。
志信の足の上に残っていたバスローブを取り外して、まだ可愛らしいままの彼に笑いかけた。
「今日は活躍する場所はないけど、また今度ねー!」
「えっ…?」
小さく驚いた声に、四葉が首をかしげる。
「何?」
「いや、なんでもない。」
「そ、じゃあまあ勝手にお触りください。私も勝手に触るから。」
四葉の細い指先が、志信の乳首を弾いた。
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